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投稿日:2023年04月04日

テーマ: 国語

接続語を理解して読解力をつけよう(その1)

こんにちは、太田 陽光です。

今日のテーマは接続語です。
接続語を理解すれば、読解力をつけることができます。

3月のSAPIXの6年生の組分けテスト 大問3問1に接続語の空欄補充問題が4問出されました。

正答率は、
A「では」(話題転換)91%
B「ところが」(逆接)85%
C「また」(並立)67%
D「そのため」(正確には接続詞ではないが、順接「だから」と同じ働き)69%
でした。

接続語の問題は落としてはいけない、といわれることもありますが、
今回のCとDは、組分けテストを受けた人のほぼ3人に1人が間違えたことになります。

私はここに、
国語を苦手にしている生徒が、読解力をつけ、国語の成績を伸ばすためのヒントがあるのではないか
と思いました。
ですので、今回はその中で、Dの「順接」について具体的に説明していきます。

私は担当している生徒に、接続語の問題を解く際に必ずしてください、という言葉があります。
それは、

接続語の問題は、直前と直後の文末に注目する

です。

誰でも空欄の直前の文末部分は注目するのですが、
直後の文が長いと、一文の途中まで、例えば読点のところまでしか注目しないで、
答えとなる接続語を決めてしまうことが見受けられます。
日本語は、文の最後まで読まないと言いたいことがわからない構造になっています。

例を挙げます。

私は毎朝散歩をし 2字 。

という文があったとき、空欄に入る2文字はなんでしょう?
「私」は散歩をします、なのか、散歩をしない、なのか、わかりませんよね。

これと同じように、接続語の問題も、直後の一文を文末まで読むことで、
文章の言いたいことがわかり、結果、接続語の問題の正解率も上がるのです。

さて、Dの問題に戻ります。
今回のDの答えは「そのため」でした。 ※同じ働きをする「だから」に変えて説明していきます。
私は、「だから」について、生徒にノートを書かせ、覚えてもらう言葉があります。

「だから」は、前に原因、後に結果

です。
接続語の問題を解くときに、
前後の内容が、同じ・似ているか、と、違う・反対か、という二つの判断材料を用いる生徒は多いのですが、
それに「前に原因、後に結果」という判断材料を加えることで、より正確に判断ができるようになります。

今回SAPIXの組分けテストの文章は、

前 人間はますます法則を思いつくようになった。
 D .
後 たくさんの法則が存在するようになった。

という感じのものでした(少し変えています)。
「法則」という言葉があるから、同じ・似ていると判断して、
答えを「つまり」(換言)や「また」(並立)にしてしまう可能性がありますが、
「前に原因、後に結果」という判断材料を持っていれば、「だから」(順接)を答えとして選べると思います。

また、直後の文末に注目すると、
「なった。」になっています。
「なった」は変化後や結果を表す言葉です。
このとこからも、接続語は「だから」(順接)だとわかります。

このように、接続語を理解していけば、文と文との関係が理解でき、
その結果として、文章の内容が理解できる=読解力がつくことになるのです。

国語ドクター