2020 吉祥女子中学④|学校説明会レポート



吉祥女子中学校説明会レポート④(2020年12月20日)


本日は吉祥女子中学校へ、受験ドクターの郷右近 友貴講師が行ってきました。

JR中央線・総武線・地下鉄東西線
直通 西荻窪 下車 徒歩8分
西武新宿線 上石神井 から「西荻窪駅」行バスにて15分
地蔵坂上バス停下車 徒歩8分

2020年12月20日に行われた吉祥女子中学校の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は吉祥女子中学ではなく、受験ドクターまでお願いします。
©吉祥女子中学・高等学校

プログラム

入試について<国語>

国語科入試統括の岡本 真由美先生より国語入試についてのお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

入試問題の構成と内容

説明的文章1編/文学的文章1編/漢字の読み書き
国語力(考える力/考える力/想像する力/表現する力)を問うために様々な形式でバランスよく出題する

説明的文章の読解ポイント

文章の組み立て方に気を付けて筆者の意見をつかむ
①文章全体の構成を意識する(同じ言葉の繰り返しや言い換え/指示語の内容/接続詞の役割)
②対比関係を意識する(意識することで筆者の主張が見えてくる)
③具体例とまとめを意識する(事実と意見のつながりをとらえる)

文学的文章の読解ポイント

登場人物の心情の変化を理解する
①台詞や行動から登場人物の心情を導き出す
②選択肢を選ぶ際は、一語一語照らし合わせて丁寧に読む
③記述問題では、条件から必要な要素を意識して具体的に説明する
※字数に満たない場合や超えてしまう場合も部分点を与えることもある

漢字、語句の問題

語彙力=言葉の知識を問う問題
わからない言葉はこまめに辞書を引く習慣をつけて語彙力を高める

入試について<算数>

数学科入試統括の鷲北 大宜先生より算数入試についてのお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

構成と内容

1 小問集合(30点/7題)
2 中問(15点/記述式問題あり)
3 中問(10点)
4 大問(20点)
5 大問(25点/記述式問題あり)

求められる力

早く正確な計算力/幅広い分野に対応できる処理能力/題意、誘導を読み取る読解力/誘導に乗る応用力
※典型的な問題や具体的で考えやすい問題は正答率が高く差がつかないので確実に正解する
※大問の序盤の問題は設定を理解しているかを問われることが多い
※典型題でもひとひねりある設定の問題や小数、分数、範囲を含む数の性質に関する問題は正答率に大きな差が生まれており、合否を分ける問題となっている

解答のポイント

①基本的な問題は、早く正確に解く力をつける
②分野に偏ることなく、満遍なく勉強する
③記述式の問題は的確な式が立てられるか、段階で区切って配点されていることを踏まえ、問題で与えられた数を使って途中式を書き、どのような過程で求められたのかが伝わるような答案を書く
④解法のヒントを前半の設問から考える(誘導に乗る⇒過去問を解いて練習する)

入試について<社会>

社会科入試統括の岸本 斉先生より社会入試についてのお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

解答の注意点

漢字指定の問題は必ず漢字で記入すること
文字数指定、「2行で」、「解答欄の枠内で」などの指示に従う

出題の意図とポイント

①歴史
「歴史を学習する」=「国や社会の成り立ちを知り、これからどう生きるかにつなげる」
→歴史上の人物、できごとを正しく知る(年表や地図の利用)
→時代の特徴、因果関係や歴史の流れを意識する(いつ、なぜ起こったのか、どんな影響があったのか)
※普段と異なる問われ方をされても正確に記述できるように学習する
※例年、正誤判断と並べ替え問題の正答率が低い

②地理
「地理を学習する」=「人々の生活がどのように成り立っているかを知る」
→まずは基本的な知識から学習する(目に見えるものと関連付ける)
→知識を利用して資料を正しく読み取る(地図帳や統計表の利用)
※日常生活と結びつけて理解しているかが問われる
※よく分からない用語は辞書を引くなどして、事前に調べることが大切
※初めて見たものでも文やグラフの意味を粘り強く考えるられるように練習する

③公民
「公民を学習する」=「自分が社会を作る主体であるという自覚を持つ」
→社会の出来事に関心を持つ(現象や問題の背景、原理や仕組み)
→基本的な仕組みを確実に理解する
※国際政治を含めて幅広く知識を身につける
※公民分野で合格者と全体での正答率に差がつきやすい
※日常生活の中で得られるニュースを学習と結びつけることが大切

入試について<理科>

理科科入試統括の三枝 悠先生より理科入試についてのお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

出題の概要

大問は4つ:物理、化学、生物、地学から1題ずつ
合計70点:各大問の配点は17点または18点
基本的な知識や計算力を確認する問題や、与えられた条件などをもとに考える問題を出題

出題の意図とポイント

①自然現象への関心、実験や観察への積極性
②結果をまとめて整理する力、分析する力
③基本的な知識や計算力
※できるだけ身近なものや現象をテーマとして出題する

身近な自然現象、自然科学のニュースに触れる
実験や観察の方法、器具の使い方を理解する
表やグラフの作成、読み取りと分析ができる力を身につける
基本的な知識、計算力を養う

学校訪問を終えて

入試問題における出題概要とそれに対する学習のポイントについて説明を受けましたが、各教科必ず意図があり出題をしています。その意図を踏まえた上で過去問を中心に問題を解く練習を積み重ねることが重要であると、学校から具体的に発信された内容となっていますので、受験を考えている方は是非参考にしてください。共通点として、実生活や将来に必要な力として、それぞれの能力を養っているかが問われる場面が多いようです。入試のためだけの学習ではなく、入学してから、ひいては将来社会に出てから必要な力を養っていることを意識して、日々の学習を行いましょう。