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投稿日:2017年12月05日

テーマ: 算数

さいころの目の「確からしさ」って…

みなさん、こんにちは。
受験ドクター算数科の江田です。

季節はすっかり冬ですね。
6年生の多くは、
入試本番まで残り約1ヶ月となりました。

edam11

さて、
今日は気分転換に雑学を…。
(お時間ない方、申し訳ございません(^^;)

このブログをご覧の方の中で
中学受験を経験された方は
確からしさ
ということばを耳にしたことがあるかも知れません。

確からしさ…

確からしさ…

確からしさ…

うーん、
繰り返せば繰り返すほど
なんだか不思議な言葉に感じるのは
私だけでしょうか( ゚Д゚)

実は、
確からしさとは「確率」のことです。

ん?
そもそも
「確からしさ」すなわち「確率」の問題って
中学入試に出るの?

答えはNO!
です(^^;

「確からしさ」すなわち「確率」は
今の中学入試には出題されません。

私が中学受験をした頃は
テキスト内で1つの単元として取り扱っていました。
今でも一部の塾さんでは教材の中に残っていますね♪

もちろん、
全ての事柄が起こる場合の数のうち
その事柄が起こる場合の数の割合
が「確からしさ」ですから、
今お子様たちがテキストで学んでいる
「場合の数」
の内容とさほど違いはありません。

では、ここで問題です。

さいころを1回ふったとき、
出る目が5である確からしさは?

edam12

(考え中)

(考え中)

(考え中)

求まりましたか?

えぇ、その通りです。
答えは1/6ですね。

算数の世界では
まちがいなくこれが正解です♪

ところが、
現実的にはそうではないようです。

一般的に流通しているさいころは、
立方体のそれぞれの面(6面)に
目の数だけ穴を掘っています。

当たり前ですが
「1」の面には1つの穴
「2」の面には2つの穴
「3」の面には3つの穴



といった具合です。

日本で市販されているさいころのほとんどは
「1」の目だけわりと大きな穴で、
残りの目は少し小さめですが、すべて同じ大きさの穴
が彫られているため、
それぞれの目が彫られた面によって
重さが微妙に変わります。

ざっくり申し上げると
わりと大きな穴が掘られている「1」の面や、
1つ1つは小さくても穴の数が多い「6」と「5」の面は
わりと軽いことになり、
逆にこれら以外の面はやや重い
ということです。

そうすると、特に
向かい合う面の重さの差が大きいほど重心に偏りが出る
わけです。

この差が最も大きいのが「2」と「5」の組み合わせで、
「1」と「6」や、「3」と「4」の差と比べると
5倍以上の差になっているのです。

この「2」と「5」の面の様子(イメージ図)は
次のような感じです。

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このように、
重心が「より2の方に偏っている
ことになるため、
おきあがりこぼし
と同じ原理により…

「5」の目が最も出やすい!

ということになります。

edam14

これを知っておけば、
出る目を予想するゲーム
(そのようなゲームをする機会があるのかどうかはさておき…)
において、
困ったときは「5」と予想すれば当たりやすくなる!?

ちなみに私、
100回ほど振ってみましたが
現実はそううまくいかないもので…
「4」が最も多く23回、
次に「3」が19回、
「5」は第3位で18回でした。

まあ、昔
とあるテレビ番組でも
10000個のサイコロを一気に振り(というより転がし)
出た目の個数を集計した結果を放送しており、
結果「5」は第2位でした(笑)。

理論値でいうと
最も出やすい目と最も出にくい目の確率の差は
ほんの0.数%だそうで…
少ない試行回数では全く差が出ないばかりか、
むしろ偏ってしまうわけですね。

ということで
困ったときに「5」と予想すれば当たりやすくなる
というのは、残念ながら通用しそうにありません。
残念!

edam15

もし予想しなければならない場面がありましたら、
己を信じるのみ
です♪(^^;

受験生のみなさんは
今まで積み重ねてきた努力を糧に
自分を信じ
「自信」を持って入試に臨みましょう!

それではまた次回♪

算数ドクター