2017 女子学院①|学校説明会レポート



女子学院中学校説明会レポート(2017年11月9日)


本日は女子学院中学校へ、受験ドクター 東京校校長澤田重治が行ってきました。
説明会の会場ともなった講堂には、本格的なパイプオルガンが設置されています。

防災倉庫は、全生徒の3日分の飲料水と食料のほか、防寒シートなどの防災用品が備蓄されています。

御殿場寮という学校所有の宿泊施設を持っています。

平成29年11月9日に行われた女子学院中学校の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は女子学院中学校ではなく、受験ドクターまでお願いします。
©女子学院中学校

プログラム

院長ご挨拶

鵜﨑 創院長より、女子学院の教育に関するお話ありました。

その中から一部を紹介いたします。

女子学院の教育について

1.キリスト教を土台とする人間形成

・毎朝の礼拝。
・週1時間の「聖書」の授業。
・礼拝から始まる学校生活・学校行事。
・「一人ひとりが神様に愛されているかけがえのない存在である」という認識。
・宗教については、「信仰の強制はしないが、キリスト教への理解は求める」というスタンス。

2.知識を統合する力の涵養

・徹底した基礎学力の充実→理系・文系に分けるのは高3から。選択科目もほとんどない。
・問い続ける学びの姿勢。
・体験・実践の重視。
・教科の枠にとらわれない柔軟な学び。
・興味関心を妨げないリベラルアーツ教育。
└→ 浅く広くではない。興味関心のあるものを掘り下げる。

3.バランスのとれた人間形成

・リベラルアーツ教育による強固な土台作り。
・社会の動きを見極める力。
・個の尊重と多様性の受容。
・軸を持った生き方。

4.社会に仕える人材の養成

・自身のためではなく、他者のために。
・社会が求めるものの本質を見極める。
・賜物の用いられるとき。 「行かされる」→「活かされる」→「生かされる」
・常に自らに問う姿勢。「それは神様に喜ばれるはたらきか?」

カリキュラムについて

教務主事の三浦 優子 先生より
カリキュラム等についてお話しがありました。
その中からいくつかを紹介します。

授業内容

高2までは、人生の幅を広げる授業。
高2の数学だけは、4単位か6単位を選択。→その分は「オルガン演習」の選択。
文系・理系に関係なく、地理・歴史・公民・物理・化学・生物・地学の基礎を学習する。
言われたことだけをするのではなく、自分の学習法を見つけることが大切。

授業日

週5日制。土曜日は授業がなく、クラブ活動のみ行われる。
2期制は、制服を廃止した1970年から実施している。

PTA(JG会)の活動

月1回の委員会。その他、講演会・バザー・聖親会など、様々な活動がある。

卒業後の進路

指定校推薦枠はほとんど使われていない。
女子校にしては浪人生が多いが、自分の進むべき道を明確に描いている生徒が多いから。

生徒活動・学校行事について

中山 美也子 教頭より
女子学院中学校の学費について
お話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。

JG生の1日

8:10登校。8:15~毎日礼拝が行われる。
写真を使って、1日の生活の様子を紹介。
中1のクラブ活動については、中間考査が終わった6月から。ほぼ全員が参加。

年間行事の紹介

写真を使って、様々な行事の様子を紹介。

女子学院中学校の英語教育

英語科教諭の末松 のぞみ 先生より
英語教育について
お話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。

英語指導について

・中1から、ホームルームの半分の人数での少人数授業を実施。高校から習熟度別。
・ネイティブスピーカーによる授業もある。日本人教師も、すべて英語での授業を実施。
・一方で、英文法をしっかりと教える授業もある。
・最終的には、英語でのディベートができるレベルを目指して指導している。
・入学前に英語を勉強しておく必要はない。入ってからの学習で大丈夫。

指導例の紹介

・Reading Marathon(リーディングマラソン/多読)
・All About Me(自己表現ノート)
・詩や物語の暗唱コンテスト

家庭科教育について

家庭科教諭の山岡 雅子 先生より
家庭科の授業について
お話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。

エプロンの作成

・自分の好きな生地を用意して、伝統の型紙を使ってエプロンを作る。
・家に持ち帰ることのできないルールなので、自分で作り上げるしかない。
・JGマークを縫い付け、その後の様々な活動でも利用する。
・卒業生が、「まだ使っている」と言ってくれることもある。

調理実習

調理実習で6年間腕を磨いていく。高3の模擬店は人気で、すぐに売り切れてしまう。

その他

・パソコン基礎の授業。
・環境問題について学び、環境レポートを作成する。

設備・防災・入学時の費用等について

本田 真也事務長より
設備・防災・入学時の費用等について
お話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。

設備・防災への取り組みの紹介

・写真を使って、様々な校内設備の紹介。
・防災倉庫の紹介。→2011年の東北大震災の時にも宿泊者があった。

入学手続きについて

・今年は2/3が土曜日で銀行が営業していない。→ ATMの振込票で対応予定。
・現金でも手続きできるが、数える時間がかかるので、できればATMに。
・学費についての紹介。

寄付金のお願い

・入学後に、1口10万円・3口以上の寄付をお願いしている。
・様々な設備など、教育環境の維持のために、ぜひ協力してほしい。

入学試験について

教務主事の三浦 優子 先生より
入学試験についてについて
お話がありました。
そのなかから一部を抜粋して紹介します。

入学試験の受験資格について

2018年3月に小学校を卒業見込みの者。インターナショナルスクールなども可。
通学時間による制限について
・ドアtoドアで90分以内。徒歩と特別料金を必要としない公共交通機関のみの時間。
(同じ駅でも家からの時間は異なるので、ギリギリの人は院長面接で確認する。)
・親元からの通学が条件。遠隔地に居住していて転居予定の場合も院長面接で確認。

入学試験について

午前中は学科試験で、科目順は、国語→社会→理科→算数。午後は面接試験。
本・参考書・携帯電話などの持ち込みは禁止。
マーカー・色鉛筆等の使用禁止。
面接のために特別な服装は不要。着替える場所なし。温度調節がしやすい服装で。
面接は、おおよそ受験番号順だが、多少の前後はある。

出願について

志望動機の欄は、親が書いても本人が書いても良い。
小学校の担任が作成する調査書が必要。ただし、ほとんど出席日数などの数値のみで、
所見欄なし。特記事項も、特別なことがなければ「なし」で構わない。厳封されているはず
なので、そのまま提出すること。開封されたものは無効。”
通学時間のチェックがあるため郵送不可。必ず学校まで持ち込むこと。受付は平日のみ。
寒い時期なので、早くから並ぶことのないように。

入試全般について

学校からは、入試問題の解答などは非公表。問題集などに出ている解答も、出版社が
勝手に作成したものであるし、違っていても学校側からは指摘しない。
保護者控室は講堂だが、何もアナウンスはしない。
保健室受験の必要性は、養護教員を含めて学校側で判断する。
雪などの場合は事務所に電話されても対応できないので、情報ダイヤルを利用のこと。
補欠は決めているが発表はしない。必要があれば電話連絡。不在でも飛ばさない。
教科ごとの不合格点(足きり点)は存在するが非公表。基本ができていれば難なく
クリアできるレベルなので問題はないはず。
2/17(土)物品販売。3/3に新入生オリエンテーション(保護者のみ対象)を実施。

高校からの他校受験

出願した時点で、内部進学の権利は消滅する。

学校訪問を終えて

キリスト教(プロテスタント)を土台にした教育を前面に出しており、説明会も、生徒と共に礼拝に参加するところからスタートしました。聖書の一節からの講話からも、キリスト教を基にした人間教育の精神が伝わってきます。
また、本格的なパイプオルガンの音が、荘厳な雰囲気を作っていました。

説明会の内容については、院長先生による説明が後半駆け足になってしまったのがとても残念でしたが、制服や細かな校則がなくても自由過ぎるわけではなく、生徒自治によるイキイキとした学校生活がおくられているという空気感はよく伝わってきました。