最新記事 2020年08月04日

テーマ: 算数

受験算数のコツ!投票算はハラハラドキドキ?

みなさん、こんにちは。受験ドクターの亀井章三です。

 

今年は東京都知事選挙が行われました。

選挙の問題といったら社会の問題のような気がしますが、算数でも選挙を扱った

「投票算」があります。今回は、投票算を解くための手順を整理していきましょう。

予定していた「立体図形で順逆自在の術!」はこの次に延期します。

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まずは、この問題をご覧ください。

ドクター中学校の生徒会役員を決める選挙が行われます。

当選するのは、得票数の上位4人です。

投票する生徒は全部で240人です。

この選挙に、A、B、C、D、E、Fの6人が立候補しました。

(立候補者も投票できるものとし、投票数の合計は240票です)

 

投票が終了し開票が始まりました。

途中まで開票が進み、下の表のようになりました。

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【問題】 

Cが確実に当選するには、あと何票獲得すればよいですか。

最も少ない数を答えなさい。

みなさん、わかりますか?Cは現在第3位。かなり有利な状況と言えます。

では、解答の道筋である「論理プロセス」を示していきましょう。

 

プロセス1 最も厳しい戦いとなる、「争う人数」を求める

最も厳しい選挙戦を想定して、そこで必ず勝てるのであれば、それよりも厳しくない

選挙戦では余裕で当選できます。

この最も厳しいというのは、当選人数+1人で争う、ということになります。

1人当選でしたら、2人で争う。2人当選でしたら、3人で争う。

そして、問題のように4人当選でしたら5人で争うときが最も厳しい選挙になります。

 

プロセス2 最も厳しい戦いで、「当選確実となる票数」を求める

当選が確実というのは、候補者全員が同点になり得ないということです。

全員が同点になる可能性があれば、選挙ではなくジャンケンになってしまい、

確実に勝てるとは言えません。

この問題では240票を5人で取る場合を想定しますので、

240÷5=48 となります。この48票だと5人全員48票になる可能性があります。

そこで、これよりも1票多い49票を取れば、5人全員が同点になることはなく、

確実に4位以内に入ることができます。

勝つための票数は、候補者全員が同点になる最大の数+1、とおぼえましょう。

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ここまで来たら、実際の途中経過を用いて考えます。

 

プロセス3 これ以上、票が増えなくていい人を除く

接戦を考えるためには、これ以上その人に票が入っても意味がない人を、

選挙戦から除く必要があります。それは、

①この時点で当選が決まっている人

プロセス2で49票取れば確実に当選するとわかりました。したがって、

60票とっているAは当選確実です。選挙戦から離れてもらいましょう。

②最も厳しい争い(当選人数+1人)よりも順位が下の人

Aを除くと、残り当選人数は3人です。ということはA以外で上から4人の

争いを考えることになります。そうすると、現在6位のFは選挙戦から除外

することになります。

この結果、誰が争っているのか、あと何票残っているのか、を整理しましょう。

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プロセス4 現在トップの人の得票数に全員並ぶ「ハラハラドキドキの展開」を作る

常に、最も厳しい選挙を考えないといけません。見方を変えれば、最後まで

誰が当選するかわからない「ハラハラドキドキ」する状況を考えるわけです。

それは、現在トップのBの42票に全員(B・C・D・E)が並ぶという状況です。

そのためには、Cはあと11票、Dはあと14票、Eはあと20票取らないと

いけません。しかし、この合計は45票となり、残り40票よりも多くなりました。

これはどういうことでしょう?

そうです、BはC・D・Eの全員に追いつかれることがなく、当選確実!という訳です。

したがって、Bも選挙戦から離れてもらいましょう。

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もう一度プロセス4

今度は、現在トップのCに並ばせます。

Dはあと3票、Eはあと9票とればCに追いつきます。これは残り40票だと

可能な票数です。

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プロセス5 最後の混戦を勝ち切るための票数を求める

結局、C,D,Eの3人で残り28票を取り合うという選挙になりました。

ここで勝つための票数はステップ2と同じ考え方になります。

全員が同点にならない最少の票数を取れば当選確実です。

28÷3=9あまり1  9+1=10

よって、Cはあと10票とれば当選確実です。

 

では、これがDやEだったらどうでしょう。

Dの場合、Cに追いつくのに3票必要、そこから勝ち切るのに10票必要なので、

3+10=13票取れば当選確実になります。

Eの場合、Cに追いつくのに9票必要、そこから勝ち切るのに10票必要なので、

9+10=19票取れば当選確実になります。

 

以上が投票算の論理プロセスになります。

論理プロセスは、算数の問題を解く上で必ず通る手順ともいうべきものです。

ぜひマスターしてください。今回はここまで。また次回お会いしましょう。