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投稿日:2022年10月10日

テーマ: 算数

受験算数のコツ!算数の問題文を読み解く②

みなさん、こんにちは。受験ドクターの亀井章三です。

算数の問題を解くには、読解→思考→計算の3ステップを要します。
思考や計算も大切ですが、入り口にあたる「読解」がきちんとできていな
ければ、当然正解にはたどりつけません。

そこで、算数の問題文の読み方をマニュアル化し、確実に次のステップ
「思考」に進めるアドバイスをしていきます。

前回は、問題文を説明・問い・条件・例示の4つに分ける、という所まで説明
しました。今回はその続き、説明の部分を分かりやすく翻訳するコツについてです。

説明とは「問題の中心部分。起こった出来事や操作内容などを文章化したもの」
です。この「文章化」をいかに、算数世界の言語である「数式や図」に換えるかが
大切です。

前回使用した桜蔭中の問題です。

桜蔭中学校 H28問題Ⅳ

直方体の形をした池に噴水があります。池の深さは2mで、底面は1辺の長さ
が10mの正方形
です。噴水は、毎時25分から20分間、池の外から引いてきた
水をふき出します。噴水に使う水の量は毎分100L
です。また、毎時27分から
10分間、池の水を外に流し出します。流し出す水の量は毎分150L
です。
たとえば、9時25分から20分間、噴水は水をふき出します。また、9時27分
から10分間、池の水を外に流し出します。これを1時間ごとにくり返します。

ある日の午前7時の水の深さは1mでした。このとき、次の問いに答えなさい。
ただし、水の蒸発は考えないものとし、噴水の水はすべて池の中に落ちるとしま
す。また、噴水の水が噴き出してから池に落ちるまでの時間も考えないものとし
ます。

(1)この日の午前8時の水の深さを求めなさい。
(2)この日の午前10時30分の水の深さを求めなさい。
(3)この日は午前11時に雨が降り始めました。雨が降っている間、水面の高さ
は毎分0.05㎜ずつ上がっていきます。
午後2時35分に雨がやんだとき、
池の中の水の量は何Lであるか求めなさい。

説明=青問い=赤条件=茶例示=緑 です。
答えを出すのに必要ない部分は黒字のままです。

説明の部分を、式や図にまとめる。
問題と設問における「説明」の部分を抜き出します。
直方体の形をした池、深さは2mで、底面は1辺の長さが10mの正方形
噴水は、毎時25分から20分間水をふき出します。毎分100L
毎時27分から10分間池の水を外に流し出します。毎分150L
午前7時の水の深さは1m
午前11時に雨が降り始めました。雨が降っている間、水面の高さは
毎分0.05㎜ずつ上がっていきます

まずはこれらの情報を「そのまま」式や図にしましょう。
文中に「加える」「合わせる」「合計」「差」といった単語が出てくれば、式の形にします。それ以外は図や絵にします。

上の場合は下のような図になります。

image1

 

image3
 image4

 

これくらいの感じでOKです。大事なのは「全ての情報を式・図・絵にすること」
なのです。

このようにまとめ、図を見ることで、
・単位はそろえたほうがいいかな?
・噴水などの水の出し入れも「1分間で上下する水面の高さ」にそろえたほうが
いいかな?

と考えることができるわけです。
そうすれば、第一段階はクリアとなります。

今日はここまで。次回は、<2>~<4>例示と条件の読み方、そして設問の
解き方へと進めていきます。次回もよろしくお願いします。

算数ドクター