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投稿日:2023年05月04日

テーマ: 理科

中学受験の水溶液は11個だけ覚えよう!~水溶液の覚え方② 水溶液の共通ルール編

みなさんこんにちは。受験Dr.の久米です。
前回(2023/4/6)はこちらで理科の水溶液、酸性・中性・アルカリ性の覚え方について説明しました。
今回は理科の水溶液の特徴と共通する性質について説明します。

 

中学受験理科で出題される水溶液は、主に下記の11種類です。
酸性の水溶液⇒塩酸、酢酸水溶液、炭酸水、ホウ酸水
中性の水溶液⇒アルコール水、砂糖水、食塩水
アルカリ性の水溶液⇒重そう水、石灰水、アンモニア水、水酸化ナトリウム水溶液

 

それぞれの水溶液の性質は下の表のとおりです。
「溶質」とは何が水に溶けているか、常温ではどの状態か、
「蒸発」とは蒸発させたときに何色の固体が残るか、
「におい」は水溶液ににおいがあるか、
「電解質」は水溶液が電気を通すかどうかを表しています。

 

ダウンロード

 

この表の内容を覚えるわけですが、全部を丸暗記するのは大変です。
そこで、知っておくとお得なルールを4つ説明します。

 

①蒸発させたとき、溶質が固体のものは残るが、溶質が液体や気体のものは残らない。

例を挙げて考えてみましょう。
炭酸水は水に気体の二酸化炭素がとけたものです。
炭酸水を熱して水を蒸発させたら二酸化炭素が出てきますが、
二酸化炭素は気体なので蒸発皿には残りません。
溶質が液体の酢酸水溶液を熱すると、水も酢酸も気体となって蒸発してしまい残りません。
溶質が固体のホウ酸水を熱すると、水は蒸発しますが固体のホウ酸は残ります。
考えてみれば当然のことですね。

 

②蒸発させたときに黒い個体が残るものは砂糖水だけである

溶質が固体のホウ酸水、食塩水、重そう水、石灰水、水酸化ナトリウム水溶液を
蒸発させたとき、残る固体の色は白です。
蒸発させたときに残る固体の色が黒となるのは、砂糖水だけです。
プリンの黒いカラメル部分をイメージすると覚えやすいです。

 

ダウンロード (1)

 

③固体はにおわない

中学受験理科で出題される水溶液でにおいがあるものは、
塩酸・酢酸水溶液・アルコール水・アンモニアの4つで、溶質は気体か液体です。
溶質が固体の水溶液には、においがありません。

 

④酸性とアルカリ性の水溶液は電気を通し、中性の水溶液は電気を通さない(食塩水は例外)

今回学習した11の水溶液の中で酸性とアルカリ性の水溶液はすべて電気を通します。
電気を通さないのは中性の砂糖水とアルコール水溶液だけです。
中性の水溶液でも食塩水は例外で電気を通します。

 

以上の4つのルールを覚えて、水溶液を見分けられるようになりましょう。
それではまた。受験Dr.の久米でした。

理科ドクター