こんにちは。
受験Dr.の吉野です。
社会のお悩み相談で、
「仏教の開祖の名前が似たような名前で宗派と一致しない」 「奈良仏教と平安仏教と鎌倉仏教が混乱する」 そういったお悩みを聞きました。
今回は、仏教僧と宗派を効率よくスッキリと覚える、覚え方について説明していきます。
覚えておきたい仏教僧は10人です。すべての名前が漢字2文字のため混乱してしまいそうです。
【奈良時代】 ・行基 ・鑑真
【平安時代】 ・最澄 ・空海
【鎌倉時代】 ・法然 ・親鸞 ・一遍 ・日蓮 ・栄西 ・道元
(1) 奈良仏教
時代背景・・・奈良・聖武天皇の時代、天然痘によって人口の20%以上の人々が亡くなりました。世の中が大変な時、仏教の力で国を一つにして政治を行おうと聖武天皇主導のもとで仏教が広まりました。
★語呂暗記・・・「行基(ぎょうき)は、法(ほう)を相(あい)し民を救う」
・法相宗の行基
行基は、日本人の僧で、聖武天皇の進めた奈良の大仏づくりの責任者に抜擢されました。民衆に仏教を広め、社会事業に尽力し、日本の僧では初めて大僧正の位を受けました。宗派は、「法相宗(ほっそうしゅう)」です。
★語呂暗記・・・「鑑真(がんじん)は、律(りつ)を守ってがんばった」
・律宗の鑑真
鑑真は、唐(現代の中国)の僧で、日本への渡航に5回も失敗し失明までしましたが、6度目で成功して日本に来ました。正しい仏教を教えられる人が日本にいなかったため、聖武天皇の依頼で中国から日本にやってきました。宗派は「律宗(りっしゅう)」で「唐招提寺」を開きました。
(2) 平安仏教
時代背景・・・奈良仏教の僧たちが政治に深く関わり発言力が増すと、それを嫌った桓武天皇が平安京に都を遷都して奈良仏教と距離を置くようになりました。奈良仏教に対抗できる中国から持ち帰った「新しい仏教」を桓武天皇が保護したのが始まりです。
★ゴロ暗記・・・「天才(てんさい)は冷えん(ひえん)、真空(しんくう)パックは抗菌(こうきん)」
天台宗を開いた、最澄・・・てんさい 総本山は、比叡山・延暦寺・・・ひえん
真言宗を開いた、空海・・・しんくう 総本山は、高野山・金剛峯寺・・・こうきん
どちらの宗派も加持祈祷・修行を行う密教があります。密教とは、言葉や文字では表現できない仏の真理を儀式や修行で伝える仏教の一種です。奈良仏教が都市部にお寺があるのと違い、修行を行うために山岳部にお寺があるのが特徴です。最澄が開いた天台宗は法華経の思想と密教が融合した日本独自の密教に対して、空海が開いた真言宗は中国密教をそのまま伝えています。
(3) 鎌倉仏教
時代背景・・・平安末期になると、源平合戦などの激しい戦乱や地震・飢餓・疫病の多発で多くの人々が不安を抱えていました。また、このような世の乱れを鎮められない仏教への不満や失望が増大し、生きている間は苦しすぎるから、せめてあの世では救いを得たいという「末法思想」が広がりました。さらに、貴族中心の旧仏教はわかりにくかったため、民衆でも分かり易く信仰しやすい新しい仏教が一気に6つも誕生しました。
★ゴロ暗記・・・「情報知らん日蓮、1時にエリの同窓会」
・浄土宗を開いた、法然・・・情(じょう)⇒じょうどしゅう(浄土宗) / 報(ほう)⇒ほうねん(法然)
・浄土真宗を開いた、親鸞・・・知(し)⇒じょうどしんしゅう / らん⇒しんらん
・日蓮宗を開いた、日蓮・・・日蓮(にちれん)⇒にちれん(日蓮)
・時宗を開いた、一遍・・・1(いち)⇒いっぺん(一遍) / 時(じ)⇒じしゅう(時宗)
・臨済宗を開いた、栄西・・・エ⇒えいさい(栄西) / リ⇒りんざいしゅう(臨済宗)
・曹洞宗を開いた、道元・・・同(どう)⇒どうげん(道元) / 窓(そう)⇒そうとうしゅう(曹洞宗)
(4) 鎌倉仏教の特徴
ここで、鎌倉仏教6宗派の特徴について説明します。
基本は、誰でも簡単に救済される、死後に極楽浄土(天国)に行けるという教えです。
① 浄土宗・・・法然
念仏「南無阿弥陀仏」を唱えさえすれば、死後に極楽浄土へ行けるという教えです。この考えを「専修念仏」といいます。
➁ 浄土真宗・・・親鸞
法然の弟子の親鸞が、①をさらに発展させました。念仏を唱えなくても信仰心があれば良いとされ、善人より悪人であると自覚のある人こそが救われるべきだと説きました。別称「一向宗」と呼ばれ、日本で最大の仏教勢力です。
③ 時宗・・・一遍
浄土宗の一派で、信仰の有無や善人・悪人の区別なく、念仏「南無阿弥陀仏」を唱えれば、全ての人が救われると説きました。また、踊りながら念仏を唱える「踊念仏」により、字の読めない人にも信仰を広げました。
以上、念仏「南無阿弥陀仏」に関する宗派でした。
④ 日蓮宗・・・日蓮
題目「南妙法蓮華経」を唱えると成仏できると説きました。別称「法華宗」と呼ばれ、法華経を大切にしています。
ここで、念仏と題目の違いについて簡単に説明します。
違いは信じる対象が違うということです。日蓮宗では題目と言って、念仏とは言いませんので注意しましょう。
・念仏・・・仏様(阿弥陀様)に救いを求め、「仏様を信じます」と唱えています。
・題目・・・法華経こそが絶対の真理で、「法華経を信じます」と唱えています。
以上、題目「南無妙法蓮華経」に関する宗派でした。
⑤ 臨済宗・・・栄西
念仏ではなく、「座禅」によって悟りを得ることで極楽浄土へ行けるという教えです。念仏という他力ではなく、座禅という自力で救われるという考え方が、武士に受け入れらました。鎌倉幕府の庇護のもと、上級武士に人気がありました。
⑥ 曹洞宗・・・道元
栄西の弟子の道元による教えで、ひたすら座禅に打ち込むことで悟りが開けるというものです。とても厳しいものでしたが、弟子が易しく説いたおかげで民衆にも広がりました。下級武士に人気がありました。
以上、「座禅」に関する宗派でした。
(5) まとめ
・奈良仏教・・・「行基は、法を相し民を救う」 「鑑真は、律を守ってがんばった」
・平安仏教・・・「天才は冷えん、真空パックは抗菌」
・鎌倉仏教・・・「情報知らん日蓮、1時にエリの同窓会」
語呂を暗唱して、開祖と宗派を覚えましょう。
奈良仏教、平安仏教、鎌倉仏教の語呂暗記でした。
ぜひ、今回説明した内容を参考にしていただけると幸いです。
では、また次回でお会いしましょう。
受験Dr.吉野でした。

