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投稿日:2025年12月19日

テーマ: 算数

【中学受験算数】場合の数~余りで分類して考える②

みなさん、こんにちは。受験Dr.の桑田陽一です。
12月の講師ブログをお届けします。

今回は、前回の最後に紹介した「チャレンジ問題」の解説編です。

 

チャレンジ問題

1,2,3,4,5,6,7を用いて5けたの数をつくります。ただし,同じ数字を何回用いてもかまいません。
12345 のように,となり合ったどの3つの位の数字の和も3の倍数となる数は何通りありますか。
(甲陽学院2024 2日目より)

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まずは、前回紹介した「意外と知らない視点」を再確認。
選んだ3つの整数の和が3の倍数になるのは、以下の2通りの場合に限られるのでした。

1) 3で割った余りが0、1、2である整数を1つずつ選んだ場合。
2) 3で割った余りが同じである整数を3つ選んだ場合。

そこで、この問題で使える数字である「1,2,3,4,5,6,7」を、3で割った余りに注目して3つのグループに分類するところから始めます。

余り0→「3,6」の2個
余り1→「1,4,7」の3個
余り2→「2,5」の2個

以下、余り0のグループの数字を⓪、余り1のグループの数字を①、余り2のグループの数字を②と表すことにします。

この問題では「となり合ったどの3つの位の数字の和も3の倍数」であるような5けたの整数をつくります。
いったん、5けたの整数を「ABCDE」としておきましょうか。
問題の要求は、A+B+CもB+C+DもC+D+Eも3の倍数であるということです。

上の1)に当てはまるようにするためには、「ABC」も「BCD」も「CDE」も、⓪①②が1つずつになっていればよいですね。

仮にAを⓪にしたとすると…

⓪①②⓪①
⓪②①⓪②

の2通りの並べ方が考えられます。

同じように、Aが①、②の場合についても考えてみると…

①②⓪①②
①⓪②①⓪

②⓪①②⓪
②①⓪②①

以上、全部で6通りの並べ方があることが分かりました。

2)に当てはまる場合は簡単です!

⓪⓪⓪⓪⓪
①①①①①
②②②②②

以上、3通りですね。

さあ、あとは仕上げです。

⓪グループに入る整数は2個、①グループに入る整数は3個、②グループに入る整数は2個でした。
ということは、例えば…

⓪①②⓪①という並べ方に対して、それぞれのけたに当てはめる数字を考えると、
2×3×2×2×3=72通りの5けたの整数を作ることができることが分かります。

ほかのすべての並べ方に対しても、できる5けたの整数を計算しましょう。

⓪①②⓪①→2×3×2×2×3=72通り
⓪②①⓪②→2×2×3×2×2=48通り

①②⓪①②→3×2×2×3×2=72通り
①⓪②①⓪→3×2×2×3×2=72通り

②⓪①②⓪→2×2×3×2×2=48通り
②①⓪②①→2×3×2×2×3=72通り

⓪⓪⓪⓪⓪→2×2×2×2×2=32通り
①①①①①→3×3×3×3×3=243通り
②②②②②→2×2×2×2×2=32通り

よって、求める5けたの整数は、72×4+48×2+32×2+243=691通りです!

「3で割った余りで分類して考える」という視点がないと作業量が多すぎて大変な問題でしたが、解ききることができたでしょうか。

今回はここまで!

算数ドクター