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投稿日:2018年09月18日

テーマ: 理科

台風を知ろう①――2019年度入試時事問題対策

皆さんこんにちは。
受験ドクターの理科大好き講師、澤田重治です。

先日も21号が大きな爪痕を残した台風。
記録的な風で大きな被害も出ましたが、いわゆる「台風シーズン」といえばやはり秋でしょう。

また、多くの学校で入試問題を作る時期に「逆走台風」が発生するなど、話題性もあり、
2019年度入試では時事問題として狙われやすそうな気がします。

そんなわけで、今回のテーマは「台風」です。
いろいろと知っておいていただきたいことがありますので、前半と後半に分けて書いていきます。
第1回となる本稿は、台風の分類を中心にお話しします。

これからの台風シーズンに備えつつ、時事問題対策もしていきましょう!

① 台風の「勢力(強さ)」の分類

天気予報などを見ていると、「非常に強い」などという独特な表現で台風の情報を伝えています。
実はこれ、感覚で言っているのではなく、きちんと表現が決まっているのです。

細かな数字まで覚える必要はありませんが、どんな分類になっているかくらいは知っておきましょう。

台風の勢力は、次のように表されています。
 (1) 「強い台風」……風速33m以上44m未満
 (2) 「非常に強い台風」……風速44m以上54m未満
 (3) 「猛烈な台風」……風速54m以上

先日の台風21号は、一時期「猛烈な台風」まで発達しましたが、上陸するときには
「非常に強い台風」でした。
しかし、非常に強い勢力で上陸すること自体25年ぶりの出来事だったそうです。

ちなみに、「風速」というのは、観測時刻直前10分間の平均値で表すことになっています。
つまり、午前10時の風速は、午前9時50分から10時までの平均値で、単位は「秒速」です。
あくまで平均ですから、瞬間的にはもっと強い風が吹くこともあります。
今回の21号では、大阪で58.1m/秒という瞬間最大風速を記録していました。

② 台風の「大きさ」の分類

台風の大きさは、「強風域」の広さで分類しています。

 (1) 「大型(大きい)」……強風域の半径が500km以上800km未満
 (2) 「超大型(非常に大きい)」……強風域の半径が800km以上

ところで、「強風域」って何でしょうか?
「暴風域」との区別はついていますか?

強風域……風速(10分間平均)15m/秒以上の風が吹いている(または吹く可能性がある)範囲
暴風域……風速(10分間平均)25m/秒以上の風が吹いている(または吹く可能性がある)範囲

中心付近の最大風速(10分間平均)が約17.2m以上になったものを台風と呼ぶのですから、
強風域がない台風というのは存在しません。
しかし、暴風域を伴わないことはあります。

つまり、天気予報などの図で、台風の中心(通常×印で表します)の周りに円が1個しかなかったら、
これは「強風域」を表す円ということになります。
円が2個あった場合は、内側が「暴風域」、外側が「強風域」を表しています。
覚えておきましょう。

理科ドクター