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投稿日:2012年07月04日

テーマ: 算数 / 自由が丘校

入試に使える算数の基礎 ~書き出してみる!~

【問  題】

5円玉、10円玉、100円玉が、それぞれたくさんあります。
5円、10円、15円、20円、・・・、995円、1000円という規則で硬貨を大きな容器に
移しました。容器の中の合計金額はいくらですか。
また、硬貨の枚数ができるだけ少なくなるように移したとき、10円玉は何枚入っていますか。

[立教新座]

 

【解答・解説】

  ~★ 地道にやるのも賢い解き方

このような問題の場合、5円~1000円まで地道に足し算を繰り返す生徒がいますが、
それも一つの方法です。

計算が速い場合、そのほうが答は早くでるかもしれませんし、
足す数がそれほど多くない場合は地道にやるほうがいい場合もありますので、
何が何でも計算で解こうとする必要はありません。

しかし、10円玉の枚数も問われていますし、これだけ多くの数が並んでることを
考えると、なにか規則性があるだろうと推測して計算で出すことを選んでください。

  ポイントは
    ・数が少ない場合、地道に解く
    ・数が多い場合、規則性があるはずだ、と考えて規則を見つける。
  です。これを押さえておきましょう。

この問題の場合は数が多いので規則を見つけて解くのが賢いやり方です。

 

  ~★ 規則性を見つけるには、とにかく書き出す

問題文を見てすぐ規則性を見つけられればいいのですが、なかなか難しいので、
まずは問題文に沿って書き出すことをしましょう。規則性がわかっていても
ミスを防ぐために書き出すことは役に立ちます。

  算数の基本は
      問題文に沿って図や表、式、書き出す
  ことです。

とくに規則性の場合は労を惜しまず、一部を書き出して規則性を見つける、訓練をしましょう。

「硬貨の枚数ができるだけ少なくなるように移したとき」を念頭において、
まず、5円~95円を下記の表のように書き出してみます。

書き出し方は合計金額を求めると同時に10円玉の枚数を求めるのですから、
各硬貨の枚数も合わせて書き出すようにします。

また、5円、10円、15円、・・・・は等差数列ですから、合計金額を求めるには
公式が使えます。

   等差数列の和の公式=(最初の金額+最後の金額)×金額の種類の数÷2

です。どうしてこのような公式になるのかもあわせて確認しておきましょう。
算数は根本を理解しておくことが基本です。

ということは書き出すときの項目は
  ・金額の種類、とその数
  ・各硬貨の枚数
です。

合計金額だけにとらわれて書き出すのではなく、
まず、何を書き出さなければならないのか、を押さえた上で書き出すと、
何回も同じようなことを書いて時間を無駄に使うことがなくなります。

 

次に100円~195円を書き出します。

 

100円~195円の各硬貨の枚数は、5円玉と10円玉は5円~95円と同じ、
それに100円玉の枚数が足されることがわかります。

金額の種類は、5円~95円は19個、100円~195円は20個、同様に、
900円~995円まで20個、あとは1000円が1個になります。

以上を表にまとめると

 

10円玉の枚数は900枚、
合計金額は
(5円+1000円)×200個÷2=100500円

になります。

                                答 合計金額  100500円
                                  10円玉の枚数 900枚

規則性の基本は

■問題文に沿って書き出してみる → 一部を書き出し規則性を見つける
■書き出すときにどんな項目が必要か、確認する

以上です。