最新記事 2021年05月11日

テーマ: 社会

地図帳を使いこなそう~白地図併用編~

こんにちは、受験ドクター国語科・社会科担当の市村 史帆です。

今回は、「地図帳を使いこなそう~白地図併用編~」と題して、入試で役立つ地図帳活用法をお届けします。
目指すゴールは、地形と産業を結びつけることです。
ぜひ、お手元に地図帳をご用意の上お読みください。


① 地形の特色を押さえる
② 作物の生産に適した地形を押さえる
③ 地形と産業を結びつける

の3段階に分けて考えていきます。

① 地形の特色を押さえる

中学受験生向けの地図帳(お通いの塾のもの・または「受験対応」とある地図帳)にある、「日本の地形」のページを開きます。

・日本は山がちな地形で、国土の約4分の3が山地、残りの4分の1が平野。
・人口の多い都市は、どれも平野部に位置している
・河川は、山地・山脈の間を縫うように流れている

これらの特徴が、一目で直感的に理解できますね。

② 作物の生産に適した地形を押さえる

稲作・畑作・果樹栽培に適した地形を見てみましょう。

稲作 水に恵まれた平野部。
畑作 作物によるが、平地の方が耕地面積を広く取ることができる。
果樹栽培 作物によるが、日当たりの良さは必須。水はけのよい地形が適している。
⇒扇状地(河川が山から平野に流れ出るところ)で果樹栽培がさかん。

③ 地形と産業を結びつける

ここで白地図を活用します。

使用するのは、
・「日本の農業」のページ
・各地方の地図
の2つです。

地方別の白地図をA4~B4程度の大きさにプリントし、各地方の地形を大まかに書き込みます。
次に、各地方別の地図、「日本の農業のページ」を開き、地形と重ね合わせます。

このときに、各地方のまとめページにも目を通すと理解が深まります。
主要な作物の生産量ランキングを余白に書き込んでおくと、振り返りの際に活用できますね。

山形県の農業を例として見てみます。

稲作⇒米沢盆地、新庄盆地、庄内平野
果樹栽培(おうとうが有名)⇒山形盆地

と、テキストでは学習します。

地図帳を使うことで、

稲作⇒米沢盆地(平地が広い)、新庄盆地(平地が広い)、庄内平野 
果樹栽培(おうとうが有名)⇒山形盆地(扇状地

最上川の流域に沿って農地が広がっていることがわかる

というように理解が深まります。
完成した地図は、ノートに貼るなどしていつでも見返せるようにしておきましょう。

では、実際に入試問題に取り組んでみましょう。

徹さんは、都道府県別の耕地面積に対する樹園地、田、普通畑の割合を示し、なかでも樹園地の占める割合が高い上位10都道府県を次の表で示しました。またそれぞれの都府県の総面積に対する森林の占める割合を同時に示しました。表中のA~Dは、大阪府、東京都、長野県、和歌山県のいずれかです。表中のC・Dにあてあまる都府県名を、あとのア~エの中から一つずつ選び、記号で答えなさい。(2021年聖光中)
ア 大阪府  イ 東京都  ウ 長野県  エ 和歌山県
2021_0511_blog1

解説は記事の最後に掲載しますので、地図帳を参考にお取り組みください。

4・5年生は現在塾で学んでいる学習の発展として、6年生は地理分野の振り返りとして、きっと役立つはずです。
それでは、また次回のブログでお会いしましょう!

解答・解説

先程まで見てきた特徴を考えると、
総面積に占める森林の割合から見て、A・Dが和歌山県/長野県、B・Cが東京都/大阪府であると考えられます。
農業のページを見るに、東京都は田の面積が非常に小さいこと(47都道府県中47位です)、和歌山県は耕地のほとんどが果樹園、そのほか一部が田であること(うめ・かき・みかん・はっさくと複数の果物の生産量が全国一位ですね)ら、Aが和歌山県、Bが東京都、Cが大阪府、Dが長野県であることがわかります。