最新記事 2021年05月06日

テーマ: 理科

2つの解法を知ろう ~てこの合成重心①~

みなさんこんにちは。
理科・算数担当の橋本です。

「理科の苦手単元は?」
と質問すると、てこ、電流、中和、天体などの計算が必要な単元を答える生徒が多いです。

みんなが苦手だからこそ入試で点数差がつくわけですね。

今回は計算単元を攻略するにあたって、2種類の解法を覚えることのメリットをお伝えしていきます。
「てこ」を例に説明しますが、長くなってしまったので2回に分けてお送りします。

まずは下の例題で基本的な考え方を確認します。

例題1

1mの棒の両端に30gと20gのおもりをそれぞれつるしてつり合わせました。
ひもでつり上げている位置は棒の左端から何㎝でしょうか。
ただし、棒の重さは無視できるものとします。

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このような2つのおもりのつり合いの問題は、比を利用して解きます。
重さの比と支点からの距離の比は逆比になるので、1mの棒を2:3に分ける位置(40㎝)が答えです。
ここで、支点を上向きに引く力はおもりの合計50gとなるので、下図のようにおもり2つを合体させて
1つのおもりとして考えることができます。
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これが今回扱う「合成重心」の考え方です。
2つのおもりのつり合いのとれる場所(重心)に1つの大きなおもりがあるという発想です。
この発想を使って解いていくべき問題が次の例題2です。

例題2

下図のような格子状の枠組みの中心を糸でつり上げました。
ここに10gのおもりを2つ、それぞれ(E、7)と(G、3)の位置につるしました。
20gのおもりをもう1つどこかにつるして、枠組み全体がつり合うようにします。
どの位置につるせば良いか答えなさい。

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合計3個のおもりが出てくるので、ここで合成重心の考え方を使っておもりの数を減らしていきます。
左下図のように真上から見た図で考えます。
2つのおもりを直線で結び、例題1と同様にてんびんの支点(重心)の位置を探します。
重さが1:1なので、支点からの距離は逆比にしても1:1となり、(F、5)が重心位置です。
よって、右下図の位置に20gのおもりが1つあると書きかえることができます。

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ここに20gのおもりを追加して全体がつり合うようにします。
全体がつり合うということは、支点はひものつるしてある(D、4)の位置に決まります。
これをつり合わせるので、もう1つのおもりは左下図の赤点線上にあります。
ここで先ほどと同じように比を利用すると、重さの比が1:1、支点からの距離の比も1:1です。
よって、右下図のように(B、3)が答えとなります。

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このように、3個以上のおもりがある場合に、1つずつ合体させておもりの数を減らしていく
合成重心の考え方は、ぜひ身につけておきたいテクニックです。

この問題以外にも多くの問題に利用できるテクニックではあるのですが、
それが通用しない、使いづらい場合にどうするかという考え方を、次回扱っていきます。