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投稿日:2012年09月02日

テーマ: 算数 / 自由が丘校

入試に使える算数の基礎 ~角度の問題①~

【問  題】

下の図のように、円の1/4の図形の円周上に点Cがあり、BCを折り目として折った。
折り曲げた円周の部分とABの重なった点をDとするとき、BDとBOが同じ長さになった。

角アは〔     〕度
角イは〔     〕度

[女子学院]

 

【解答・解説】

  ~★ 角度の問題は二等辺三角形と正三角形を見つける

角度の問題は、解答・解説をみると

    「なんだそうだったのか、それに気づけばよかったのか」

という問題ばかりで、できるようになった気がしますが、
それでは実践で解けるようになりません。

    それに気づくためには、どうすればいいか

という視点で考え、学習する必要があります。

角度の問題を解く上でポイントになるのが、

    二等辺三角形と正三角形を見つける

ことです。ほとんどの問題は、これで解くことができますが、
難易度が上がってくると他のポイントも使いこなせるようになる必要があります。

 

  ~★ 円を使った問題、折る問題を解くポイントは?

“円”の問題を解くポイントは、角度の問題に限らず、

    円の中心と円周上の点を結ぶ補助線を引く

ことです。

“折りかえす” の問題を解くポイントは、角度の問題に限らず、

    元に戻して考える

ことです。

上記のJGの問題もこのポイントを使って解いてみましょう。

 

  ~★ JGの角度の問題

ア は簡単です。

三角形OABは直角二等辺三角形ですから、角OBA=45°
三角形OBDは二等辺三角形ですから、角BOD=(180-45)÷2=67.5°

    ア = 90-67.5=22.5

答 22.5°

 

問題は イ です。
まず、折り返した問題のポイントである、「元に戻して」考えてみましょう。

折った演習の一部を元に戻すと下図のように、点Dは点D´(点Dダッシュ)に
移り、点Dと点D´を結ぶと、

折り返した図形と元に戻した図形は線対称

ですから、直線DD´と直線ABは直角に交わります。交わった点を点Eとします。

ここで大事なのは、折り返した図形と元に戻した図形は線対称、つまり合同ということです。

      三角形BDEと三角形BD´E は合同
      BD=BD´

になります。

次に、円の問題を解くポイント「円の中心と円周上の点を結ぶ補助線を引く」を
やってみましょう。

円周上の点は点Cと点D´がありますが、点D´のほうが周りの情報が多いので、
D´と点Oを結びます。

中心と円周上の点に補助線を引く理由は、その補助線が半径になり、
他の線分と長さが同じ場合が多く、二等辺三角形や正三角形が作りやすいからです。

直線OD´は円の半径ですから、直線OB、直線BD´ と同じ長さです。
つまり、

      三角形OBD´ は正三角形

です。

      イ = (60-45)÷2=7.5

答 7.5°

 

解答・解説を見て納得しただけでは、初めて見た問題を解くことはできません。
どうすれば補助線を引くことができるのか、どうすれば解く鍵を見つけることができるのか、
を考えて復習することが大事です。

次回は“角度の問題を解く” そのポイント②を扱います。