メニュー

投稿日:2017年03月30日

テーマ: 算数

算数侍 立体図形斬り!その③

皆さんこんにちは。

算数科の吉岡英慈です。

 

前回はお豆腐からダイヤモンドを切り出した算数侍。

立方体を切断して正四面体を残しました。

今回は、正四面体からさらに複雑な形を切り出します。

 

それでは…

算数侍、立体斬りっ!

 

<正四面体からの切り出し>

前回切り出した正四面体がこれです。

正多面体 切断 1

前回同様、辺の中点を結んで切断してみます。

正多面体 切断 2

これを、斬っていきます。

 

まず次の3点を選んでスパッ

正多面体 切断 3

 

今度は手前の3点を、立体斬りっ!

正多面体 切断 4

このように正四面体の4つの頂点を次々に切り落とします。

正多面体 切断 5

 

つぎで最後の1つ。

どんな形になるか、まだ想像するのが難しいかもしれません。

正多面体 切断 6

 

最後に奥の三角すいを…

 

 

スパッ!

正多面体 切断 7

 

完成です!

 

<正八面体>

切り出されたこの立体。

正三角形8枚で作られてるので

「正八面体」と言います。

 

前回から扱ってきたこの正多面体。

実は、この世にたった5種類しか存在しません。

そのうちの3種類を前回からのブログで扱いました。

立方体(正六面体)、正四面体、正八面体です。

中点を選んで切断することで

正六面体⇒正四面体⇒正八面体の順に切り出されます。

さらに、正八面体の辺を黄金分割することで、なんと正二十面体が現れます!

神秘的ですね~。

黄金分割もこれまた算数ネタの宝庫。次回、かどうはわかりませんが、これについても触れたいところです。

 

<正四面体と正八面体の体積くらべ>

最後に、正四面体と正八面体の体積を比べてみましょう。

 

今回利用するのは、「相似」です。

 

よく観察すると、正四面体から斬り落としていたのは、小さな正四面体

中点ですから、相似比は2:1。体積比は2×2×2:1×1×1=8:1ですね。

小さな正四面体を4か所切り落としたので

8-4=4

残った正八面体は正四面体の半分であることがわかります。

 

 

<正多面体と受験算数>

立体の切断を扱うために名打った、算数侍立体斬り。

いつの間にやら、正多面体の話になってしまいました。

中学受験において、正多面体は比較的マニアックな領域ですが

頂点、辺、面の数え上げや切り出し等、難関校対策として重要な分野。

このブログで少しでも面白いなと思っていただければ幸いです。

算数ドクター