最新記事 2022年06月17日

テーマ: 算数

言語化する~なぜ○○なのか~

こんにちは。算数を担当しています佐々木裕子です。

本日は、言語化することが大切というお話です。

ソクラテス「弟子のプラトンが言っていることは嘘だ。」
プラトン「ソクラテス先生の言っていることは正しいです。」

という会話をしました。
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有名な話ですが、何か変な感じはしませんか??

ソクラテスが言っていることが本当であれば、
プラトンが言っている「ソクラテス先生の言っていることは正しいです。」が嘘になります。
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プラトンが言っていることが本当であれば、
「ソクラテス先生の言っていることは正しい」になりますが、ソクラテスは
「プラトンが言っていることは嘘だ」と言っているので、プラトンが嘘をついていることになります。
そして、ソクラテス先生は嘘を言っていることになり。。。とぐるぐるお互いが言っていることが堂々巡りし、結論がでてきません。

いわゆるこれは、ご存じの通り「パラドックス」の問題ですね。
「言語」には、こういった逆説―パラドックスが生まれる「ことばあそび」もあるのが面白いですね。人は言語(音・記号)で物事を判断しています。

算数も式や記号であらわされた言語で表されています。
今日は更に、その式や記号を「言語」化、つまり、
日常的に使っている「ことば」にすることが大切であるということを
強調したいと思います。

結局は、ロジック、言語化して「理解」するということです。

何を学ぶにおいても、「〇〇だから□□」という思考が常に大事であると思います。

「○○だから□□」という「言葉」にすることを意識して指導することを心掛けています。
算数はどうしても解法に寄せられがちですが、解法は手段であり目的ではないです。

算数は「式」が「言語」でもあるので、どうしても「数式」に重きがおかれますが
そうではないということを言いたいのです。

本日の一題は、

AとBが200m競走をします。2人はそれぞれ一定の速さで走ります。Aが12m進んだところからスタートすると2人は同時にゴールします。また、Bが1.5秒遅れてスタートしても、2人は同時にゴールします。Bは200mを何秒で走りますか。

【解法】
Aが12m先に進んでいて同時にゴールするということは、
同じ時間内に進んだ距離が分かるので、

距離の比  A:B=200m:188m =50:47
同じ時間内に進む距離の比が50:47
であれば、同じ距離にかかる時間の比は逆比になるので、A:B=47:50

Bが1.5秒遅れても同時にゴールするので、
AとBの時間の差が1.5秒
時間の比=47:50より、この差の③=1.5秒 ①=0.5秒

よって、B=0.5×50=25秒かかる

ということになります。

以上は解法です。

では、今日の大切なこと。言語化。
「〇〇だから□□」は、
ここでは、なぜ比を使うのかという疑問から始まります。

なぜ比なのかは、問題に具体的にかかっている時間が出ていないからです。
速さ、時間、距離の3つのうち、速さ、時間の2つが具体的に分かりません。
だから、比を利用するのです。

そして、比ときたら⇒同じ○○を探す という手順に移ります。

解法を見ても、「なぜ比なのか」という理由はあまり記されていません。
当たり前のように比を利用して解法が書かれています。

しかし、なぜ「比」なのかなと思いませんか?
または、何も思わずに、先生が言うからそうだよねとあきらめていないでしょうか。

疑問に思うことが大切です。
疑問に思っても、みんなの前で質問するのは恥ずかしいとか、いろいろあると思います。
個別は、こっそりその疑問を聞くことができます。
どんどん聞いてください。

「なぜ」が学問においては一番大切なことです。

ソクラテスのお話し
参考文献:『算数なるほど大図鑑』ナツメ社こどもブックス/桜井進監修/2014