最新記事 2018年07月12日

テーマ: 理科

熱中症に注意!――「暑さ指数」の話

皆さんこんにちは。
受験ドクターの理科大好き講師、澤田重治です。

夏ですねぇ。
いよいよ夏期講習会も近づいてきました。

暑いですねぇ。
こう暑いと、熱中症が心配です。

ということで、今回は熱中症予防の鍵となる「暑さ指数」のお話です。
中学受験で知識として求められることではありませんが、
その場で情報を与えて考えさせる問題も年々増えている状況ですから、
おおまかな概念だけでも知っておくと良いでしょう。

① 「暑さ指数」ってナニ?

暑さ指数は、熱中症への警戒を呼び掛けるために、環境省が平成18年から情報提供している数値です。
単位は『℃』を使っていますが、通常の気温とは少し違います。
気温が同じでも、湿度などの条件によって熱中症の発症確率は違ってきますので、
それらを考慮して算出しています。

② 「暑さ指数」の求め方

中学受験の基礎知識として、「乾湿球湿度計」というのを知っていますか?
学校の理科室などにも設置してある、こんな温度計(湿度計)です。

温度1

乾球温度計は、通常の気温を表しています。

湿球温度計は、ガーゼから水が蒸発するときに熱を奪われるので、湿度が低いほど、乾球温度計よりも低い温度を示すことになります。
言い換えれば、湿球温度計の温度が高いということは、湿度が高いということになります。

この2つの温度計の外に、暑さ指数を求めるときには「黒球温度計」というものを使います。
黒球温度計?――聞きなれない名前ですよね。
直径15cmくらいの銅でできた球体(中は空どう)の表面を、光が反射しにくいように黒くぬり、
その中に温度計を入れたものが黒球温度計です。
これは、周囲からの輻射熱(ふくしゃねつ:地面やビルなど様々なものの表面から放射される熱)によって
温度が上がります。

つまり、
 A:乾球温度計 → 普通の気温
 B:湿球温度計 → 湿度を考慮した気温
 C:黒球温度計 → 輻射熱を考慮した気温
ということになります。

このように得られた3つの温度を、次のような式で計算したのが暑さ指数です。

 屋外の場合 …… A×0.1 + B×0.7 + C×0.2
 屋内の場合 …… B×0.7 + C×0.3

③ まとめ――熱中症にかからないために

このように求めた暑さ指数が28℃を超えると、熱中症患者の発生率が急激に増えるそうです。

ここでポイントになるのが、湿球温度計の示度が7割も占めているということです。
同じ気温でも、湿度が低くなると、熱中症の発症率が大きく下がることが分かっています。

昔、私が教えていたチリからの帰国子女が、「日本の夏は暑い」と言ったのを聞いて驚きましたが、
日本の方が湿度が高かったのです。

熱中症の予防を考えるとき、ついつい最高気温にばかり目が行きますが、
想像以上に湿度の影響が大きいということを覚えておいてください。

からだに気をつけて、元気に夏期講習会を乗り切りましょう!