メニュー

投稿日:2023年08月15日

テーマ: 算数

受験算数のコツ!どうして算数の問題で間違えるのか

みなさん、こんにちは。受験Dr.の亀井章三です。

今回はなぜ算数の問題で間違えるのかについてです。
算数のテストで高得点を取るには、たくさん正解することが求められますが、
それは間違いを少なくすることとも言えます。
解けたはずの問題がなぜか間違ってしまう。そこにはいくつかの原因が
考えられます。問題を解くための流れとともにその原因を見ていきましょう。

 

1 問題を解くための流れ

算数の問題を解くときの流れは次のように表すことができます。
<1>問題文を読み、内容・指示・条件を理解する
<2>解答を導くための手段を考える
<3>手段に従って適切に作業をする
<4>求めた数値が正しいか確認する
この読解→思考→作業→確認の一つひとつに、間違ってしまう原因がある
わけです。

今回は、問題を読んで答えを求めることができそう、と判断したのに間違えて
しまうケースを想定します。
解き方が全く思いつかないので適当に取り組んでみた場合は、間違って当然
と言えます。こうすればできたかなぁ、とあやふやな状態で取り組んで、途中で
解法を思い出すことはあり得ますが、だいたい手詰まりになってしまうでしょう。
まずは練習を積んで、解答への道筋が見えるようになることが先決です。

 

2 「読解」の段階でなぜ間違えるのか

普段生徒を指導していて、読解のミスを指摘することが度々あります。
その原因としては、
・問題文や図形を見て、過去に解いたことのある問題を思い出し、同じパターン
 だと思い込んでしまう。
・書かれている文章を初めて読んだ時によく分かっていなかったが、具体的な
 例などで確認することなく、そのまま解き進めてしまう。
が考えられます。
文章を正しく理解しなければ、根本的に間違っているため、時間をかけたのに
不正解となります。

解決策としては、
・音読するときの速度で文章を読む(速く読もうとしない)。
・問題文を図や式に置き換えて理解する
・「ただし」「たとえば」といった重要な接続詞に印をつける。
・質問部分(例えば、太郎君の速さは分速何mですか)に下線を引く。
・文章中に図形を表す言葉(三角形ABCなど)が出てきたら、その図を
 指でなぞって確認する。
・適当に数値をあてはめてみて、問題文の内容を具体的に捉える。
が考えられます。

 

3 「思考」の段階でなぜ間違えるのか

問題文の内容が理解できれば、次はどうやって解いていくか、解法の検索と
判断の段階になります。ここで間違えてしまう原因は、
・平均の問題→面積図、のように「こう来たらこうする」という、最初の一歩が
 インプットできていない。
・最初に学習した解法1つだけしか使っていない。問題によって、適切な解法
 を選択できていない。
が考えられます。最初の一歩が遅いと解くのに時間がかかってしまい、全て
解き終わることができなくなってしまいます。解法を複数の中から選べないと
解くのに時間や手間がかかり、ミスの元となります。

解決策としては、
・典型題をこなし、こう来たらこうするという最初の一歩を身につける。
・正解できた問題でも、もっと速く正確に解く方法はなかったかを考えて
 復習する。
が考えられます。

 

4 「作業」の段階でなぜ間違えるのか

解法が決まれば、それに従って図や式を書き、計算をして答えを求めるという
作業の段階に入ります。ここでミスをして間違いになってしまうパターンも多い
です。その原因としては、
・書くべき図、式、筆算を勝手に省略している。
・調べ上げるときに表を活用していないため、データが整理されていない。
・そもそも作業量の多い解法や、作業が難しい解法を選択している。
が考えられます。特に、式・筆算の省略によるミスは多くのお子様が起こして
います。もちろん、全ての式や筆算を丁寧に書けば良いという訳でもありません。
問題文で問われている状況を把握するための図や、速さの問題で複雑な
動きを理解するためのダイヤグラムなど、外してはいけない大切なところは
面倒でも書かなければいけません。
そのためには、自分の技術レベルの精度を正しく把握し、技術的に問題な
ければ省略しても構いませんが、不安な時は必ず書くようにしましょう。

解決策としては、
・計算式を書くときに数値に単位をつけて書く。
・家庭で算数の問題を解くときは、速く解こうとせず、しっかり図や式を書く
 ように意識する。
が考えられます。

 

5 「確認」の段階をきちんと取り入れているか

確認の作業でミスすることはあまり考えられません。むしろ、確認をしていない
ために計算ミスや読解ミスを見落としてしまい、結果不正解となってしまうケース
が多いです。
ここまでの流れの中に細かく「確認」を挟むことで、早い段階でミスに気づくことが
出来ます。そうすればそれだけ早く修正することができるわけです。

今回説明してきた各段階については、過去の私のブログで詳しく説明して
いますので、そちらもぜひ参考にしてください。

読解について・・・

受験算数のコツ!算数の問題文を読み解く①
受験算数のコツ!算数の問題文を読み解く②
受験算数のコツ!算数の問題文を読み解く③

作業について・・・

受験算数のコツ!算数作業力を鍛えよう1!
受験算数のコツ!算数作業力を鍛えよう2!

確認について・・・

受験算数のコツ!算数の見直しのタイミングは?

次回もよろしくお願いします。

算数ドクター