2020 洗足学園② |学校説明会レポート



洗足学園中学校説明会レポート②(2020年7月1日)


本日はオンラインで行われた洗足学園中学校の学校説明会を、受験ドクター国語・算数・理科・社会講師の久米 光太郎がご紹介いたします。

300席もある広くて開放的できれいなカフェテリア。東京都近郊としては大きい180mのコースが取れる人工芝のグラウンド。半地下構造になっていて天井も高い体育館。350人が入る小講堂、屋根が音を吸収する構造になっている900席ある大講堂。蔵書が48000冊あり、PCで調べ物もできる図書館。各教室にWi-Fiが完備している。カードをタッチすることで生徒の登下校の時間を管理・確認できる。
JR南武線 武蔵溝ノ口駅より徒歩8分
東急田園都市線・大井町線 溝の口駅より徒歩8分
「溝の口」は渋谷や自由が丘へも短時間でアクセスでき、緑と近代都市が調和する魅力的な街です。

2020年7月1日に行われた洗足学園中学校の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は洗足学園中学校ではなく、受験ドクターまでお願いします。
©洗足学園中学高等学校

大学入試改革を見据えてしっかりとした準備をするとともに、入試に合格してそれで終わりではなく、社会に出てから活躍できる女性を育てたいという教育理念を感じました。

プログラム

校長ご挨拶

洗足学園中学校の宮阪元子校長より、教育に関するお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

教育と理念

受験生の皆様へのメッセージ。学校に通えない不安な日々、先生や友達に会えず、自分で進めなければいけなかった勉強など、誰も経験していないこと。皆さんの努力に拍手したい。洗足学園の生徒たちも同様だったが、グーグルミートで中1全員と面談するなど、リモート授業ならではの取り組みもできた。学習面ではあまり問題なかったが、洗足学園で過ごすかけがえのない時間の大切さを改めて感じた。陽が降り注ぐ校舎、芝生広場で自然に囲まれている。ふだんの放課後は音楽がいろんなところから聞こえて来る。遊び心がいっぱい詰まった場所でいろんなことに仲間と一緒にチャレンジし、一生忘れない6年間を過ごす。可能性がいっぱいつまった場所。受験生の皆さんも目標や将来の夢があると思う。夢を持つことが挑戦の原動力になる。洗足学園の歴史は挑戦の連続。女性の自立のために関東大震災の翌年に前田先生が創立。校舎が焼けたこともあったが今は大学院まで備えた大きな学園になっている。女性の自立に向けた挑戦。卒業生の貢献を見ると、みんなに幸せをもたらしたいという願いを感じる。教育の中身は変わらないがシステムは社会の要請に従って躊躇なく変えなければいけない。自分はどんなことで社会に貢献したいのかを考えて、幸福な自己実現が出来るようにサポートしていきたい。これから変わる新しい社会を作るのは若い皆さん。今自分に出来ることを続けてほしい。心から皆さんを応援しています。一日も早く洗足学園に訪れる日が来るように願っている。

洗足学園の教育学力育成について

蕪木慎也教頭より、洗足学園中学校の教育方針についてお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。

洗足学園の教育方針

・ソサイエティ5.0の時代がやってくる。変動、曖昧、不確実な時代なので、汎用的な態度や思考、深い学びが必要になってくる。知恵を活用するリテラシー、態度や技能などのコンピテンシーの両輪が大切。
・1コマ65分で週6日授業。教科学習では同一テーマを異なる教科で扱い、総合学習では研究論文や哲学対話、宿泊研修、教養講座や特別講座を行う。中2ではボランティア、高1ではインターンシップに全員参加。
・大学入試改革で行われる英語の外部試験、理科社会に記述、情報などの新科目追加に洗足は対応できる。希望制の課外授業、OG補修、季節講習、ネイティブ講座などあり。
・根底にあるのは自立挑戦奉仕の精神 主体的行動ができ、グローバル社会で活躍できら社会に貢献できる女性を目指す。全教室でWi-Fi整備、全員がChromeブックを持っている。
・洗足学園は未来に向かって自分の可能性にチャレンジする場です。

洗足学園の帰国生教育について

ネイティブディレクターの秋谷 真秀先生より、
帰国生教育についてお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。

帰国生教育

ダイバーシティ(多様な人材登用)多文化理解を基礎において、大学入試やその先で活躍できる女性を育てたい。
5C(クリエイティビティ、コラボレーション、コミュニケーション、キャラクター、クリティカルシンキング)がこれからの21世紀で活躍するのに必要な考え方。
北アメリカの英語を基礎において学習するが、どの地方のアクセントでも受け入れる。英語を話すいろいろな地域の文化を学習する。
大学入試に向けての英語ではなく、将来活躍できる英語を学習する。
帰国クラスは「静かではない」クラス。生徒たちがディベートやプレゼンテーションなどの様々な活動の中心となっている。自己表現などを学ぶドラマコース、550点を目指すTOEFL準備コースがある。
帰国生コースはAテストとBテストがある。Aテストは4つの選択肢、Bテストは3つの選択肢から選ぶ。レベルはアメリカの6年生・7年生相当。面接は10分。流ちょうに英語を話すことも大事だが、面接官とたくさん話してほしい。文法的に正しく話すことより、話す内容が大切。ビッグワードを使ったときは、その意味を説明してほしい。

2021年度一般入試について

玉木大輔校務主任より
入試についてお話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。

クラス編成と入試概要

・一般入試は2/1、2/2、2/4の3回。1回と2回は2科4科の選択受験。3回は4科のみ。合格者の80%を2科の合計点で決定し、20%を4科目の合計点から決定する。
・複数回受験者は、2科の合計点で決める繰り上げ合格を出す際に、国語と算数の2科において一番良かった点数を合格の判定に用いる「良いとこどり」制度の対象になる。繰り上げ合格者の7割は3回受験した生徒から、3割は2回受験から。1回のみの受験者の繰り上げ合格はなし。
・国語は50分100点。説明的文章と物語的文章の大問2題。漢字と語句は基礎から出題。記述は複数項目による加点方で部分点をつけるので空欄にしないこと。字数制限を設けない記述もある。
・算数は50分100点。大問1で計算問題を2題出題。途中式を記述する問題を4題程度出題している。解答が不正解でも部分点あり。
・理科と社会は同時に実施。試験時間は合わせて60分、配点は各75点。時間配分は自由。薄く広く学習してほしい。社会は2行程度、理科は1行程度の記述問題を出す。

2021年度帰国生入試について

1月19日に募集定員20名で実施。
出願資格は特になし。渡航歴など関係なく誰でも出願できる。
A方式とB方式の選択受験。
A方式は英語の筆記60分100点、英語の面接15分100点。
B方式は英語・国語・算数の筆記各50分・100点、英語面接15分100点の400点満点。
A方式の方が英語の難易度がやや高い。A方式が北米の6年生相当。B方式は5年と6年の中間くらい。
B方式の国語と算数の問題の難易度は一般入試の70%くらい。国語は傍線部の周辺を読むだけで答えが出るようにしている。算数は一行問題の比率が高く、発展問題の比率が低い。
筆記試験での足切りはないが、英語面接20点未満は入学後の英語の授業(全てネイティブの教員が担当)に支障をきたすので不合格。

学校訪問を終えて

体育館・講堂・グラウンドなどの施設はどこも広く充実しており、生徒たちが思う存分活動できる学校だと感じました。光を取り入れる開放的な校舎はどこも綺麗に整えられており、モナ・リザの絵画やミネルヴァ像が美術館のような雰囲気を出していました。
他校の動画配信形式の説明会に比べてコンテンツが非常に充実しており、校長先生・教頭先生の話はもちろん、学校の施設紹介の動画や卒業生の座談会、付属の音楽大学の学生の演奏も聞くことができます。本校のICT教育のレベルの高さがうかがえる内容でした。