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投稿日:2018年08月17日

テーマ: 理科

受験理科のコツ!電気回路とすべり台初級編

みなさん、こんにちは。受験ドクターの亀井章三です。

今年の夏も暑い日が続きますね。8月も半ばを過ぎ、「残暑」という
言葉がしっくりくる時期になってきました。夏休みもあっという間に
終わります。2学期に向けてもうひと頑張りです!

電気回路とすべり台1

ずっと算数をテーマにしたブログを書いてきましたが、私、理科の指導
もしています。そこで今回は苦手な生徒も多い「電気回路」をテーマに
した内容にしようと思います。同じ性質の乾電池と豆電球を直列につ
ないだり、並列につないだりしたとき、明るさや長持ち度の変化を学習
してまいります。このとき、言葉の暗記だけでおぼえるのは難しく、しば
らくすると忘れてしまうことも。

そこで昔から、電気回路や電流はさまざまなイメージでたとえられてきま
した。「川の流れと水車」「高速道路とトンネル」など。この辺りは十人十
色でしょう。今回は新たなイメージ暗記法を提言!
題して「電気回路とすべり台のイメージ」です。

こんなすべり台をイメージしてください。

電気回路とすべり台2

ここでは、すべり台=豆電球、人=電気、というイメージです。
1つだけルールをつけます。それは「すべり台は1人ずつしか滑ること
ができない」です。

電流・電圧・電気抵抗、そして長持ち度(消耗度)を次のように決めます。

電気回路とすべり台3

電気回路とすべり台4

長さ1mのすべり台を、毎秒1mで滑ると、1秒に1人ずつ滑ります。
したがって、1分間では60人滑ったことになります。

電気回路とすべり台5

この階段、上ることができる人数に限界がありますので、1分間に
たくさんの人が上れば早く壊れる=電池が切れる、というわけです。

この「長さ1mのすべり台を毎秒1mですべる」ことを基本回路とします。

では、直列つなぎを見てみましょう。まずは豆電球直列です。
豆電球が2つ連続していますので、「長さ2mのすべり台」のイメージです。

電気回路とすべり台6

電池は変わってませんので、毎秒1mで滑ります。
すべり台の長さが2mになりましたので、1人が滑り終わるまで2秒かか
ります。そのため、1分間では60÷2=30人が滑りました。
明るさ=電流は、60人から30人に減ったので半分に減り、
逆に長持ち度は60人から30人に減ったので、壊れにくくなりました。

このようにすべり台のイメージを用いて、「具体的な数字」で電気回路を
とらえるとわかりやすくなります。

続いて、乾電池直列です。乾電池は「滑る速さ」を表していましたので、
直列でパワーアップ!ということは、滑る速さが2倍に「毎秒2m」になります。

電気回路とすべり台7

そのため、0.5秒で1人滑り終えるので、1分間では2倍の120人が
滑ったことになります。よって、明るさ=電流は増え、逆に階段は早く
壊れてしまうわけです。

電気回路とすべり台8

今回はすべり台イメージの初回ということで、簡単な図の説明と直列
の場合をお話しいたしました。次回は並列の場合です。どんなすべり台が
登場するか考えてみてはいかがでしょうか。それではまた次回お会いしま
しょう。

理科ドクター