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投稿日:2012年05月09日

テーマ: 算数 / 自由が丘校

入試に使える算数の基礎 ~半径×半径~

円の面積の公式は半径×半径×3.14です。半径がわかれば円の面積をだすことが

できますが、半径の長さがわからなくても

 

半径×半径

 

の値がわかれば円の面積を出すことができます。今回はこれを使って問題を

解いてみましょう。実は中学入試に頻出です。

 

【問 題1】

 

図のように、半径4cmで中心角90度のおうぎ形の内側に、正方形があります。

さらに、この正方形の1辺を半径とする中心角90度のおうぎ形をかきました。

図の斜線の部分の面積は何cm2ですか。ただし、円周率は3.14とします。

[洗足学園]

 

【解答・解説】

 

もとめる面積は正方形から小さいおうぎ形を引いた面積になります。

 

まず正方形の面積から出します。正方形の面積は1辺の長さがわからない場合、

よく使うのが

 

正方形 = 対角線 × 対角線 ÷ 2

 

です。この問題では、正方形の対角線は、大きいおうぎ形の半径になりますから

 

4×4÷2=8

 

になります。

では、小さいおうぎ形はどうでしょう。まず、小さいおうぎ形の半径を□cmと

します。小さいおうぎ形の面積は □ を使うと

 

小さいおうぎ形 = □ × □ × 3.14 × 1/4

 

です。□がわからなくても、□×□がわかれば面積は求められます。

 

□×□はもちろん正方形の面積と同じですから、□×□=8

 

小さいおうぎ形 = 8 × 3.14 × 1/4 = 6.28

 

斜線の面積 = 8 - 6.28 = 1.72

 

 

答 1.72cm2

 

 

 

 

【問 題2】

 

図のように、1辺の長さが3cmの正方形の辺をそれぞれ3等分した点を

すべて通る円があります。この円の面積は何cm2ですか。

[豊島岡女子学園]

 

【解答・解説】

 

難しそうですが、基本は【問 題1】と同じです。【問 題1】でもわかるように、

円やおうぎ形の面積を求める場合、半径×半径 を求めればいいのです。

 

同じ長さ×同じ長さは正方形の面積ですから、円の面積が問われた時は、

円の外や中に正方形を作るように補助線を引くことを考えます。

 

この問題では下図のように正方形をつくり、求める円の半径を□とおきます。

 

 

 

正方形の対角線は □×2 ですから、

 

正方形の面積 = □×2 × □×2 ÷ 2 = □ × □ × 2

 

次に正方形の面積を出します。下図のように方眼にそって

直角三角形4こと正方形に分けて求めます

 

 

正方形の面積 = 2×1÷2 × 4 + 1×1 = 5

= □ × □ × 2

 

□  × □  = 2.5

 

です。つまり円の面積は

2.5 × 3.14 =7.85

 

答  7.85cm2