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投稿日:2023年11月20日

テーマ: 理科

数値処理力up! ~算数の力で理科を解決!~

皆さんこんにちは。
受験Dr.講師の勝山利信です。

前回はモノコードを用いた音の高さについての実験を話題に、数値処理力アップのためのお話をしました。
今回は、金属の燃焼をテーマに、引き続き数値処理力についての内容となっています。

先にどのような問題をテーマにお話しするのか見ていただくと・・・

 

<問題>
銅とマグネシウムの粉末を混ぜ合わせて34gにしました。この粉末を空気中で加熱し燃焼したところ、反応後の重さは50gになりました。このとき、銅とマグネシウムをそれぞれ何g混ぜましたか。ただし、すべての金属が完全に燃焼し、酸素と結びついたものとします。

この後にお話しする反応量の比の性質を用いて、比率や倍率、割合を用いて計算処理するタイプの問題です。1種類の金属の燃焼について考える問題に取り組むことで基本的な解き方は理解できますが、2種類の金属が混ざったことにより途端に難しい問題になります。しかも、反応後の結果から元の量を逆算することになるので、計算問題としての難度も上がっています。

難度が高い問題ですが、テストでよく出題される問題については、それに対応するための方法もあります。
この問題を解決するために算数で学習するテクニックを用いるのですが、ご存知でしょうか?

おそらく多くの人が「つるかめ算」と答えると思います。
中学受験算数のカリキュラムの中では早い時期に学習する特殊算ですので、問題集の例題の解き方や解答解説ではつるかめ算を使って解く方法で説明するのが一般的だからです。

実は、つるかめ算よりもスッキリ解く方法があります!
それは、「比を用いた消去算」を利用した解き方です。

それでは、金属の燃焼の基本的な知識事項を押さえつつ、2つの解き方を比較してみましょう!

 

金属の燃焼

銅やマグネシウムを空気中で加熱すると、酸素と結びついて酸化物になる燃焼反応が起こります。
その際に、物質の重さを測ってみると、反応前の金属の重さ、金属に結びつく酸素、反応後に生まれる酸化物の量には規則があることがわかります。

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どちらの金属も、反応前の重さに反応後の重さが比例しています。
また、重さが増えた分は酸素の重さと考えることができるので、次のように比の関係をまとめることができます。

 

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苦戦しやすい問題⇒算数の力を活用する

反応量の比が決まっているということは、反応後の重さが反応前の重さの何倍になるか決まっているということです。銅は酸化銅になると重さがスクリーンショット 2023-11-16 16.14.09倍、マグネシウムは酸化マグネシウムになると重さがスクリーンショット 2023-11-16 16.14.29倍になります。
そのことを踏まえて、先ほどの問題について面積図で条件をまとめ、つるかめ算で計算してみます。

 

 画像3

 

銅の重さが16gと分かれば、マグネシウムは残りの18gと分かりますね!
つるかめ算は、2種類の物が混ざっているときに合計からそれぞれの量を逆算するためのテクニックです。
解くための方法としては問題ないのですが、途中で発生する分数の処理を行うというわずらわしさがありましたね。

 

算数のレベルアップとともに

ここで、「比を用いた消去算」まで算数の学習が進んでいる人は、よりスマートに解くことが出来るので利用してみましょう。
○や□の中の数で比率を表し、今回の条件をまとめると次のような2つの式を作ることができ、その式を使って消去算の処理をすることで重さを計算することができます。

 

 画像4

 

○と□1つ分のそれぞれの大きさは消去算で計算することができたので、
銅の重さは4×4=16g、マグネシウムの重さは6×3=18g、とそれぞれ求めることができます!
条件のまとめ方がよりシンプルになり、計算過程もスッキリしました。
計算過程がスッキリすると、計算ミスによる失点も防ぎやすくなります!

化学反応に関する数値計算は練習してもテストで点数に結びつけることが難しく、入試では出題頻度が高いので落とすわけにもいかないため、闇雲にトレーニングの量を増やしてしまいがちな分野です。
解けない原因が算数の処理力であることもありますし、特に今回紹介した消去算は算数や理科において幅広く様々な問題に対応できるので、算数の力も並行して身につける学習を是非行いましょう!

目指せ数値処理力UP!
それでは、またお会いしましょう!

理科ドクター