2020 吉祥女子中学③|学校説明会レポート



吉祥女子中学校説明会レポート③(2020年10月16日)


本日は吉祥女子中学校へ、受験ドクター国語・算数・理科・社会講師の久米 光太郎が行ってきました。
zoomの生中継による学校見学で施設を見ることが出来ました。
①8万冊の蔵書がある図書館
②運動場は狭いので運動会は八王子キャンパスのグラウンドで行っている
③茶道・華道・日本舞踊を放課後に習うことのできる教室がある(授業料とは別に費用が掛かる)
④冷暖房完備の体育館
⑤理科実験室、水道がついている化学実験室や机が長くなっている物理実験室など科目ごとに違いがある
⑥カフェテリアあり、500円程度で定食や丼が食べられ、放課後も利用できる
⑦自習室は放課後17時まで、高3は18時まで利用できる
⑧進路指導室は赤本やキャンパスレポートなど充実しており専従の教員もいる

JR中央線・総武線・地下鉄東西線
直通 西荻窪 下車 徒歩8分
西武新宿線 上石神井 から「西荻窪駅」行バスにて15分
地蔵坂上バス停下車 徒歩8分
2020年10月16日に行われた吉祥女子中学校の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は吉祥女子中学ではなく、受験ドクターまでお願いします。
©吉祥女子中学・高等学校

プログラム

本校の特色と入試について

広報部部長の杉野先生より特色と入試についてのお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

教育理念

本校の立地は西荻窪と吉祥寺の間にある。平均通学時間60〜75分、池袋線の大泉学園からもバスあり。総武線で千葉から通う生徒もいる。始業は8:30。
制服は2002年よりブレザータイプ。ジェンダーフリーで、スカートだけでなくスラックスタイプの制服もあり。 
建学の精神は「社会に貢献する自立した女性の育成」。知的探究心を育んでほしい。
そのままの自分でいられるのが校風。本校にはいろいろな生徒がいる。本好き・オタク・スポーツ好きなど。目立つ生徒だけでなく、いつかみんながリーダーシップを取る機会がやってくる。個性豊かな仲間たちと切磋琢磨できる環境がある。自分が自分らしく輝ける居場所をどこかで見つけることができる。

遠隔授業中の学びについて

3/31に遠隔授業実施を決断、通常の時間に近い形で実施。Googleクラスルームを使用。 動画だけでなく資料配布もあり、先生がそれぞれ工夫して様々な形で授業を行った。全生徒へGoogleのアカウント配布。
すでに校内Wi-Fiは完備していたし、高校生は校内でスマホ利用可能(学校生活に関連する利用目的限定)だった。高校生は情報端末をすでに持っていた。そういう環境がすでにあったのでスムーズに遠隔授業に移行できた。始業式もライブで配信。4/13からは30分×6コマで遠隔授業。教員はどんどん工夫していった。進路ガイダンスもオンラインで実施。生徒の自主活動も止めたくない。吉祥祭は9月半ばに13000人来校者を迎えてやっていた。今年は11/7・8に延期。運動会が実施困難→校内でリモート体育祭を実施することになった。学年をまたいで4色対抗。応援団の団長発表やルール、様々な競技を収録して動画配信することでリモート体育祭とする。 6/3に入学式を行った。保護者の方は教室からテレビで視聴。2教室に分かれてテレビでHR、分散登校など様々な工夫をした。高1高2の留学中・留学予定の生徒は今年行けなかった代わりに、オンライン高校生国際会議に参加。本校は中3全員がカナダの語学体験ツアーに行っていた。今年の中3は高1で実施、今後も1年ずれる。本校には1年留学制度ある。本校は偏差値が高い大学に入ればそれでいいという考え方はしていない、やりたいことを見つけて進路を決めてほしいので、進路プログラムとライフスキルプログラムがある。文系・理系に加えて芸術系の選択あり。高1対象で卒業生講演会、高2で卒業生を囲む会、高3で文化人講演を行っている。吉祥を大切に思ってくれる卒業生が力を貸してくれる。本校には帰国子女枠がないので、ほとんどの入学生は中1から英語を本格的に学び始める(中2の4月の英語授業風景やカエルの解剖実験の様子を動画で再生)。課外授業など各種活動あり、 夏期講習はロボットプログラミングなど教養的講座・複数学年合同の講座もあり1講座3000円。大学教授や専門家を招く教養講座無料などがありグーグル訪問や外交官など 美術系・音楽系に進む生徒もいる。2006年ごろは文系が多かったが今はほぼ同数。理系の生徒はほとんどの人が国公立受験を視野に入れる。文系は私大志望と国公立志望が半々。医学部志望者は国公立私立の両方を受験する。

保護者からの質問への返答

①近年は私立大の医学部医学科が増えていた。中学入試の結果と大学進学先に相関関係はあるのか→大きな関係は見られない。毎日の勉強に取り組んでいけば十分対応できる。
②大学受験のための通塾率→中学生はほとんどいない。塾を使わなくても学校の中で導いていける学校。高2でクラブを引退すると通塾される方が増えてくる。5教科7科目全部塾は難しいので苦手教科や必要な教科だけ通っている人が多い。自習室がわりに塾を使っている。高3の通塾率は70%

学校生活について

非常にたくさんのクラブがある、失敗してもやり直せばいいという土壌がある。合わないときは中2から部活に入り直す人もよくいる。
卒業生へのアンケートの結果報告。同調圧力が小さく自分を出すことができる学校。自分たちの意見が学校側に反映される。自由闊達な空気で多様性を認める文化あり。生徒がチャレンジできる、自分を認めてもらえる。

入試について

従来の3回入試から2回入試へ
2/1・2・4から2/1・2のみへ変更。3回目は受験生にとって負担が大きいし第一志望にチャンスを与えたいということで変更した。入試問題の傾向は変わらないし1回2回3回でも変えていない。過去問へ取り組んでもらうことが大事。毎年1回目より2回目で劇的に点数上がる人がいる。今年度から回数を変更するが偏差値的には大きな違いが出ていないと予想される。社会の解答用紙はB4サイズ横向きに変更。応募者数600合格者数200が過去の目安。複数回受験者を対象に追加合格あり、ボーダーライン上の生徒が対象。入試出願はインターネットのみ。国語算数社会理科の点数は100/100/70/70。試験時間は50分50分35分35分。
コロナの中での入試だが、入試範囲の削減なし、追加入試なし。感染防止のために教室の人数減らすなどの措置あり。11月の入試要項で詳しく説明。今後の学校説明会は全てWEB開催。会場テストは11月サピックス、12月四谷大塚で使用。本校のことを知ってもらうための動画配信しているので見ていただきたい。
 

保護者からの質問とその返答

プールの使用頻度→屋外プール、温水なし、各学年数回程度使う。5月の終わりから9月まで使う、水球クラブあり。
中学生はタブレットを持ってくること可能、高校生は必ずタブレット持ってくる。
カナダ語学体験費用は35〜40万円程度。
1年間留学は数百万円だが学校と人数によって違う、海外留学援助を利用してほしい。
入試は足切りなし、合計点の中で合否が決まる。

学校訪問を終えて

国公立大学に現役で62名合格者を出す素晴らしい進学実績を挙げている学校ですが、大学合格に向けての成績向上をアピールするのではなく、生徒一人一人が個性を出せる学校であるということを強調していました。
Zoomでの生中継の学校案内で音声や映像が途切れるなど、ⅠTについて不慣れな様子が見受けられましたが、実直に学校運営を行っていることに好感を抱くことが出来ました。
校長の萩原先生は長く広報部長をやっていた先生で、中学受験塾との窓口となっていた方です。
広報部が学校の中で力を持っていて、塾との付き合いを重視している中学校だと感じました。