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投稿日:2025年06月30日

テーマ: 社会

中学受験にギアチェンジ!~効果的な学習習慣とは?~

 みなさん、こんにちは。
 受験Dr.社会科担当の松田吉郎と申します。
 今回は、中学受験生としての学習習慣をつくりあげていくコツについて書いていこうと思います。

 お子さんは、社会科の家庭学習を、いつ、どのような習慣で進めていますか?
 頭の中がこんがらがっている状態でとにかく目の前の問題を解くことに精一杯になっていませんか?

 私の経験上、これまでにお悩みの声として耳にすることが多かったもののうち、今回は以下の2つのケースについて考えていきたいと思います。

 

ケース①塾の授業で学習したことが定着しない。

疑問:テキストやノートが真っ白!塾の授業をきちんと聞いているの?

解答:中学受験のための学習習慣へのギアチェンジを促していきましょう。
 この時期は、中学受験塾の授業スタイルには不慣れなお子さんも多く、小学校では良いとされている授業の受け方にとどまっているかもしれません。つまり、黙って説明を聞く、板書を写す、わからなかったら書いてあるところを探す、間違えた答えは青色で正しい答えを書き直なおす、といった具合ではないでしょうか。特に怒られることはないはずですが、一般的に中学受験塾の授業スピードは小学校よりも早いことが多く、黒板・テキスト・ノートをあまり使わずに説明を済ませる場面も多くあり、困惑しているお子さんもいらっしゃることでしょう。
 そんなとき、お子さんに対して『授業をちゃんと聞いてきなさい!』と声かけしたところで、『ちゃんと聞いているよ!』という具合になると思います。または、『授業に関係ない話でよくわからなかった(授業テーマと説明の関連性がよくわからなかった)』という状況もあるかもしれません。これらを踏まえて、『ちゃんと聞いていないからできない』ではなく、『本人なりに聞いているが、新しい知識ばかりでわからないことも多いはず』という視点から対策を考えてみましょう。

対策:声かけの方向性を変えてみましょう。
 上記のように、しばしば『ちゃんと』のギャップが親子間で大きい場合があります。そこで『ちゃんと』の解像度を高めてお子さんに伝えるように心がけましょう。おすすめは、『授業を聞いてへぇーっ!と思ったことはメモしておいて、あとで聞かせてね!』と声かけし、実際に家庭で授業内容を再現してもらう時間を作るのがいいと思います。このとき、『親子ともに勉強になった』と知識習得を楽しむ習慣がついていけば、お子さんの中に『学習したことが役に立った』という経験として蓄積されていくことでしょう。

 

ケース②歴史分野の学習がうまくいかない。公民分野の学習がうまくいかない。

疑問:地理分野は学習がうまくいっていたのに、なににつまずいているの?

解答:分野ごとの理解度に応じて学習スケジュールのギアチェンジを探ってみましょう。
 習熟度に左右されるところはありますが、既習範囲の学習は問題集を解いて間違えたところの確認をしていく、という学習習慣が確立していたのではないかと思います。しかし、これと同じスケジュール感覚で初修範囲の学習を進めようとして、ほとんど空らんで直しの手が回らなくなるという状態になってしまったのではないでしょうか。焦って理解が伴わないまま暗記に走る学習習慣になってしまうのはもっとも避けるべきなので、ここにつまずきポイントがあるということを理解しながら対策を考えてみましょう。

対策:理解度によっては、柔軟に復習・内容理解の時間を多めに組み立てましょう。
 初めて知った知識は忘れやすい知識であると位置付けて、『へぇーっ!』と思ったことはすぐに復習できるように促していきましょう。塾の授業の復習や、問題演習の間違い直しは、できる限り直後に取り組めるようにしておくと効果的です。その際、どの部分にどのような新たな学びがあったのかを言語化・可視化し、蓄積していくのもポイントです。また、間違い・空らんが多いのであれば、期間をあけて演習することも必要ですね。
 初めての歴史分野の学習は、時代ごとに区別することを意識して、なに時代なのかをチェックをすることから始めてみましょう。公民分野は、ものごとのしくみやつながりを理解することを意識して、難しい言葉の意味をチェックすることから始めてみましょう。そのきっかけづくりが難しければ、その悩みをそのまま先生に聞いてみるのもおすすめです。

 
ここまでお読みいただきありがとうございました。
 今回お話したことは、言うは易く行うは難しいと感じたかもしれませんが、ご家庭で一丸となって受験に向かっていってほしいという思いの部分はお伝えできたでしょうか。そして、学力・偏差値がともなった学習習慣の確立に向けて、この記事がその一助となることができれば、中学受験の世界の1人として幸いに思います。
 以上、社会科担当の松田吉郎でした。

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