最新記事 2019年12月10日

テーマ: 国語

細部の読み取りって?~わずかな違いから心情や性格を見極めよう~

こんにちは。受験ドクター国語科のS.M講師です。
帰国生入試は既にスタートし、あと1ヶ月と1日で埼玉県の入試も解禁されます。
何よりも健康に気をつけていただきたい時期です。
手洗い、うがい、加湿、マスク
ドクターではアルコール消毒スプレーも常備しています。
万全の態勢で戦えるよう、コンディションを整えていきましょう!

前々回は随筆文、前回は論説文ときたので、今回は物語文のお話。
お題は「細部までちゃんと読むって、結局どういうことなの?」です。

よく言われますよね。
「本文を【細かいところまで】【丁寧に】読みなさい」って。
もちろん丁寧に読むことは実際に国語で正答率を上げるためには必須です。
特に難しい学校の入試問題ほど、ちょっとした表現の違いを気にしなければならないケースが増えます。
ただ、授業で実際にお子さんを見ている私から弁護させていただきますと、
どの子もみんな「自分なりにちゃんと読んでいるつもり」なのです。
(テストで時間配分に失敗して大問1つを10分で解きました!のようなケースは別ですよ)
読み飛ばそうだとか、読み落とそうだなんて思いながら取り組んでいる子はいません。
ですから、テストや過去問で点数が奮わなかったときに大人たちから
「文章をちゃんと読まないから間違えたのよ!」なんて言われても
子供たちは「ちゃんと読んでるのになぁ……」とモヤモヤして終わってしまいます。

それでは、どういうところをもって「細部の読み取り」とするのでしょう。
我々は、具体的にはどんな「細部」から微細な違いを読み取っているのでしょうか。
今回は簡単な例文を使って、比べてみましょう!

■問題■次の①~⑤の少年の様子から、心情のちがいを読み取りましょう。母親「今日の晩御飯はハンバーグよ」
①少年「ハンバーグか♪」
②少年「ハンバーグか……」
③少年「ハンバーグぅぅぅぅぅぅぅぅぅ?」
④少年「ハンバーグか」
少年は目を輝かせた。
⑤少年「ハンバーグか」
少年は母親に気付かれないようにそっとため息をついた。

ハンバーグ1

少年が発している言葉自体はすべて同じ「ハンバーグか」ですが、
明らかにその心情に違いがあることが読み取れますね。
は、明らかに晩御飯がハンバーグであることを喜んでいます。
これは簡単ですね。
どちらかといえば①の少年のほうが少し無邪気な感じがしますね。

では、喜んでいるわけではなさそうな、これらはどうでしょう?

については、「……」という部分から「とりあえず、嬉しくはなさそうだな」と分かります。
それ以上の細かい情報は、ここからだけでは分かりません。

は喜んでいないだけではなく、不満をはっきりと口調に表していますね。
お母さんに対して自分の気持ちをストレートに表現する、
よくいえば素直な、悪くいえばちょっとワガママな少年の性格がうかがえます。

の少年は、そう考えるとの男の子よりも少し大人びています
「気付かれないようにため息をつく」ということは、お母さんに気を遣って
自分ががっかりしていることを隠そうとしていますからね。

今回は分かりやすいように簡単&大げさな例文を使いましたが、
結局のところ細部を見ているかどうかというのはこういうことなのではないかと思います。
「いつ、どこで、誰が、どうした」といった話の筋そのものは分かっているはずなのに
どうもイマイチ問題を解くときにはうまくいかないというお子様。
心情に関する言葉が前後にはっきりと書かれている問題なら○だけれど、
ちょっと婉曲なものになると分からなくなってしまうお子様。
もしかしたら見落としてしまっているのは、こういったちょっとしたニュアンスなのかもしれません。
テストや過去問の直しを行う際に、意識してみてくださいね。

ちなみに私は晩御飯がハンバーグだったら大喜びします!

それでは、また(・ω・)ノシ