こんにちは。算数を担当しています佐々木裕子です。
本日は、桜蔭2021年度(令和3年)の問題です。
【桜蔭 2021年 大問Ⅳより】
円周率は、3.14を使って計算することが多いです。しかし、本当は3.14159265…とどこまでも続いて終わりのない数です。この問題では、円周率を3.1として計算してください。
図のように点Oを中心とした半径の異なる2つの円の周上に道があります。Aさんは内側の道を地点aから反時計回りに、Bさんは外側の道を地点bから時計回りに、どちらも分速50mの速さで同時に進み始めます。AさんとBさんのいる位置を結ぶ直線が点Oを通るときに、ベルが鳴ります。ただし、出発のときはベルは鳴りません。

(1) AさんとBさんが道を1周するのにかかる時間はそれぞれ何分ですか。
(2) 1回目と2回目にベルが鳴るのは、それぞれ出発してから何分後ですか。
(3) 出発してから何分かたったあと、2人とも歩く速さを分速70mに同時に変えたところ、5回目にベルが鳴るのは速さを変えなかったときと比べて1分早くなりました。速さを変えたのは、出発してから何分後ですか。
(1)と(2)の解説は省略いたします。
本日は(3)について、考えていきたいと思います。
角速度を利用して解いていきます。
(1)より、Aが1周するのにかかる時間は、6.2分、
Bが1周するのにかかる時間は、7.44分となるので、
それぞれの角速度は、A=360°÷6.2分=180031°
Bは360°÷7.44分=150031°
はじめの速さのまま進むと(2)より、9355分ごとにベルが鳴るので、5回目になるのは、
9355×5=9311分後です。
速さを変える前と後の角速度の比は、2人とも50:70ですから、
かかる時間の比は7:5
速さを変える前までを□分とすると、速さを変えた後に差の1分が生じるので、
⑦-⑤=②が1分に当たることになります。

②=1分
①=0.5分
⑦=3.5分
□=9311―3.5分=10922=42122分
となります。
⑦=3.5分
他に、シャドーを利用して解く方法もありますが、角速度にした方が、
式は楽に解けると思います。
一度、シャドーを利用して解いてみるのもいいかもしれません。
次回もお楽しみに!

