最新記事 2018年05月31日

テーマ: 社会

小6スタートダッシュ!「続」・紛らわしい歴史用語の見分け方!(後編)

こんにちは、社会科担当の長門明です。

前回に続きまして、今回も入試や模試で問われやすい
紛らわしい歴史用語の「見分け方」を詳しく紹介させていただきます!

入試レベルも意識して、今回は前回よりも少し難易度の高い用語を選んでみました!
歴史のスタートダッシュとしてのみならず、現在の力試しとしても活用してみて下さい。
その上で、「歴史はおもしろい!」と興味や関心を持ってもらえたら嬉しいです。

紛らわしい歴史用語1

スタートダッシュ!「続」・紛らわしい歴史用語の見分け方 後編

④「国会開設」を目指したのが「自由民権運動」
「選挙権拡大」を目指したのが「大正デモクラシー」

社会には「単語」だけ見ただけでは内容がイメージしにくい用語が多くあります。
「自由民権運動」や「大正デモクラシー」などの用語は、その最たるものと言えます。

「自由民権運動」は、板垣退助が中心となって行った「国会開設」を求めた運動です。
1874年の「民選議院設立建白書」から、1890年の「帝国議会開設」までの16年間を指し
この間には「自由党・立憲改進党の設立」や1885年の伊藤博文による「内閣制度」、
そして1889年の「大日本帝国憲法」「衆議院議員選挙」など国会開設の準備がされました。

「大正デモクラシー」は、大正年間に起こった「民主主義」を求めたさまざまな運動です。
吉野作造の「民本主義」を中心に、「普通選挙」や「政党政治」の実現を目指しました。
運動の成果として、1918年の原敬による日本初の本格的政党内閣が誕生し、
1925年には「普通選挙法」が成立、納税制限がなくなり有権者の数が4倍になりました。

単なる「暗記」ではなく、その運動の「目的」や「成果」を知るとより理解が深まりますね。

紛らわしい歴史用語2

⑤「上げ米の制」は徳川吉宗の享保の改革
「囲い米の制」は松平定信の寛政の改革

「江戸の三大改革」の識別問題は入試頻出ですが、「似た用語」が多いのも難点です。
特に「米」の字を使った「上げ米」と「囲い米」の区別ができる生徒はまだまだ少ないです。

「上げ米の制」は、「米将軍」徳川吉宗が享保の改革で行った政策です。
幕府に米を多く納めた大名は、参勤交代での江戸在任期間を半分に免除されました。
財政再建を目指し、常に「米」に注目した「米将軍」吉宗の「面目躍如」と言える政策です。

一方、「囲い米の制」は、老中松平定信が寛政の改革で行った政策です。
この「囲い米」と一緒に覚えておきたいのが、「天明の大飢饉」と「打ちこわし」です。
実は「囲い米の制」は、「天明の大飢饉」によって「打ちこわし」が頻発したことを教訓に、
「飢饉が起こっても餓死しない」ように、松平定信が「米の備蓄」を大名に指示したのです。

歴史では徳川吉宗の人気が高く、なかなか注目されない松平定信ですが、
災害や苦難を教訓にして生まれた「囲い米の制」の考え方は、現代での
「非常食」や「水」の備蓄の考えにも通じる「良策」であり、深く感心します。

紛らわしい歴史用語3

⑥大阪-松前間を行き来したのが「北前船」
大阪-江戸間を行き来したのが「菱垣廻船」

江戸時代になると、産業の発達とともに海上航路が整備されます。
そして、様々な船が江戸・大阪に向けて出港し、港町が日本各地に発達しました。

「北前船」は、日本海を通って松前と大阪を結ぶ「西廻り航路」を行き来した船です。
大阪へは松前や東北の海産物を、松前には酒や衣服、瀬戸内の塩などが運ばれました。
各地で荷を買い集め、それを寄港地で売る「独特の商法」は、まさに「商社」のようでした。

「菱垣廻船」は、大阪-江戸間を行き来した船のことを指します。
ポイントは、西回り航路の終点「大阪」と東回り航路の終点「江戸」が「結ばれた」ことです。
つまり、「菱垣廻船」によって航路として「日本一周」ができるようになったのです!(感動!)
それにより、様々な物資が日本各地に届くようになり、商業・産業が盛んになりました。

ちなみに、江戸-大阪間には「樽廻船」という酒を樽詰めにして運ぶ船がありました。
お酒は放置するとすぐ品質が落ちるため、樽廻船は「直行便」で江戸に向かいました。
このあたりも、どこか現代の「宅急便」に通じるところがあって、おもしろいですね。

紛らわしい歴史用語4

まとめ

いかがでしたでしょうか。

前回同様、それぞれはっきりとした違いがあることも分かったと思います。
そして、現代の私たちの生活に結びつくものが、歴史学習には多いことも知って下さい。
それによって、歴史との付き合い方も大きく変わってくると思いますよ!

それではまた!長門でした!