最新記事 2022年01月14日

テーマ: 算数

対応力up!~ニュートン算~

皆さんこんにちは。
受験ドクター講師の勝山利信です。

今回は、ニュートン算の解法についてお話しします。
中学受験算数で出題される文章題の中では、難度が高い単元内容となっています。
問題に関係する要素が多いので、その数値の役割や、何が分かっていて何を今から求めるのか整理できていないと、正しい数値にたどり着くことができません。

要素が多いとそれだけ様々なとらえ方・解き方があるので、3パターンの解法を紹介したいと思います。

【そもそも「ニュートン算」とは、どのような問題か?】
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テキストを開けばニュートン算の具体的な問題が掲載されていますが、どのような問題を指してニュートン算とよんでいるのでしょう?

問題の中で話題となりやすいのが、「水そうの水を何分でくみ出すか」「行列がなくなるのは何分後か」「牧草を牛が食べきるのは何日後か」などですが、共通しているのは「量を減らす要素と増やす要素があり、その要素によって変化する量が決まる」ということです。

具体的に見てみましょう。

問題1
ある水そうに水が600L入っています。今、水道のじゃ口から毎分15Lの水を入れながら1台のポンプで毎分□Lの水をくみ出すと20分後に水そうは空になります。□にあてはまる数を答えなさい。

こちらの問題では、減らす要素である1分間に何Lの水をくみ出すのかが分かっていません。
600Lの水が20分でくみ出され、空になっているので、
600÷20=30より1分間に30Lのペースで水がなくなっていることになります。

では、□=30と単純に考えて良いか?

それが通用しないのが、ニュートン算の特徴です。
1分間に30Lのペースで水はなくなっていますが、水道のじゃ口から水を入れながらポンプで水をくみ出しているので、そのままではくみ出す量とはなりません。1分間に15Lの水が追加されるので、
30+15=45より、1分間に45Lの水をくみ出すことで、30Lの水をなくすことができます。
よって、□=45が正しい答えとなります。

【解法① 線分図で状況把握!】

さて、ニュートン算の基本がわかったところで、標準レベルの問題に挑戦してみましょう。

問題2
ある牧場で牛15頭を養えば30日間、20頭では20日間で草がなくなります。もし、牛を25頭にすると何日間養えますか。ただし、草は毎日一定量だけはえてきます。
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牛が牧草を食べることを話題にした問題です。
ではこちらを線分図で状況整理して解いてみましょう。

図を書く準備として、牛1頭が1日に食べる草の量を1とします。
はじめの量は分かりませんが、15頭の場合と20頭の場合で同じ量であることがポイントです。
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差に注目すると、10日ではえる草の量が50であることが分かります。
50÷5=5より1日にはえる草の量は5なので、
5×30=150、より30日ではえる草の量は150となります。

すると、はじめの量は、450-150=300、より300です。
また、25頭養う場合は、25-5=20より、1日に20の草がなくなります。
よって、300÷20=15より、25頭の場合は15日間養えることが分かります。

はじめの量の等しさを利用して、差に注目して解くことができました。

【解法② 要素の位置を決めて比合わせ】
同じ問題を別の解き方で解いてみましょう。
こちらの方法では、要素の位置を決めて図で表し、比合わせをすることで考えていきます。
草の増え方、減り方、なくなり方を水の量に見立てて表します。
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はじめの量は30日と20日の両方でわり切れるように最小公倍数の60を最初は設定します。
すると、草のなくなる速さの比が2:3と分かりやすくなります。
ここで15頭と20頭の差に合わせると2:3(差1)=10:15(差5)となるので、
草のはえる速さは、15-10=5より1日あたり5となります。
改めてはじめの量を計算すると、10×30=300と解法①と同じになるので、答えの出し方は同様です。

【解法③ 式の形を決めて、逆比を利用する】
最後は式の形から上手に要素を決めていきます。
(はじめの量)÷(食べる量-はえる量)=(養える日数)となるので、
はじめの量を□、はえる量を△で表すと、
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と、2本の式をつくることができます。
同じ大きさの数□をそれぞれ割ったとき、商の比と割る数の比は逆比になるので(⑮-△):(⑳-△)=2:3であることがわかります。
比合わせをして△=⑤、□=300となる部分は解法②と同じですが、図でとらえるか式でとらえるか、自分のとらえやすい方法で考えるとスムーズです。

【解法がたくさんあると混乱してしまう!?】
今回紹介したニュートン算や平面図形の問題のように、解き方が複数あると混乱してしまう人もいると思います。ですが、多くの要素を含んでいる問題は様々な考え方で解くことができるということです。算数の難しさであると同時に面白さでもあるので、是非自分が解きやすい方法を探して、いろいろな問題に対応できるようにトレーニングしていきましょう!

目指せ対応力UP!
それでは、またお会いしましょう!