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投稿日:2024年03月11日

テーマ: 算数

中学受験生も解ける大学入試数学~2024年度編~

みなさん、こんにちは。受験Dr.の桑田陽一です。

しばらくの間、「中学受験生も解ける大学入試数学~2024年度編~」と題し、2024年の有名大学入試で出題された数学の問題の中から、中学受験生にも解けそうなものを紹介していきます。

今回は、慶應義塾大学の出題から。
早稲田大学と並び、関東の2大難関私立大学の一つですね。中学入試でも、早慶の附属校は高い人気を保っています。

「難関大学入試の問題なんて解けるの?」と思うかもしれませんが、今回紹介する問題は、新6年生はもちろん、意欲がある新5年生にも挑戦可能です。

では、問題を見てみましょう。

問題

2024の約数の中で1番大きいものは2024だが、6番目に大きいものは(ア)である。2024の6乗根に最も近い自然数は(イ)である。
(慶應義塾大学 理工学部 2024)

上記は、出題された問題文そのまま。
ちょっとした数学用語が登場しているので、先に解説しておきます。

「自然数」とは、「1以上の整数」のこと。
1、2、3、4、…と続いていく数のことだと思っておけば問題ありません。

「○の6乗根」とは、「6回かけ合わせると○になる数」のこと。
たとえば、2×2×2×2×2×2=64なので、2は64の6乗根です。

中学受験生向けに問題を書き換えてみると、こんな感じになるでしょうか。

(1)2024の約数の中で1番大きいものは2024ですが、6番目に大きいものはいくつですか。
(2)6回かけ合わせると2024になるような数をAとします。Aに最も近い整数はいくつですか。

これなら手をつけられそうな気がしてきますね。
算数に自信がある人は、実際に手を動かして考えてみましょう!






では、解説。

(1)
約数は、ペアにして書き出すことが重要です!
2024を素因数分解すると、2024=2×2×2×11×23。
これを利用しながら、積が2024になるような2数を、順に書き出していきましょう。

1×2024 ←1番小さい約数と1番大きい約数
2×1012 ←2番目に小さい約数と2番目に大きい約数
4× 506 ←3番目に小さい約数と3番目に大きい約数
8× 253 ←4番目に小さい約数と4番目に大きい約数
11×184 ←5番目に小さい約数と5番目に大きい約数
22× 92 ←6番目に小さい約数と6番目に大きい約数


2024の約数はまだ他にもありますが、問題に答えるためには、ここまで書き出せば充分ですね。
答えは92と分かりました!

(2)
「6回かけ合わせると2024になる数(2024の6乗根)」に近い整数を求めるのですから、まずは「6回かけ合わせると2024に近くなる整数」を探したくなります。

3×3×3×3×3×3=729
?×?×?×?×?×?=2024
4×4×4×4×4×4=4096

「2024の6乗根」を?で表してみると、上のような大小関係になっていますね。
4096よりも729の方が2024に近いので、答えは3だ!と思うのではないでしょうか。

確かに、上記のことから「2024の6乗根」が3と4の間にあることは分かります。
しかし、これではまだ3と4のどちらに近いのかは判定できていないのです。

どちらに近いのかをきちんと調べるためには、3と4のちょうど真ん中にある3.5という数を考えるのがポイントです。

3.5×3.5×3.5×3.5×3.5×3.5、この計算はかなり面倒ですが根性で計算してみると1838.265625となります!この数は2024より小さくなっています。
つまり、大小関係は下のような感じ。

3×3×3×3×3×3=729
3.5×3.5×3.5×3.5×3.5×3.5=1838.265625
?×?×?×?×?×?=2024
4×4×4×4×4×4=4096

「2024の6乗根」は3.5より大きく4より小さい範囲にあることが分かり、これは3よりも4に近い数です!

中学受験算数でも出てくるのは、

小数第一位を四捨五入したときに4になる数の範囲を求めなさい。

という問題。
「3.5以上4.4以下」ではなく、「3.5以上4.5未満」が正しいですね。例えは4.42のような数も小数第一位を四捨五入して4になりますが、「3.5以上4.4以下」では4.42を含まなくなってしまいます。

このように、整数と整数の真ん中にある「○.5」の形の数を考えるのは、受験算数でも重要なポイントです。この機会に再確認しておきましょう。

次回も、大学入試問題を紹介する予定です。
お楽しみに。

算数ドクター