最新記事 2012年09月21日

テーマ: 理科 / 自由が丘校

自由が丘校 理科の問題 ~地震の問題~

【問   題】

(1)
大きな地震がおきると、大地がずれて食い違いが生じたり、山や崖がくずれたり、
土砂が流れ出したりします。橋やビル、家が壊れたり、倒れたりします。
其の他に、大地にはどんな変化が起こることがありますか。
上の下線部のことがら以外の例を1つ答えなさい

(2)
地震の原因は、地価の地層や岩石に力がはたらいて、地層や岩石が壊れることだと
考えられています。
地層や岩石が壊れて、ずれていることを断層といいます。
地表で観察できるような大きな断層は大切に保存され、見学者のための案内も
整備されていることがあります。
K君は断層を保存してある博物館を見学しました。
図1は断層を上から見たときのようすです。
もとは平らな地面に円形に並べてあった石がずれていました。
地面1と地面2は断層を境にして高さが違っていました。
博物館の屋内には、図1のABCのところで地面を掘り下げて、
断層のようすを詳しく観察できるようにしてありました。
図2は断層を横から見た図です。
地価の断層
AB’BCDEでは、平たい石が地層面と平行に並んでいる地層が
あることもわかりました。
図1と図2を見て、次の①、②の問いに答えなさい。

① 地面1は地面2に対してどのように動きましたか。
動いた方向を次のⅠ、Ⅱから1つずつ選び、記号で答えなさい。

Ⅰ :  ア.上  イ.下  ウ.上下方向の変化はなかった。
Ⅱ :  エ.東  オ.西  カ.南  キ.北  ク.水平方向の変化はなかった。

② 大地がずれて動いた結果、図2の破線で囲まれた範囲Fの断層付近では、
どのような変化が生じていることがありますか。1つ答えなさい。

(3)
図3は地震による地面の「ゆれ」うぃ地震計で観測した時の記録です。
最初はカタカタと表現されるような小きざみな「ゆれ」が続き(A~B)、
次にガタガタと表現されるような大きな「ゆれ」が始まります(B)。
やがて、「ゆれ」が小さくなり、地震が終わります(C)。
このように時間によってゆれ方が違う理由は、
ゆれ方が違う2種類の「ゆれ」の伝わる速さが違うことにあります。
そのため、断層ができたところを同時に出発しても、
観測点に到着するまでにかかる時間が違ってしまうのです。

ある観測点では、A-Bの小ぎざみなゆれが20秒間続きました。
この観測点から地震のもととなった断層ができたところまでは何kmですか。
ただし、A-Bの小ぎざみな「ゆれ」が伝わる速さを秒速5km、
B-Cの大きな「ゆれ」が伝わる速さを秒速3kmとします。

(4)
大きな地震がおきたとき、地震のもととなった断層からの距離はほぼおなじなのに
地域により建物の壊れ方が大きく違うことがあります。
建物のつくりの違いや古さも原因のひとつですが、
その地域の地下のようすがちがうことも原因の1つです。
同じような建物なのに壊れ方が大きい地域の地下のようすは、
壊れ方が小さい地域に比べてどのようになっていますか。

[駒場東邦]

 

【解答・解説】

(1)

地震による大地の変化は、地割れ、がけ崩れ、地滑り、液状化現象、土石流などが
あります。「液状化現象」とは、砂が多い土地や、昔は河川や水田などに土を
いれて住宅地にしたところなどに起きることが多いと言われています。

①地震が発生する前は、砂のつぶとつぶが組み合わさっていて、
お互いを支えています。その間に水がある状態です。

②③地震によってゆさぶられると、支えあっていた砂のつぶとつぶが
離れてしまい、宙に浮いたような状態になって液体のような性質を
持ちます。

④さらに、重い砂のつぶは下に沈み、水が上に上がってきます。
これにより、地面から水がふき出してきたり、地面が沈み込んだりします。

被害の画像を載せておきます。

 

答  液状化現象が起こる。

(2)
①は図を見たとおりです。

答   Ⅰ ア   Ⅱ エ

②は、もともと知識があって答える生徒は少ないと思います。
与えられた情報の中で、想像力を働かせて、答を作ります。

Fの場所は、「平たい石」がある地層です。これが地球の圧力で亀裂が入り、
上下にずれています(断層)。

このような状態になると「平たい石」はどうなるでしょうか。

上下に分かれるのですから、粉々にくだかれているはずです。
これだけ書いても部分点をもらえるでしょう。

このような場所を「断層破砕帯(だんそうはさいたい)」といいます。

細かくくだかれた石が多いということはそれだけ、すきまが
できて地下水の通り道になります。

さらに、砕かれた石のすきまに細かい粒(粘土など)が入り込むと
そこで地下水がせき止められ、大量の水が蓄えられることもあります。

トンネル工事など「断層破砕帯」にあたると水が噴出してきたりして工事が
遅れる原因になるそうです。

答  平たい石が細かく砕かれ、地下水の通り道になっている。

(3)
震源から観測地までの距離を求める問題です。これは簡単ですので必ず得点しましょう。

地震が起きた時、P波とS波という地面をゆらす波が同時に発生します。
P波のほうがS波より速く進むので、観測地にはP波が速く到着します。

P波が観測地に到着(A)すると「小きざみなゆれ」(初期微動)がはじまり、
S波が到着(B)すると「大きなゆれ」(主要動)がはじまります。

速さの問題ですので算数と同様にダイヤグラムを書いてみます。

P波とS波の速さはそれぞれ秒速5km、3kmですから、上記のダイヤグラムのように
震源から観測地までにかかった時間の比は

P波:S波 = ③:⑤

になります。 ② = 20秒   ① = 10秒  ③ = 30秒
です。

P波が観測地までかかった時間は30秒ですから

震源から観測地までの距離 = 5km × 30秒 =150km

答 150km

(4)

地震の被害が大きい土地は、地盤に砂が多い、粘土が多い、地下水が地面の近くを
通っている、などと言われています。

「砂が多い」ということは、液体化現象がおきやすくなります。
「粘土が多い」は地盤がゆるく、しかもつぶが細かいので水はけが悪く、
地下水をためやすいのです。

昔、河川や水田だった土地(造成地など)や埋立地は、砂を多く含んだ土で埋めている場合が
多く、地震の被害が他の地域より大きいようです。

答  砂や粘土が多く、地下水の水位が高く、地盤がゆるくなっている。