最新記事 2019年02月01日

テーマ: 理科

リード文を読む理科入試問題①(男子難関校編)

皆さんこんにちは。
受験ドクターの理科大好き講師、澤田重治です。

今日は2月1日、いよいよ東京・神奈川でも中学入試の本番を迎えました。
小さな戦士たちは、今頃、持てる力の限りを尽くして、大きな目標に立ち向かっていることでしょう。

私も早朝から応援に行ってきましたが、良い表情で試験会場に入っていく教え子の後ろ姿を見て、
ちょっと感慨深い気持ちになりました。
受験勉強を通して、学力を伸ばすばかりでなく、精神的にも大きく成長していることを感じたからです。

中学受験って本当に素晴らしい!
改めてそう思いました。

さて、そんな素晴らしい中学受験に挑戦していく、次代の戦士たちのために、
今日はテキストで学習するだけでは対応できない、理科の「リード文問題」について書こうと思います。

「リード文問題」というのは、小学6年の受験生たちが知らないはずのことをリード文(説明文)で誘導し、
それについて答えさせる問題のことで、以前から、特に上位難関校で好んで出題されています。

実際の入試で出題された問題をよく見てみると、一見問題形式が似ているようでも、
求めている力には何種類かあることが分かります。

私はそれを、大きく5つの力に分類してみました。
原則的には、①<②<③<④<⑤と、番号が大きいほど高度な力が求められます。

① 読解力……リード文に書いてある文章を正確に読み取る力
② 理解力……リード文から読み取った内容を正しく理解・想像する力
③ 活用力……文章中に示した知識を利用して問題を解く力
④ 連想力……文章から読み取ったことと、自分が持っている知識とを関連させる力
⑤ 考察力……与えられた情報から、物事の因果関係を論理的に考える力

リード文問題である限り、①「読解力」 と ②「理解力」 を使わないことはほとんどありません。
しかし、それ以外のどの力を求めているかを分析すると、学校による違いが明確になってきます。

それはつまり、各校が求めている生徒像の違いということにもなります。

開成中

学校のレベルから考えると易しいですが、毎年リード文問題を出題しています。
2018年度入試では、大問2の「昆虫」と、大問4の「天体」がリード文問題でした。
必要とされる主な力は、大問2が④「連想力」、大問4が③「活用力」です。

麻布中

毎年、物理・化学・生物・地学の4分野から大問を一つずつ出題していますが、
ほぼすべてがリード文問題になっています。
求められる力は、ほとんどが⑤「考察力」というハードな問題です。

駒場東邦中

麻布中ほどではありませんが、やはりリード文問題がほとんどを占める学校です。
そして、毎年必ずと言って良いほど、いくら文章を読んでも分からない難問が混ざっています。
つまり、③「活用力」、④「連想力」、⑤「考察力」が基本ではあるのですが、
④「連想力」の中に、受験勉強では通常教わらない知識の連想も含まれているのです。
根っからの理科好きな生徒でなければ答えらえないでしょうね。
芝中にも同様の問題が見られますが、はっきり言ってここでは点差がつきませんから、
他の問題で得点を重ねることを考えた方が賢明です。

武蔵中

リード文問題はありますが、2018年度の大問3や、2017年度の大問1のように
データを示すことの方が多く、あまり文章読解力は必要とされません。
武蔵中の入試は、有名な「お土産問題」で説明を求めているため、読むことよりも
書くことの方が力を問われるかもしれません。

筑波大附属駒場中

問題の条件付けが丁寧なので、しばしば長文になることもあり、それがリード文問題に
見える場合もありますが、知らない前提の問題はほとんどありません。
その辺りは、国立の学校としてのプライドかもしれません。
特に物理分野の問題では難問も多いですが、深い理解や計算処理能力を試すものであり、
読解力を必要とする問題傾向ではありません。

次回は、女子難関校・共学難関校編をお送りします。
どうぞお楽しみに!