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投稿日:2021年12月31日

テーマ: 算数

算数ゲームの鉄人②

みなさん、こんにちは。受験ドクターの亀井章三です。

今日は2021年12月31日
算数講師でなくても、「おっ!今日はあの日だな」と当然反応する日。
わかりますか?そう大晦日です。
今年1年、講師ブログをご覧いただきありがとうございました。
2022年も役に立つ情報を載せていきます。お楽しみください。

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さて、今回も、入試でも出題される「有名算数ゲーム」を1つ紹介します。

三山くずしゲーム

2人で順に〇を消していくいくゲームです。
前回のブログで「ヒット&ブロー」を紹介すると書きましたが、あのゲームは
たくさん書くことがでそうなので、まずはお手軽なこちらのゲームから紹介い
たします。

ルール 
①お団子(〇)が3つ、5つ、7つ乗ったお皿が1枚ずつ、計3枚ある
②どれか1つお皿を選び、1個以上の〇を消す。お皿に乗っている全ての〇を一気に消しても良い
③最後の〇を消したほうの勝ち

 〇〇〇  〇〇〇〇〇  〇〇〇〇〇〇〇

例 〇の数を(3、5、7)と表します。
(3、5、7)→A(1、5、7)→B(1、4、7)→A(1、4、2)→B(0、4、2)
→A(0、4、1)→B(0、2、1)→A(0、1、1)→B(0、1、0)→A(0、0、0)
Aの勝ち、となります。

お皿の枚数や乗せるお団子の個数は好きに設定することができます。

実はこのゲームにも必勝法がありますがお分かりですか?

必勝法 いくつかの「勝ちパターン」を作る
その1つが、(0、N、N)です。Nは1以上の数です。
この状態を作って相手にパスします。
 ①相手が(0、0、N)にしたら→残りのN個を全部取って勝ち
 ②相手が一部とって、(0、M、N)※MはNより小さい1以上の数にしたら
  →次の自分のときに、(0、M、M)にして再び相手にまわす
  →これをくり返すと最後は①になり勝ち

これは、言い換えると「相手に(0、N、N)を作らせなければよい」という
ことになります。

ではここで問題です。
いま、(1、2、4)の状態で自分の番が回ってきました。
どのように取れば必ず勝てるでしょうか。

正解は、4個の皿から1個とり、(1、2、3)にする、でした。
(0、2、4)とすると、次に相手は(0、2、2)にしますので相手の勝ち
(1、1、4)とすると、次に相手は(1、1、0)にしますので相手の勝ち
(1、0、4)とすると、次に相手は(1、0、1)にしますので相手の勝ち
(1、2、2)とすると、次に相手は(0、2、2)にしますので相手の勝ち
(1、2、1)とすると、次に相手は(1、0、1)にしますので相手の勝ち
(1、2、0)とすると、次に相手は(1、1、0)にしますので相手の勝ち

よって(1、2、3)とするのが唯一の選択となります。
(1、2、3)からはどうやっても1回の行動で(0、N、N)にはできません。
つまり、(1、2、3)も必勝パターンとなるのです。
これをくり返していけば他にも必勝パターンが見つかります。
ぜひ考えてみてください。

そして、このゲームには2進数を用いた「真の必勝法」も存在します。
少しややこしくなりますが、2進数を学んでいれば理解は可能です。
そちらはまたの機会に。皆様よいお年を!

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算数ドクター