メニュー

投稿日:2024年03月21日

テーマ: 理科

中学受験:数値処理力up!~レンズの公式~

皆さんこんにちは。
受験Dr.講師の勝山利信です。

今回のテーマは「レンズの公式」です。
凸レンズによって生まれる実像の位置を計算で求めたり、実験結果から焦点距離を逆算したりするために使う公式です。学校教育の標準的な進度では中学校に入ってから学習する内容ですが、相似を利用した考え方から得られる式であり、公式を知り利用することはできるので、中学受験の入試問題でも出題されることがあります。

 

そもそも「レンズの公式」とは?

先に今回お話する「レンズの公式」とはどのような式の形で、何を表しているのか確認しましょう!

レンズの公式の画像

図の複雑さに反して、公式は割とシンプルです。
文字で表した式だけでは実感がわきづらいので、後ほど具体的な数値を使ってお話しします。
ここでは、公式の形と要素に注目しておきましょう。

レンズの公式は、
・凸レンズの焦点距離 f
・レンズから物体までの距離 a
・レンズから実像までの距離 b
この3つの距離について成り立つ関係式です。

言葉で説明すると難しく聞こえると思いますが、ポイントは3つの距離のうち2つの数値が決まれば、3つ目の数値も計算できるということです。この公式をつくるときに数学の力を利用するので、本格的に学習するのは中学校に入ってからになります。

しかし、例えば算数の入試問題ですい体の体積を求める問題が出題されるように、事実としてこの関係性を受け入れ式を利用して問題を解くことができるので、中学受験の問題で実際に出題されます。そのため、初見で考えて解くことは難しく、事前に準備をしておく必要がある内容です。

ちなみに、レンズの公式を生み出すためには、次の図のように2組の相似な三角形に着目し、長さの関係について、数学で学習する文字を使った式を処理していくことになります。

レンズの公式をつくるときの画像

 

具体的な利用方法

さて、具体的にレンズの公式を使ってみましょう。
分数の形の式なのでやや難しく見えるかもしれませんが、基本的な分数の計算ができていれば問題ありません。

実際の問題では次のようなデータが与えられます。

実際の問題のデータ例

そして、次のように問われます。
問1 このレンズの焦点距離は何cmですか。
問2 ㋐にあてはまる数値を答えなさい。

それではレンズの公式を使ってみましょう。
例えばa=16、b=48の数値を使ってみると、

f=12(cm)

というように、焦点距離が12cmであることを計算できます。
他の数値で計算しても、同じく12cmになることを確かめてみてください。
また、典型的なパターンとして「レンズから物体までの距離を焦点距離の2倍にしたとき、レンズから実像までの距離も焦点距離の2倍になる」という知識を持っている人もいると思いますが、それはこの表のデータにおける、a=24、b=24のときのことですね。もっとも簡単に計算できる組み合わせなので、この特徴を持つデータがあれば優先的に利用すると良いでしょう!

また、焦点距離が12cmと分かったので、㋐にあてはまる数を計算することもできるようになりました。

ア=21(cm)

 

公式の丸暗記の是非

具体的に問題を解くところまでをお見せしましたが、少し疑問が残ったと思います。
その疑問は、途中に例にも挙げましたが、「なぜ柱体の体積を3で割るとすい体の体積になるのか?」と同じレベルの疑問です。本来は中学校や高校で学習する内容について、「事実として受け入れて与えられた条件を処理する」という能力を問われる、中学受験特有のものです。学問として純粋に学ぶ際にその疑問は大切にしましょう!同時に、受験という山を越えるためには必要になることもあるので、このような場面に出会ったときは、少しゲーム感覚で単純に得点化につながると考えて、解ける問題の幅を広げる学習だととらえると良いでしょう。

目指せ数値処理力UP!
それでは、またお会いしましょう!

理科ドクター