最新記事 2016年08月04日

テーマ: 算数

中学受験の算数は公式を覚えるな?

こんにちは。受験ドクターの桑田陽一です。

前回に引き続き、算数の学習の「正しいフォーム」についてのお話です。

 

今回は、「公式を覚えるな」です。

 

いや、少し言い過ぎました…。

「結果として自然に公式を覚えてしまうのはいいが、初めから丸暗記しようとするのはダメ」というくらいにしておきましょうか…。

 

例えば、いわゆる「速さの3公式」と呼ばれるものがあります。

 

・ l  道のり=速さ×時間

・ l  速さ=道のり÷時間

・ l  時間=道のり÷速さ

 

これらの公式を、何度も唱えながら覚えようとしているお子さんはいないでしょうか?

そもそも、そんなに一生懸命に覚えるような内容の式でしょうか?

 

受験算数の公式は、覚えようとすべきものではありません!

むしろ「当たり前だ」と感じられるようにすべきものなのです。

 

このブログでは、あまり算数の問題そのものの内容には踏み込まないようにしているのですが、今回は、ごく簡単な例題を…。

 

例題

分速60mで歩く太郎くんが、5分で歩く道のりは何mですか?

 

正解できるお子さんが多いと思います。

しかし、正解していたとしても、もし、次のような感じの思考過程をたどっていたとすると心配です…。

 

速さの問題だな。掛けるのかな?割るのかな?

うーん…。

3つの公式のどれに当てはまるかな?

分速60mは「速さ」だな、5分は「時間」だな。

ということは…?

道のり=速さ×時間だ!

60×5=300mだ。よし出来た!

 

…非常によろしくありません。

公式の意味を理解せずに、文言のみを覚えていると、「掛けるのかな?割るのかな?」のような発想が出てきてしまいます。

 

上では、結果的には正しい公式を適用して正解することが出来ましたが、こういう思考回路になってしまうと、問題をほんの少しひねられただけで、全く手が出なくなってしまいます…。

 

では、どんな思考回路が良いのか?

 

分速60mとは、「1分で60m進む」という意味です。

では例えば2分ではどうか?

公式を持ち出すまでもなく、「60m進むことを2回繰り返すのだから120m進むに決まってる!」と考えられると良いですね!5分ならば、60m進むことを5回繰り返すわけですから、自然に60×5=300mと求められるはずです。

 

こういう形の問題に対する計算方法を、敢えて公式という形でまとめるなら「道のり=速さ×時間」という形になるけれど、でも、そもそもそんなの当たり前のことじゃん!と心から感じて欲しいのです。

 

お子さんが、「成立するのが当然のことを『公式』だなんて、なに偉そうに言ってるのさ?」というぐらいの感覚を持てたなら、しめたものだと言えます。

 

速さを例に取りましたが、受験算数に出てくる「公式」の中で、とりあえず天下り的に覚えるべきものは、ほとんどありません(逆に言えば、「少しはある」ということでもあるのですが…)。

 

お子さんのタイプによっては、「公式を腑に落とす」よりも、「とりあえず暗記して使えるようにする」方が、手っ取り早くて楽に感じることがあるかもしれません。

しかし、それが本当に楽(?)なのは典型問題を解くときだけ。

毎週の確認テストは乗りきれても、実力テストや入試問題では、力が発揮できない可能性が高くなるばかりです。

 

時に、目先の確認テストの点数を犠牲にする事になったとしても、時間をかけて公式を腑(ふ)に落とすというステップをしっかりと踏んでいくこと。これこそが、入試までにまだ多くの時間が残された5年生以下であれば特に大切です。

 

公式は 覚える前に 腑に落とす

 

苦手単元の公式がどうしても腑に落ちなかったら?

そんなときには、ぜひ受験ドクターの無料学習相談までご連絡をお待ちしております!