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投稿日:2023年05月22日

テーマ: 理科

梅雨ってなぁに?~身近な科学の話⑮

皆さんこんにちは。
受験Dr.の理科大好き講師、澤田重治です。

 

今年もあのジメジメした季節が近づいてきましたね。
そう、「梅雨」です。

実は、5年前にも梅雨に関するブログを書いたことがあり、
その時は「梅雨前線とは何か?」という視点でお話ししました。
詳しくはこちらをご覧ください。

スクリーンショット 2023-05-16 18.38.59

 

余談ですが、2021年に気象庁が発表する平年値が更新されたため、
このブログを書いた当時(2018年)と比べると、
梅雨入り・梅雨明けの平年値は以下のように変わっています。

梅雨入り … 6/ 8 → 6/ 7
梅雨明け … 7/12 → 7/19

こうして以前の平年値と比べてみると、1週間くらい梅雨が長くなっているのですね!
日本の亜熱帯化が進んでいるという話もありますが、これもその一環なのでしょうか?

ちなみに、平年値の変更についても以前ブログを書いたことがあります。
この時は梅雨の長さには触れていなかったのですが、平年値の仕組みや、
平均気温・降水量・降雪量などのデータの変化について考えています。
もし、興味をお持ちいただけたようでしたら、こちらをご覧ください。

さて、少し話がそれてしまいましたが、
今回は、「梅」と「梅雨」の関係について考えていきたいと思います。

 

「梅雨」という名前

梅雨(つゆ)の名前の由来には諸説あるようですが、
もともと中国で名付けられた言葉が日本に伝わったという説が有力なようですね。

そして、カビ(黴=バイ)が生えやすい時期に降る雨なので「黴雨(バイウ)」と名付けられたが、
字面が良くないので、同じ「バイ」と読む言葉で「梅」があてられたという説もあるとか。

きっと他にも「バイ」と読む字はあるのでしょうが、その中でも「梅」が選ばれたのは、
梅の実の生育期間に理由があるようです。

 

バラ科の3姉妹~「梅」・「桃」・「桜」の生育

中学受験生ならきっと覚えてくれていると思いますが、ウメはバラ科の植物です。
(※理科では、生物名として表記するときはカタカナで表すという慣習があります。)

冬が終わりに近づくと、春の訪れを告げる同じバラ科の植物が
概ね「ウメ」→「モモ」→「サクラ」の順に花をつけることは有名ですね。
(モモとサクラはほとんど同じですが、わずかにモモの方が早いことが多いようです。)

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当然、年や地域によっても異なりますが、例えば受験Dr.本部のある東京なら、
梅の開花日が1月下旬~2月上旬ごろ、
桃の開花日が3月上旬~3月下旬ごろ、
桜の開花日が3月中旬~4月上旬ごろという感じだと思います。

 

そして、いち早く花を咲かせた梅は、昆虫たちの力を借りて受粉し、
梅の実をつけていきます。
その梅の実が熟して収穫時期を迎えるのが6月~7月。
ちょうど梅雨の時期にあたるのですね。

ちなみに、桃の収穫時期は7~8月ごろ、
桜(サクランボ)の収穫時期は6~7月ごろだそうですよ。

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あれ?
ほぼ同じ時期に花を咲かせるのに、
果実収穫時期では、サクラがモモよりずっと早くなっています!
実が小さい分、早く収穫を迎えられるのかもしれませんね。

 

身近な果物や野菜の旬も、中学入試では頻出のテーマです。
このように近い仲間を比較するなど、楽しみながら覚えていきましょう!

次回も、楽しくてためになる「身近な科学」を紹介していきます。
どうぞお楽しみに!

理科ドクター