最新記事 2017年10月07日

テーマ: 算数

受験算数のコツ!「いねぬこ数列」を見極める

みなさん、こんにちは。受験ドクターの亀井章三です。

秋も段々深まってきました。芸術の秋、スポーツの秋、読書の秋、といろいろありますが、やはりお子様は「学問の秋」ではないでしょうか。
夜が長くなってきて、また暑すぎず寒すぎずちょうど良い気候のこの季節は、勉強に集中するにはうってつけです。

今回は、何回かこのブログでも取り上げた数列のお話。「いねぬこ数列」について解説してまいります。

いねぬこ数列1

いねぬこ数列って何?

等差数列、等比数列、階差数列、群数列、フィボナッチ数列…。数列にも
いろいろありますが、いねぬこ数列なんて聞いたことないですよね。

実際に数列で示すとこんな数列です。

1、4、3、7、5、10、7、13、9、16、11、19、…

数が増えたり減ったり、なんかバラバラですよね。
となりあう数の差を取ってみると
「+3」「-1」「+4」「-2」「「+5」「-3」…
なんかありそうだけど、うまく言いにくいですよね。

これが「いねぬこ数列」です。

いねぬことは、「いぬ」と「ねこ」を1文字ずつ分けて並べた言葉です。

い    ぬ
   ね    こ

 

そこで、先ほどの数列を1つずつ交互に色をつけてみましょう。

、4、、7、、10、、13、、16、11、19、…

赤字のほうは、1、3、5、7、9、11…と、1から2ずつ増える等差数列に
黒字のほうは、4、7、10、13、16、19…と、4から3ずつ増える等差数列になって
います。

このように、等差や階差、フィボナッチとも異なる数列の場合は、「いねぬこ数列」
の可能性が大です。1つおきに印をつけてみましょう。

いねぬこ数列2

「いねぬこ数列」はあの難関校の入試でも出題!

そんな「いねぬこ数列」ですが、過去に筑波大付属駒場中学の入試問題でも
出題されています。問題を見てみましょう。

(筑波大付属駒場中学校 H12 4)
辺ABが辺BCよりも長い長方形ABCDがあります。点Pは初め頂点Dの
位置にあり、次のような動き方をします。
長方形が図1のとき、まず①のように、中心がAで半径がADの円周上を動
いて、辺ABに移ります。次に②のように、中心がBで半径がBPの円周上を
動いて、辺BC上に移ります。次に③のように、中心がCで半径がCPの円
周上を動いて、辺CD上に移ります。以下同じようにPは円周上を動きなが
ら、となりの辺上に次々と移っていきます。なお円の中心は、初めはAで、P
がとなりの辺に移るたびにB、C、D、A、B、C、……の順にかわります。また、
Pがとなりの辺に移れなかったら動くのをやめることにします。
たとえばABが7㎝、BCが5㎝のとき、Pは図2のように5個の円周上を動い
て、最後に辺AB上に移り、そこで止まります。
次の問いに答えなさい。

いねぬこ

(1)ABが15㎝、BCが11㎝のとき、Pはいくつかの円周上を動いて、
止まります。これらの円の半径を、Pが動いた順に、すべてかきなさい。

まずは実際に作業してみましょう。
操作①  中心A 半径11㎝
操作②  中心B 半径 4㎝
操作③  中心C 半径 7㎝
操作④  中心D 半径 8㎝
操作⑤  中心A 半径 3㎝
操作⑥  中心B 半径12㎝ はBCの長さ11㎝より長いので×。
よって、答えは11、4、7、8、3

この11、4、7、8、3、12が実は「いねぬこ数列」なんです。
色をつけてみましょう。
11、、7、、3、12

黒字も赤字も等差数列になっています。
これを利用すると次の問題も楽に解けます。

(2)ABが37㎝、BCが32㎝のとき、Pはいくつかの円周上を動いて、
止まります。Pが動いた最後の円の中心は、長方形のどの頂点ですか。

半径だけ書き出してみると
32、、27、10、……
となっています。
この赤字のほうの数列で、BCの長さ32㎝をこえたときPは動けません。
したがって、赤字の7番目の35㎝で×となります。
黒字と赤字は交互に並んでいますので、これは全体の14番目の操作となります。
最後の円の中心は13番目の操作になりますので、その中心はAと求められます。

「いねぬこ数列」を知っていれば、難関校の算数もへっちゃら!というわけですね。
ぜひおぼえておきましょう。

また次回も皆様に役立つ「受験算数のコツ」をお伝えいたします。お楽しみに!