最新記事 2021年06月01日

テーマ: 算数

歩数と歩幅の問題~あまり知られていない?解法

みなさんこんにちは。受験ドクターの桑田陽一です。
6月の講師ブログをお届けします。

今回のテーマは、速さの分野から「歩数と歩幅」の問題。
便利なのにあまり知られていない(?)解法を紹介しようと思います。
主に6年生、やや上級者向けの内容かもしれません。

ではさっそく例題に。

例題

 

洗足学園中 2018年1回
花子さんが3歩で進む距離をお父さんは2歩で進みます。また、花子さんが5歩進む間に、お父さんは4歩進みます。同じ地点から、花子さんが先に200歩進んだ後、歩き続ける花子さんをお父さんが追いかけました。お父さんが花子さんに追いついたとき、お父さんは何歩進みましたか。

サピックスに通う6年生の中には、新6年生になってすぐ、「割合(1)」の授業で類題に取り組んだ人もいるでしょう。
予習シリーズで学ぶ6年生はまだ見たことがない人が多いかもしれません。予習を兼ねて一緒に考えてみましょうか。

自力で解けそうな人は、以下を読む前に、まずはいったん解いてみて下さいね!



では、解説編へ。
この問題、「普通は」以下のように解いていきます。

解説?

「花子さんが3歩で進む距離をお父さんは2歩で進む」ことから、花子さんとお父さんの歩幅(1歩で進む距離)の比は、逆比で2:3
また、「花子さんが5歩進む間に、お父さんは4歩進む」ことから、花子さんとお父さんの同じ時間での歩数の比は5:4
花子さんが歩幅2で5歩進む間に、お父さんは歩幅3で4歩進むので、2人の速さの比は、2×5:3×4=10:12=5:6

したがって、花子さんが先に200歩進んだ後、お父さんが花子さんに追いつくまでの様子を図に表すと下のようになります。
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お父さんが出発した時点に○印、追いついた時点に●印をつけておきました。
さてここから、

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花子さんが①進むのに200歩。ということは、お父さんは⑥進んでいるから200歩×6=1200歩!とやってしまうのが、よくある間違い。

図の中に書き込まれている、①や⑥などの比は「歩数」の比ではなく、進んだ「道のり」の比です。

確かに、花子さんが⑥進むのであれば1200歩で正しいのですが、求めるのはお父さんの歩数。2人は歩幅が違うので、まだ計算が必要です。
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図のように、花子さんが⑤進むときの歩数は200歩×5=1000歩で間違いありません。
ここから…、

「花子さんが3歩で進む距離をお父さんは2歩で進む」ことを利用すると、上の図で花子さんは道のり全体を進むのに1200歩。したがって、お父さんが同じ距離を進むのには1200歩×2/3=800歩。

または、「花子さんが5歩進む間に、お父さんは4歩進む」ことを利用すると、上の図の○の時刻から●の時刻までに花子さんが歩いたのは1000歩。それと同じ時間にお父さんが歩くのは1000歩×4/5=800歩。

いずれにせよ、答えは800歩と求められました。



あえて細かいところを丁寧に説明しませんでした。ちょっと不親切な解説?だったと思います。
実は、今回紹介したいのはこの解法ではありません。
あまり知られていないのですが、別の視点でスパッと答えを求められる解法があります!

解説!

「花子さんが3歩で進む距離をお父さんは2歩で進む」ということから、花子さんとお父さんが同じ距離を進むときの「歩数」の比を下の図のように書き込むことができます。
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さらに、「花子さんが5歩進む間に、お父さんは4歩進む」ということから、花子さんとお父さんの同じ時間での「歩数」の比を下の図のように書き込めます。
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お父さんに注目すると、2=④であることから、この比を合わせると、
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先ほどの解法と違って、この図に書かれているのは「歩数」の比です。
花子さんの図から①=200歩であることが分かるので、お父さんが追いつくまでに歩いた歩数は④=200歩×4=800歩です!

ずいぶんすっきりと解くことができました。
もちろん、歩数と歩幅の比から速さの比を求められるようにしておくことは重要です。
ただ、歩数を求める問題であれば、この解法はかなり自然な考え方です。

余裕がある人は、テキストの類題でこの解法を試してみましょう。
そして、自分に合いそうであればぜひ取り入れて下さいね!

今回は、ここまで。