最新記事 2018年03月22日

テーマ: 国語

日本語の不思議を学ぶ! ~「●●」と「〇〇〇」に気をつけましょう~

こんにちは、受験ドクターの村岡です。
新学期が始まってしばらく経ちますが、お勉強のご様子いかがですか?
まだペースを作りきれない人も、しっかりペースを確立できた人もいらっしゃるでしょうがまもなく春休みです。
この期間を上手に活用して、四月からをしっかり乗り切っていきましょう!

さて、いきなりですが、問題です。
例)次の文の二通りの意味を考えてください。

① 私はBさんと同じくらいその人が好きだ。
② Cさんは、その人を部屋に立ちよらせた。

答えを考えてから、スクロールしてくださいね(^^)v











簡単に説明をしてみると、
①は、「私」「Bさん」「その人」の関係に着目していくと解答の方針が立ちます。
ア、私はBさんと同じくらい、その人が好きだ。
→「その人を好きな度合い」が、「私」=「Bさん」。
イ、私は、Bさんと同じくらいその人が好きだ。
→「私」からの愛情は、「Bさん」にも「その人」にも同じだけ注がれている。(「Bさん」=「その人」)

②は誰の部屋に行かせるのかという点で考えると、
ウ、Cさんは、その人を(Cさんの)部屋に立ちよらせた。
→これだと「Cさん」が「その人」を「Cさんの部屋」に立ち寄らせることになります。
エ、Cさんは、その人を(その人の)部屋に立ちよらせた。
→これは文字通り、「その人」が「その人自身の部屋」に立ち寄ることになりますね。

実はこれ、2017灘の問題です。関東にはあまり見られない問題だな、と思うのですが、そういうこと以上にいろいろなことを教えてくれるいい問題だと思っています。

この問題が教えてくれること、それは「人に誤解なく伝えるために必要なポイント」です。特に記述校を受けようとするみなさんは意識してほしいですね。

まず、一つ目。

「読点」によって文の意味はガラッと変わってしまうということ

「読点」というものは、なんとなくつけるという方が多いのではないでしょうか。主な読点の打ち方として、以下のようなものが挙げられます。
① 原因と結果の関係を明確にする
② 逆説の関係のあいだ
③ 対等な関係の物事を並列する場合
④ ひらがなが続いて読みにくい場合
⑤ 直前の言葉が直後には、かからないことを示したい場合

この中で特に重要なのは、⑤です。
例えば次の文。

「おじいちゃんはうれしそうにはしゃぐ孫の姿を眺めていた。」

これだと、「おじいちゃんがうれしそう」なのか、「孫がうれしそう」なのかがいまいちはっきりしません。
そこで、次のように読点を打ちます。

ア、おじいちゃんはうれしそうにはしゃぐ孫の姿を眺めていた。
イ、おじいちゃんはうれしそうにはしゃぐ孫の姿を眺めていた。

こうすることで、アは「おじいちゃんがうれしそう」、そしてイは「孫がうれしそう」になります。こうやって読み手の誤読を防ぐ必要があることは知っておきましょう。また、読解の面でもこういう意図のもと読点が打たれていることを意識することで、書き手の意図を読み取りやすくなります

そしてもう一つ。

説明の語句である「修飾語」をきちんと把握しないと、文の意味を誤解されてしまうということ

修飾語=説明する言葉」です。「説明」にはその人の「とらえ方・受け止め方」が現れることがあります。
例えば、次の場合。

「鉛筆が、大きくて重いものに感じられた。」

この場合、「大きくて重いものに」という部分が修飾語句ですが、この部分がその人(ここでは「鉛筆を持っている人」です)の「とらえ方・受け止め方」となります。そうすると、この部分での人物の心情まで反映されていると読み取れるわけです。このように修飾語は読み手に取って重要な様々な内容を示してくれます。うまく活用できるとその分だけ表現力や読解力の向上につながります。

今申し上げた「読点」、そして「修飾語」…いずれも記述・読解の両面において重要な内容となります。「正しい内容を読み取り、それを誤解なく伝わるよう説明する」ということは、この先のお子様を取り巻く受験環境や将来のことを考えても、必要不可欠なものです。
当然これを知ったからといってすぐ点数に直結するということでもありません。また、お子様にとっても全然分からないというわけでもない部分ともいえますから、定着しにくい点だと思います。ただ、だからこそ、この年の灘の問題のように「楽しく考えさせる」形で伝えることで、お子様の理解を深めていけるとよいのではないでしょうか。

先に紹介した灘の問題、是非お子様にも試してみてくださいね(^^)
(できたら褒めてあげることもお忘れなく…)

では、また!