2020 世田谷学園中学①| 学校説明会レポート



世田谷学園中学校説明会レポート①(2020年7月13日)


本日はオンラインで行われた世田谷学園中学校の学校説明会を、受験ドクター国語講師の太田 陽光がご紹介いたします。
仏教・禅に基づく教育で、生徒を智慧の人に育てていく。
学力が最後にぐっと上がるのが世田谷学園。それは大学受験という団体戦で生徒が主体性と協調性を発揮できるように指導しているから。
その主体性・協調性を身につけるために、PBL(パーフェクトベイスドラーニング)型講座の充実させるなどの仕掛けを行っている。
来年から理数コースを設置。
バス
三宿停留所下車
徒歩5分

田園都市線・世田谷線
三軒茶屋駅北口B
徒歩 約10分 小田急線
下北沢駅
徒歩 約25分 京王井の頭線
池ノ上駅
徒歩 約20分

2020年7月13日に行われた世田谷学園中学校の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は世田谷学園中学校ではなく、受験ドクターまでお願いします。
©世田谷学園中学校

プログラム

校長ご挨拶

世田谷学園中学校校長の山本慈訓先生より、世田谷学園中学校の教育に関するお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

ご挨拶

まずアンパンマンのマーチの歌詞を挙げる。「なんのために うまれて なにをして 生きるのか こたえられないなんて そんなのは いやだ」たった一度の人生をどう生きるのかを問う、人生から発せられている問い。世田谷学園は答える側。創立は1902年(今年創立119年)。前身は曹洞宗の学寮の「栴檀林(せんだんりん」。仏教・禅を柱とした教育。但し信仰を強要するものではない。

教育理念

「think &share」think=仏教・禅の人間観「明日をみつめて今をひたすらに」「人は固有の価値観や文化をもっており、それをお互いが理解し、認め合うことで平和な地球社会の創造が可能になる。share仏教・禅の社会観・世界観「違いを認め合って、思いやりの心を」

仏教・禅

「天上天下唯我独尊」→この世の中で「私には私だけが持っているかけがえのない価値がある」「あなたにはあなただけが持っているかけがえのない価値がある」仏教・禅の人間観「人は一人ひとりがかけがえのない尊い存在であり、誰もがりっぱな人間になることのできる力を持っている。=人生からの問いに答える力を誰もが持っている 
なんのために うまれたのか→【答え】たった一度の人生を幸せに生きるため そのために世田谷学園の目指す人間像①自立心にあふれ、知性を高めていく人(賢く)②喜びを多くの人とわかちあえる人(豊かで=慈悲)③地球的視野に立って、積極的に行動する人(たくましい=勇気)=智慧の人 智慧にはマイナスのイメージがない。それは慈悲と勇気を伴っているから。世田谷学園では智慧の人になるために感謝の心をはぐくむことを大切にしている。
人間を襲いむしばむものは心の中にある=不平不満愚痴に心が乗っ取られ苦しむ→感謝の心を持てば不平不満愚痴は小さくなる。だから心の教育が大切。仏教・禅がそれを教えてくれる。

学園の進化

世田谷学園は守るべきところ(仏教・禅による教育)は守りながら、見直すべきところは見直し、学園自身も生徒とともに進化していきたい。
世田谷学園は学力が最後にぐっと伸びる。大学受験は団体戦。ともに受験勉強に立ち向かっていくときに必要な資質が主体性・協調性。主体性や協調性は発揮することで育つ。その仕掛けを学園では施している。
仕掛けの例 ①世田学会 生徒の研究の発表大会(質疑応答あり)昨年は20の発表あり。一昨年より倍増した。それは仕掛けをしているから。→PBL(パーフェクトベイスドラーニング)型講座の充実(興味関心、問題意識の醸成・教科の枠を超えた問題解決力の育成)により、自ずと発表の場を求めたくなる。
②ICT環境 全教室プロジェクター+スクリーン・一人一台のipad→自主自立の学習・共働的な学習・創造的な学習など、多くの学習効果あるが、デメリットもある。そのために中学生同士ではライン禁止。その代わり、ipadの学習の支援ツールでグループでコミュニケーションがとれるようになっており、そのグループには教員も入っている。これによって中学の3年間で情報リテラシー・モラルの醸成を行う。
コロナ禍ではこれらの環境を生かしたうえで、双方向性の充実・学習の実効性向上を重視してきた。
厳しくもあたたかなきめ細かい指導を合言葉に、愚直にそれを実践することを大切にしたいと思っている。

大切なお知らせ

来年度より、本科コース(4クラス)従来のコースをブラッシュアップ)と理数コース(1クラス)中学1年より理数系のカリキュラムを充実)になる。
・入試日程はこれまでと同じ
・各回で定員を2つのコースに割り振る
・試験問題共通、理数コースは算数・理科の配点が高い
詳細は9月からの入試説明会でリーフレットを渡して説明。

入試概要について

北原透教頭より、入試概要についてについてお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

入試について

理数コースに関しての説明(講演③と重複内容)
入試は4回 2/1AM(60名) 2/2PM算数特選(30名特待生20名(1年学費ほぼ全額免除(初年度納付金約90万円) 2/2(80名・特待生10名) 2/4(30名)
出願方法 入学願書を世田谷学園のホームページからダウンロードし、インターネットで出願
検定料1回24000円 2回同時36000円 3回同時48000円 算数特選10000円
選抜方法 算(100点60分)国(100点50分)社理(各50点30分) 算数特選(100点60分)
帰国性優遇制度あり
複数回受験のメリット①同点の場合優先して判定②繰り上げ合格の判定③3回の問題が同じ傾向・難易度で作成しているので、多く受けるほど、実力が出せる。
合格者数の決め方 合格者の中で何人入学手続きを取るかという歩止まり率を例年出している 2/1AM定員60名に対し合格者80名→第一志望が多い(実力に差がない) 2/2定員80名に対し合格者236名→実際に手続きを取るのは定員程度。受験生は世田谷学園を併願と考えているので、学力が高い 2/4多様な受験生
午前の入試は60%(基礎標準が出来ていれば60%とれる)、算数特選は70~80%で合格
基本を大切にする素直な姿勢をもって勉強してください。簡単と基礎はちがう。

学校訪問を終えて

アンパンマンの導入にもってくるなど、学校の理念の根本である仏教・禅の教えを参加者に分かりやすく教えていると感じました。とても理解しやすかったです。
また、理数コースが来年度から始まることから、理数系に進みたい受験生にはより魅力的な学校になると思います。
世田学会という生徒の研究発表の場への参加が例年増えているということに驚きました。自分から発表したくなる仕掛けがしっかり働いているのだと感じました。