最新記事 2016年04月26日

テーマ: 算数

つるかめ算こそ算数の王者?!

みなさん、こんにちは。受験ドクターの安部公一郎です。

桜の季節になりました。

めでたいですねぇ。

そこで今日のお題は、めでたい感じがする“つるかめ算”。

<近くて遠い つるかめ算>

つるとかめが合計20匹います。
足の数が合わせて54本のとき、かめは何匹いますか?

 

算数でもっとも知られた特殊算、みんな一度は目にしたことのある文章題。

小学校でも習います。

中学受験においてはド定番です。

 

4年生という早い段階で学習するのに、

5年・6年と進むにつれ、他分野と融合し、どんどん難しくなります。

 

江戸時代からあった“つるかめ算”。

みんな名前は知っている。

でも、

 

“つるかめ算”の構造を理解しているよ!

入試でよく出る理由をちゃんと知ってるよ!

 

という人は、そんなに多くはないんじゃないでしょうか。

 

そんな近くて遠い“つるかめ算”についてお話します。

 

つるかめイラスト

 

<つるかめ算 大人気のワケ>

そもそも“つるかめ算”は、なぜ中学受験でここまで頻繁に出題されるのか?

先ほどの問題を、方程式を使って解いてみましょう。

つるかめ算の問題1-解説1

いかがですか? これは、まさに連立1次方程式ではないですか!

みなさんが中学1年生で学ぶ内容ですね。

 

つるかめ算が中学受験で大人気のワケはこれです。

 

中学入試の問題は誰が作っているのか?

作問者は、、、もちろん、、、

中学校の数学の先生。

 

中学に入ってから、スムーズに数学の勉強が習得できるか、

中学受験段階でチェックしてるんですね。

結果、いろんな分野で“つるかめ算”が登場することになります。

 

 

<つるかめ算って、ナニ?>

“つるかめ算”の大人気の秘密は分かりました。

では、いったい“つるかめ算”とはどういう構造の文章題なのでしょうか。

 

先ほどの問題を分かりやすく表すと、以下のようになります。

つるかめ算の問題1-解説2

1.「1個あたりの量」 が2種類あり、

2.それぞれの「個数」は分からず、

3.「個数の合計」と「積の合計」が分かっている。

 

これが“つるかめ算”の構造であり、「型」となります。

 

1.「1個あたりの量」とは、つるの足の本数2本とかめの足の本数4本

2.つるとかめがそれぞれ何匹(個数)いるかは、分かりません

3.つるの足の本数の合計・かめの足の本数の合計は分かりませんが、足の総本数は分かっています

 

「型」に入れてみると、よく分かります。

正真正銘の“つるかめ算”ですね。

 

「何を分かりきったことを…」と言うなかれ。

 

“つるかめ算”の難しさは、

「これは“つるかめ算”である」と見抜くことにあります。

まだ半信半疑な方、次をご覧下さい。

 

<つるかめ算こそ算数の王者?!>

 

A君の走る速さは分速120m、歩く速さは分速70mです。
10分で1200m進むには、何分間走ればいいですか?

いきなり速さの問題ですね。

どっこい、ただの速さの問題ではありません。

実はこれ、“つるかめ算”です。

 

“つるかめ算”の「型」に入れてみると~♪

つるかめ算の問題1-解説1

1.「1分あたりの速さ」とは、走る速さは分速120m、歩く速さは分速70m

2.走った分数と歩いた分数がそれぞれ何分(個数)かは、分かりません

3.走った距離・歩いた距離は分かりませんが、移動した総距離は分かっています

 

入ったぁ~!型にすっぽり入りましたぁ!

見た瞬間、“つるかめ算”だと分かった方は、“つるかめ算”初級 合格。

 

次は中級編。

A君なら20日、B君なら30日で完成する仕事があります。
はじめA君が何日か働き、続いてB君が何日か働きました。
完成まで全部で26日かかったとき、A君が働いたのは、何日間ですか?

 

今度は仕事算ですね。

どっこい、ただの仕事算ではありません。

 

仕事の全体量を20と30の最小公倍数60に設定すると、

60÷20=3 A君の1日あたりの仕事量

60÷30=2 B君の1日あたりの仕事量  となります。

 

“つるかめ算”の「型」に入れてみると~♪

つるかめ算の問題3-解説

入ったぁ~!型にすっぽり入りましたぁ!

これも“つるかめ算”でした。

とどまるところを知りません。

 

まぁ、“つるかめ算”の記事ですから、

“つるかめ算”だとは分かってしまうのですが…

 

最後に上級編。

下図のような水槽に一定の割合で注水します。
そのときの水面の高さと注水してからの時間を示したのが、右下のグラフです。
グラフの□に当てはまる数は?

つるかめ算の問題4-2

今度は水槽に水を注ぐというグラフの問題ですね。

どっこい、ただの容積の問題ではありません。

 

下の細い部分は、6分間で30cm、上の太い部分は10分間で30cm、水面が上昇しています。

30÷ 6=5cm 下の部分の1分間の水面上昇

30÷10=3cm 上の部分の1分間の水面上昇

合計30分間で110cm水面上昇すればいいので、

 

“つるかめ算”の「型」に入れてみると~♪

つるかめ算の問題4-解説

ハイ、入りました。

 

どうですか。

上級編なんかは難易度高すぎ。

パッと見て“つるかめ算”だとは到底思えませんね。

 

いろんな分野で登場する“つるかめ算”。

まさに算数の王者といっても過言ではありませんぞ。

 

「この問題は“つるかめ算”だ」と即座に見抜けるようになると、

解ける問題が一気に増えるはず。

 

こんなの見抜けないよぅという受験生、大丈夫!

見抜くコツは、

“つるかめ算”の型をまず頭に入れること。

 

問題文を読んで、“つるかめ算”かなぁと思ったら、

型に入れてみて下さい。

きっと見抜けるはずです。

 

さて、“つるかめ算”三昧でしたね。

もうおなかいっぱい。

今日は、これでおしまい。

 

 

次回は、

“つるかめ算”part2「つるかめ算は平均算?!」です。