最新記事 2021年07月20日

テーマ: 理科

理解力up!~難しい現象も基礎からコツコツ~

皆さんこんにちは。
受験ドクター講師の勝山利信です。

さて、今回は理解力の鍛え方についてお話しします。
理科の入試問題では教科書や普段学習に使っているテキストや参考書から学ぶ知識はもちろん、その場で初めて与えられた情報も含めて、それらを基に正しい判断をすることが求められます。しかし、一問一答式のような知識を直接問われるタイプの問題は得意で豊富な知識を覚えているお子さんでも、初めて問われたことに対して考えることが苦手であることもあります。

そこで、問題を解く際に求められる正しい判断につながるように、そもそも学習するときにどのようなステップが必要なのかについて、「虹」をテーマに見ていきましょう!

夏は条件がそろいやすく、注意していると虹を見ることができる機会が多い季節です。
blog_0720_blog1
では、虹を見る条件をただ覚えるのではなく、なぜそのような条件で見ることができるのか、理解しながら考えていきます。

光の進み方について学習したことがある人は次のような図を見たことがあると思います。
blog_0720_blog2
光は、透明度の高いガラスや水中を進むときに空気中を進んでいた向きとは異なる向きで進むことが知られています。この向きの変化は空気との境目で起こり、この現象を光の屈折(くっせつ)といいます。

また、光の屈折について詳しく調べてみると、色によって向きの変わり方が異なることも分かります。
この性質により、様々な色の光が混ざっている白い光を分けることができます。これを「分光」といいます。
白い光は分光すると「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫」の順にだんだんと色が変化して分かれていきます。
2021_0720_blog3

ここまでは、実験から確認できる事実として虹というものを理解するために知っておくべきことだと思ってください。

では、この性質がどのように関わって虹が見えるのでしょうか?

虹が見えるときは、空気中に水滴が浮いている必要があります。
水の塊が空中に浮いているといわれるとびっくりするかもしれませんが、霧吹きから出てくるような非常に小さい粒をイメージしてください。

その水滴に光があたると、次の図のように屈折→反射→屈折が起き、赤色の光の場合は水滴に入るときに進んでいた方向と水滴から出るときに進む方向の間に約42度の開きが生まれます。紫色の光の場合は約40度の開きが生まれます。
2021_0720_blog4

この2つの図を重ねてみましょう。
2021_0720_blog5
すると、一緒に水滴に入った光が出ていくときは向きが異なることが分かります。
虹とは自然に太陽の光が分光する様子を見ているということが分かりますね!

このことから・・・
①虹は太陽の光が反射しているので太陽とは逆方向に見える。
②虹は太陽の光が屈折して分光されるので色がだんだんと変化して見える。
③そのためには空気中に水滴が浮かんでいる必要がある。
ことが理解できました!
だから、雨上がりに太陽に背を向けると虹がみえることがあるのですね。

また、先ほどの図では「あれ、紫の光が上に進んでいるけど、虹では赤い色が上に見えているぞ?」と疑問を持つ人もいると思いますが、虹を見るときの様子は次のような図になります。
2021_0720_blog6
1つの水滴による分光の様子ではなく、たくさんの光が分かれている様子を観察しているのが虹なのです!

さて、虹がどのようなときに見えるのか考えてみました。理科の学習をする際は、単に暗記するのではなく、①観察や実験から分かる事実を知る、②その事実を現象にあてはめて考える、というステップを踏み、物事に対する理解を深める姿勢を身につけていきましょう。

目指せ理解力UP!
それでは、またお会いしましょう!