最新記事 2021年06月15日

テーマ: 理科

カロリー計算の問題を解くコツ

みなさんこんにちは。受験ドクターの石田新一です。

「カロリー」というと食事での摂取カロリーが思い浮かぶと思いますが、1日の必要摂取カロリーは、年令、身長、体重、日々の運動量によって異なります。ちなみに、30歳成人男性、身長170㎝、体重63kg、電車通勤だとすると、1日に必要な摂取カロリーは、約2400キロカロリーです。
理科のテストで出題されるカロリー計算の問題は、「水1gの温度を1℃上げるのに必要なカロリーは、1カロリー(cal)である」という前提で出題されます。
今回は、カロリー計算についての基本的な考え方をお伝えしたいと思います。

<例題1>
10℃、200gの水の温度を80℃にするには何calの熱を与えればよいですか。

<考え方>
水1gの温度を1℃上げるのに必要な熱量が1calです。200gの水の温度を10℃から
80℃へ70℃分上げるので、必要な熱量は70℃×200g=14000calとなります。

<例題2>
20℃、100gの水と、80℃、200gの水を混ぜて一定の温度にすると、何℃になりますか。

<考え方>
温度1℃の水1gが持っている熱量を、1℃×1g=1calと考えます。20℃、100gの水は
20℃×100g=2000calの熱量をもっていて、80℃、200gの水は80℃×200g=16000calの熱量を持っています。この2つの熱量を合わせると18000calになります。この熱量を、最終的には水300gがもっているということになるので、18000cal÷300g=60℃となります。
以上のことをグラフで表すと、次のようになります。

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グラフを見ると、水の重さと温度変化の比が「逆比」になっていることが分かります。そこで、算数の「食塩水」の問題でよく利用する「てんびん図(加重平均)」で、この問題を解いてみると以下のようになります。
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求めたい?℃を支点とすると重さの比が1:2なので、支点からの距離の比は「逆比」になるので、図のように②:とになります。③にあたる温度が80℃-20℃=60℃なので、
③=60℃、①=20℃となります。20℃に②の40℃を加えた位置、または80℃から①の20℃を引いた位置が支点となるので、求めたい?℃は60℃となります。 
  

<例題3>
3つのビーカーA、B、Cにそれぞれ25℃、240gの水、65℃、80gの水、90℃、120gの水が入っています。この3つのビーカーに入っている水を全て混ぜて一定の温度にすると、何℃になりますか。

<考え方>
例題2と同様に、温度1℃の水1gが持っている熱量を、1℃×1g=1calと考えます。

Aのビーカーの水が持っている熱量は、25℃×240g=6000cal
Bのビーカーの水が持っている熱量は、65℃×80g=5200cal
Cのビーカーの水が持っている熱量は、90℃×120g=10800cal となります。

この3つの熱量を合わせると22000calになります。この熱量を、3つのビーカーに入っていた水の合計440gがもっているということになるので、22000cal÷440g=50℃となります。

 また、てんびん図で解くとすると、まずAとBの水を混ぜたときの温度は35℃になります。次に、35℃、320gの水とCを混ぜると考えます。すると、答えは50℃となります。
ただし、てんびん図を2回使うことになるので、(カロリーの合計)÷(水の重さの合計)で計算する方が速いと思います。
さらに、「面積図」で解くこともできますが、面積図自体を書くのに時間がとられてしまいますので面積図は使わない方が良いでしょう。
        
以上のように、2つのものを混ぜるときは「てんびん図」が有効で、3つ以上のときは、カロリーの合計を出し、水の重さの合計で割る方法が良いと思います。

模試、入試では、限られた時間の中で解答しなければなりませんので、問題に合わせて、
「解き方」を変える必要があります。他の理科の計算問題、算数の問題に対して、できるだけ多くの解法を身に着け、「解法の使い分け」ができるようにすることを意識しながら、今後の学習を進めて頂ければと思います。