最新記事 2012年08月04日

テーマ: 理科 / 自由が丘校

自由が丘校 理科の問題 ~てこ~

【問  題】
あきら君は、長さ20cmの金属パイプと長さ80cmの木製の棒を使って、「てこのはたらき」を調べる道具を作った。
まず、パイプの左はしAと右はしBにじょうぶなひもをつけて水平につるした。次に、パイプに棒を通した。
棒の直径はパイプの内側の直径に等しく、棒はすきまなくパイプの中で出し入れすることができる。
この道具を使って行った2つの実験について、後の各問いに答えなさい。

【実験1】
パイプと棒の中央が同じ位置になる状態から、棒を右にずらしていった。すると、棒の右はしCがパイプの左はしAに重なったとき、
図1のように棒は時計回りにかたむき始めた。なお、初めの状態から棒をずらしていったところ、
棒のはし棒の右はしDがパイプの右はしBに重なったとき、棒は反時計回りにかたむき始めた。

【実験2】
パイプと棒の中央が同じ位置になる状態にもどしてから、図2のように棒の左はしCにおもりをつるした。おもりが200gより
軽い場合は棒は水平に保たれたが、重い場合は反時計回りにかたむいた。

1.この2つの実験結果から、あきら君は次のように考えた。(①)~(③)に入る数を答えなさい。
「【実験1】の結果から、パイプは棒の(①)倍の重さであることが分かる。また、【実験2】の結果から、
棒は(②)g、パイプは(③)gであることが分かる。」

2.あきら君は、この2つの実験の結果をもとに物体の重さをはかる装置を考案した。その内容は以下の通りである。
「まず、棒の左はしCに物体をつるし、つるした位置Cがパイプの左はしAに重なるようにする。
次に、棒を左に少しずつずらしていくと、やがて図3のように棒は反時計回りにかたむき始める。

【実験2】の結果から、200gの物体の場合は、パイプの右はしと棒の右はしDの間の長さが30cmになったときに
かたむき始める。そこで、図4のように棒の右はしDから30cmだけはなれた位置に線を引き、そのすぐ右側に「200」と
重さを示す数を書き込む。

さらに、重さが異なるいろいろな物体についても棒がかたむき始めるようすを調べ、線と重さを示す数を棒に書きこむ。
これで、重さの分からない物体でも、棒の左はしCにその物体をつるし、かたむき始めるときのパイプの右はしBの付近にある棒の
めもり(線と重さを示す数)を見れば、重さがだいたい分かる。」あきら君が作っためもりはどのようなものであったか、
下の図に「50g「100g」「400g」「800g」を示す線と数を書きこみなさい。

[筑波大附属駒場]

 

【解答・解説】

   ~★ 重要なことは支点と重心。

「てこのつりあい」で重要なのは、支点と重心です。
この筑波大駒場の問題も、まず、文章にしたがって回転する時の支点はどこか、
金属のパイプと棒の重心はどこかをはっきりさせることが問題を解く鍵になっています。

   ~★ 長い問題文は、1文1文を区切って理解しよう。

【実験1】
  ①「パイプと棒の中央が同じ位置になる状態から、棒を右にずらしていった。
   すると、棒の右はしCがパイプの左はしAに重なったとき、図1のように棒は
   時計回りにかたむき始めた。」

上の図のように、時計回りに傾いた時の「支点」はBとなります。その時の回転力は

   金属パイプの重さ×支点から重心までの距離(ア) = 棒の重さ×支点から重心までの距離(イ)

になります。

同様に

   ②「初めの状態から棒をずらしていったところ、棒のはし棒の右はしDが
   パイプの右はしBに重なったとき、棒は反時計回りにかたむき始めた。」

ですから、

上図のように「支点」はAとなり、回転力のつり合いは

  金属パイプの重さ×支点から重心までの距離(エ) = 棒の重さ×支点から重心までの距離(ウ)

となります。

①と②の図を下の図のようにパイプの位置を上下にそろえてみると

となり、金属パイプと棒の重心は、①と②とで、重さと位置は変わりませんので、

   アの長さ = エの長さ
   イの長さ = ウの長さ

ことがわかります。

   ア+エ=20cm → ア=エ=10cm

さらに、①と②の図を棒の位置を上下にそろえてみます。

上の図から

A(C)から棒の重心までの長さ = B(D)から棒の重心までの長さ

がわかります。つまり、棒の重心は棒の中央にあり、

   エ+ア+イ=80÷2=40cm → ウ=エ=40-10-10=20cm

と分かります。

1.の① の解説

金属パイプの重さ×10cm = 棒の重さ×20cm

金属パイプの重さ : 棒の重さ = 20 : 10 = 2 : 1

                                                      答. 2倍
1.の②、③ の解説

【実験2】
   「パイプと棒の中央が同じ位置になる状態にもどしてから、図2のように棒の左はしCに
   おもりをつるした。おもりが200gより軽い場合は棒は水平に保たれたが、
   重い場合は反時計回りにかたむいた。」

上の図のように、パイプの重心と棒の重心は同じ位置にあり、支点はAになります。

    200g × 30cm = □ g × 10cm

    □ g = 600 g → パイプの重さと棒の重さの合計

    パイプの重さ:棒の重さ = 1 : 2

より、棒の重さは

    600 ÷ 3 × 2 = 200g ・・・・棒の重さ
    600 - 200 = 400g ・・・・・・パイプの重さ

                                         答 ② 200  ③ 400

2.の解説

【50gの場合】

50×(40+□)+200×□=400×10
50×40+50×□+200×□=4000
250×□+2000=4000
250×□=2000       □=8

    BD=80-40-8-10=22cm

 

【100gの場合】

100×40=10×400

   BD=80-40-20=20cm

 

【400gの場合】

400×(40-□)=400×10+200×□
400×40-400×□=4000+200×□
16000-400×□=4000+200×□

600×□=12000   □=20
   BD=80-40=40cm

 

【800gの場合】

800×(40-□)=400×10+200×□
800×40-800×□=4000+200×□
32000-800×□=4000+200×□

1000×□=28000   □=28
    BD=80-(40-28)-20=48cm

   答