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投稿日:2026年01月08日

テーマ: その他

【中学受験の基礎知識】ミッション・スクール(キリスト教系の学校)について

皆さま、こんにちは!

中学受験の基礎知識について、「実はよくわかっていないかも…」という内容を説明します。
前回までは偏差値についてでしたが、今回はミッション・スクールについてです。
知っている方にとっては常識かもしれませんが、あまり詳しくないという方のために基本的なことをお伝えします。

 

ミッション・スクールとは?

ミッション・スクールとは、設立母体や教育理念に、キリスト教が関係している学校の総称です。
キリスト教の布教のために来日した宣教師や宣教会が、日本に私塾や教育機関を開いたのがはじまりです。
「宣教=ミッション」なので、これらの学校をミッション・スクールと呼ぶことになったようです。
中学校に限らず、高校や大学ももちろんあります。
大学では、上智大学、青山学院大学、立教大学などは、広い意味でのミッション・スクールです。

私立中学の入試においては、ミッション・スクールの伝統校は多く、難関中学として知られる学校もあります。
女子御三家の女子学院や雙葉、神奈川男子御三家の聖光学院や栄光学園が難関中学として有名です。
キリスト教を信仰していなくても入学できる学校なので、高い進学実績を魅力に人気を集めています。
神奈川女子御三家の横浜雙葉・横浜共立・フェリス女学院も有名です。
全体的にはどちらかというと女子校が多いです。

また、少人数制でひとりひとりのお子さんに手厚い指導を行う学校が多い傾向がありそれも人気のひとつです。
キリスト教の信仰を強制されることは通常ありませんが、聖書の授業や礼拝を定期的に行う学校はあります。
キリスト教の「隣人愛」や「奉仕の精神」などの考え方にお子さんを触れさせたくて入学させるご家庭もあります。
ご家庭によって志望される理由は様々でしょうが、日本の公立の学校にない魅力があることは間違いないです。
そのため、合格偏差値の高い・低いとは別に、一定の人気を集め続けているのがミッション・スクールです。

以下の表が、東京・神奈川・埼玉にあるミッション・スクールの一覧です。
左がカトリック系の学校、右がプロテスタント系の学校です。
なお、私立中学校に詳しい方は、一覧を見て「あれ?鷗友学園は?」と思われるかもしれません。
たしかに、鷗友学園はキリスト教の精神を教育理念の基盤に持っている学校です。
ただし、学校を設立したのが現在の都立白鷗高校の同窓会で、教会や宣教会が設立母体ではありません。
学校のホームページにも「ミッションスクールではありませんが、…」という文言があったので外してあります。

ということで、この表はあくまで一部の学校であって、すべてではないとお考えください。
学校によってキリスト教教育をどのくらい授業として行うのかも差があります。
プロテスタント系の場合は、さらに細かく宗派が分かれていたりもします。
詳しいことについては、必ず学校の資料やホームページでご確認ください。

表

このように見てみると、地域的には東京・神奈川が多く、また、女子校の方が多いということもわかると思います。

なお、カトリックとプロテスタントの違いについては、おおまかに以下のようなことを知っておけば大丈夫です。
まず、カトリックはイエスの使徒のひとりであるペトロを初代ローマ教皇とし、2000年の歴史があります。
一方、プロテスタントは16世紀に起こったルターやカルヴァンの宗教改革以降にできた新しい信仰の形です。
カトリックは厳格で伝統的なものを尊ぶ傾向があり、それに対してプロテスタントは自由を尊ぶ傾向があります。
例えば、女子学院は制服がないですが、これは生徒の自由を大切にするという考え方の現われと言えます。
一方で「規律正しさ」を大切にしたいと考えるなら、カトリック系の学校の方が若干向いているかな、と言えます。

また、これは宗教組織や信仰の形にも関係しています。
カトリックは、ローマのバチカンにいるローマ教皇を頂点とするピラミッド型の組織です。
すべてのカトリックの組織は、世界的なカトリック教会の組織の一部ということが原則になっています。
一方で、プロテスタントは教皇のような統一的最高権威を持たず、基本的な拠り所は聖書です。
何かを判断する場合は、基本的には聖書のみに従うという考え方をしています。
聖職者はカトリックでは神父や司祭と呼ばれ、プロテスタントでは牧師と呼ばれます。
以上のことを知っておけば、一般的な知識としては十分でしょう。

 

サンデー・ショックとは?

ミッション・スクールと言えば、受験生全体に影響があるのがサンデー・ショックです。
2026年は、11年ぶりのサンデー・ショックで、これにはミッション・スクールが関係しています。
サンデー・ショックの年は、一部のミッション・スクールが入試日を例年の日程から変更します。
2026年に入試を迎えるご家庭はご存知とは思いますが、これから先もサンデー・ショックは起こります。
たとえば、2032年はサンデー・ショックです。
また、2030年には2/3が日曜日、2031年には2/2が日曜日となります。
2/1ほど大きなニュースになることはありませんが、この場合も一部の学校が入試日を変更します。
そのため、2/2や2/3が日曜日の場合は、プチサンデー・ショックと呼んだりします。
ということで、サンデー・ショックについても、簡単に整理しておきましょう。

あらためて、サンデー・ショックとは、ミッション・スクールの一部が入試日を例年の日程とずらすことを指します。
これは、例年の入試日に日曜日が当たった場合、安息日や礼拝日を理由に日曜日の試験を避けるからです。
もっとも有名なのは女子学院で、通常は2/1に行う試験を、サンデー・ショックの年は2/2に変更します。
そうなると、通常は併願受験が不可能な女子御三家の桜蔭と女子学院が、2校とも受験できることになります。
同様に、雙葉と女子学院も併願可能です。
難関中学を目指す女の子のお子さんにとってはチャンスが広がるので、サンデー・チャンスとも言われます。
一方で、他の学校の受験者数や難易度が少なからず影響を受けるので、多くの受験生にも影響があります。
例年と比べて、難易度が上がる(と予想される)学校もあれば、逆に下がる(と予想される)学校もあります。
志望校によっては、「今年は例年より厳しい…」となるので、サンデー・ショックと呼ばれることが多いです。

このような変更を行うミッション・スクールは、基本的にプロテスタント系の学校です。
プロテスタントは、カトリックと比べると安息日を重視する傾向があります。
地域や宗派によっては、安息日は家族で過ごし、商業活動は避けようと考えます。
そのため、プロテスタント系の学校は日曜日に入試を行うことを避けることがあるということです。

ただし、すべてのプロテスタント系の学校がそのような変更をするわけではありません。
2026年度の入試でいえば、女子学院と立教女学院が入試日を2/2に変更します。
それ以外のほとんどの学校は、例年と変わらない日程で入試を行います。(必ず公式情報をご確認ください。)
2025年は2/2が日曜日のプチサンデー・ショックでしたが、青山学院や東洋英和が変更をしました。
今後のサンデー・ショックでも、変更をする学校・しない学校が出るはずです。
お子様の入試がサンデー・ショックの年にあたる場合は、各学校の公式発表を必ず確認するようにしましょう。

今回は以上になります。
では、また次回お会いしましょう。

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