2020 鴎友学園中学② | 学校説明会レポート



鴎友学園中学校説明会レポート②(2020年06月30日)

本日はオンライン開催された鴎友学園中学校の説明会を受験ドクター吉祥寺校校長の佐々木 裕子がご紹介いたします。

「鴎友学園を探検しよう」というビデオで学校内を案内。
図書館は5万冊の蔵書。図書館内には「市川源三先生の銅像があり、先生の鼻を触ると合格できるというジンクスがある」と紹介。
園芸実習園ーサニーレタスや野菜、お花を育てている。
校長室では中学1年生がお誕生日会を開く。
LLライブラリーには2万冊の洋書。

園芸実習園では、種植えから収穫まで生徒が行い、収穫したらそれぞれ持ち帰る。大根が2-3本入っているビニール袋が机の横にそれぞれかけてあり、女子高生がそれを持ち帰るシーンが映像で流れシュールでした。
英語教育には力を入れており、中1からオールイングリッシュ。授業中はすべて英語。
中学2年生が作成したビデオで「鴎友の制服紹介」があり、スカート、ベスト、セーターなど組合せは16通りあるそうです。
9月19日、20日オンライン学園祭を行う。

小田急線経堂駅より徒歩8分、東急世田谷線宮の坂駅より徒歩4分

2020年06月30日に行われた鴎友学園中学の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は鴎友学園中学ではなく、受験ドクターまでお願いします。
©鴎友学園中学校

プログラム

校長ご挨拶

鴎友学園中学校の大井 正智校長より、
学校紹介のお話がありました。

その中から一部を紹介いたします。

学校紹介

東京府立第一高等女学校校長市川源三。女子教育に生涯をささげた人物。
「自学自治、自動創造、全人教育」を掲げ、自由な教育を実践する場として鴎友学園を設立。
石川志づがあとを継ぎ、英語教育、国際理解教育、キリスト教精神に基づいて指導。
鴎友学園の学びは「幕ノ内弁当」-委員会や部活活動、英語や数学、芸術や園芸、3日一度の席替え、運動会や学園祭、修学旅行などの郊外学習など要素が様々盛り込まれいる教育方針。

進学実績について

学習指導部の鱸康幸先生より
進学実績と教育についてのお話がありました。
その中からいくつかを紹介します。

進学

2019年度卒業生のうち55%が国公立大学、早慶、私大医学部、海外の大学に進学。
東洋大学7、京都大学3、一橋大学6、東京工業大学6、東京芸術大学3、早稲田80、慶應48、上智52、東京理科大55、国際基督教大学11。

教育

「学びを楽しむ」園芸、理解、社会、リトミック、原語で歌う音楽、油絵から始める美術。
休校期間中、3月オンライン授業に向けての準備、4/18オンライン入学式、4/21~オンライン授業本格実施。通常の時間割でオンライン授業実施。
鴎友学園の目指す「学び」は、生涯の「学び」へ。「共生」の学びへ。
学びの本質ーやるべきことを行うことでやれることが増える。
「シラバス」を作成し、「ルーブリック」で自分の今のちからを把握。
オリジナルテキストを使用している。
学び続ける意志と力を!

学校生活について

入試広報部長の若井先生より学校生活についてのお話がありました。
その中からいくつかを紹介します。

授業

「鴎友は未来への滑走路」
クラスや学校は自分の居場所。
中1は30人程度の少人数学級。
3日に一度の席替え。
エンカウンタープログラムークラスの人間関係作りをサポ―ト。
アサーショントレーニングー自分も相手も大切にする自己表現法を学ぶ。
zoomによる担任と生徒の個別面談実施、相談室は週4日開室(電話でも相談)。
オンラインで、先生や友達とつながるーzoomを利用して朝礼や授業、クラスルームでも先生への質問が可。能、ランチミーティングも開催、園芸は自宅に送られてきたキットを各自自宅で栽培。
学びを支えるための仲間づくり、新しいことに挑戦する気持ちを学校全体で応援している。

入試について

大内まどか教頭より入試についてのお話がありました。
その中からいくつかを紹介します。

入試全般

2020年度入試結果ー倍率などは例年通りであったが、入学者数が昨年より31名多い。
2020年度より入試時間を50分から45分に短縮ー試験終了時間を繰り上げた(午後入試などを考慮)。国語は、第1回設問数を減らし、第2回は解答字数を減らした。算数は、大問数を1題減らした。理科設問数は変わらないが、基本的な問題の割合を増やした。社会は、地理、歴史、公民の各分野からそれぞれ1題ずつ減らした。全体的には取りくみやすい傾向に。第1回は4科60%の得点を目標に。第2回は4科で70%の得点を目標に。
偏差値だけでは予測できない合格・不合格。第2回の合格者107名のうち33人が再チャレンジで合格。2回受けるとボーダーで考慮している。合否を決めるポイントは3つ。
①基本的な問題を確実に解く力。
②問題を正確に理解する力。
③自分の考えを、相手にわかりやすく表現する力。

国語

全て記述問題。
要素としている事柄が入っていれば加点していく。
問題構成ー文学的文章、説明的文章、漢字、四字熟語
論理的読解力、幅広い分野の知識があって、初めて文章が読み取れる。
アドバイス「解くとき」は、解答は、本文の中の表現から根拠を探しながらつくる。自分の解答を声にだして読む。「解き終えたら」過去問を解き、採点事例集を見ながら要素ごとの採点をする。正解の文章と照らし合わせる。解答例を写してみる。

算数

式、線分図、面積図、筆算を書く
算数で差がついた問題ー①比の問題・問題文を正しく読み取り、状況を把握することが大切。比を扱うときは、何を基準にしたのかを明確に。
②平行四辺形や図形の問題 毎年出題している定番の問題。過去問対策を。
③時間・距離・速さの問題 立式ができても、計算過程でミスすることが多い。後半にも解きやすい問題があるので、時間配分に注意。

社会

基本を大切にする。基本用語を自分の言葉で説明できるようにする。初見の資料の場合、問題文にヒントがある。記述問題では、題意に沿った解答、要素が過不足なく入った解答を作る練習を。
漢字の扱いについては、小学校で学習する常用漢字、教科書に漢字で記載されている都道府県名、人名、時代名は漢字で書けるように。ひらがな、誤字は減点。

理科

用語を丸暗記するだけの勉強ではだめ。
覚えた用語を、図で表すことができるように。例)上方置換の図をかきなさい。→得点率49%
覚えた用語を、言葉で説明できるように。例)アンザン岩の説明として最も適当なものを選びなさい。→得点率53%。
記述問題解答のポイント
説明文中や問いに解答のヒントや誘導がある→素直に従う。
単なる知識問題だという思い込みや想像をなくす。
途中過程を書くものは、その過程が分かるように式をかく。
最後の問題は、複数の図を利用した総合問題であることが多い。過去問で練習。

最後に

安心感がこどもの頑張りの原動力。
親子のコミュニケーションを大切に。
会話を通して、少しずつ考えがまとまってくるのが女の子。なかなか結論が出なくても、待つことが大事。
「こうしたらいいよ」ではなく「どうしたらいいかな」
できた部分を認め、明るく前向きに声掛けを。
勉強につまづいているときは、勉強以外の不安を抱えていることも。

帰国生保護者との事前面談。
9月にHPに掲載する。
入学後は、一般性と同じクラスになる。

学校訪問を終えて

生徒自身が作った「制服紹介」や、大根の収穫の時の様子など楽しそうな学園生活と感じました。
オンライン学園祭も9月に行われ、初めての試みだと思いますがいまから実行委員会の方たちが打合わせに入り、保護者の方たちも楽しめるものを作っているということです。
入試に関しては、2020年度から各科目の試験時間が45分となり問題数が全体的に減りました。
4科70%の得点を目標に、受験生は取り組んで行くといいでしょう。