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投稿日:2022年01月10日

テーマ: 理科

ウイルスの増殖と、おぼえるべき数字

みなさんこんにちは。
理科・算数担当のT.H.です。

2022年の首都圏入試シーズンがついに始まりました!
今年はどんな問題が出題されるか、期待と不安でいっぱいです。
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昨年に引き続いてコロナの流行、さらにインフルエンザまで流行するなんて言われています。
受験生は体調管理を万全にして入試シーズンを元気に乗り切りましょう。

昨年は理科でコロナウイルスに関連する出題が散見されました。
今年もコロナウイルスのニュースが絶え間なく報道されているので、出題は少なくないと思われます。
知識問題であれば対策しやすいですが、計算問題はその場のアドリブで解くことになります。
今回は予想される1つの出題パターンについて、対策していきます。

下の問題にチャレンジしてみて下さい。

<問題>
ウィルスは細菌とは違い、自分自身だけでは呼吸も成長もできません。
そこで、生物の細胞の中に入り込み、自分のコピーをつくって増殖します。
1つのウィルスが自分のコピーを作って2つのウィルスになるのに10分間必要だとします。

(1) ウィルス1つの状態から増殖し始めると、1時間後にはウィルスは何個になっていますか。

(2) ウィルス1つの状態から始まり、1000万個を超えるのは何時間何分後ですか。

(1)
よくある勘違いとして、比例計算で考えてしまうミスが多いです。
「 60分間あれば時間が6倍なので、個数は2倍×6倍で12倍。答えは12個! 」
この間違いが怖いです。

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10分間 ⇒ ウイルス 2倍
60分間 ⇒ ウイルス12倍?

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実際のウイルスの増え方は、下図のようになっています。
10分毎に2倍、2倍、2倍と増えていく「等比数列」です。

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スタート時から60分後までには×2が6回ありますから、
2×2×2×2×2×2=64倍、答えは64個となります。

(2)
では次の問題は、1000万を超えるまで×2をし続けるのでしょうか?

その通りです。かけ続けて答えを出します。
ただのかけ算とはいえ、なかなか苦労しますよね。

ここで覚えておくと良いのが、「2を10回かけると、だいたい1000になる」ことです。
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10回かけると約1000なので、
20回かけると、1000×1000=約100万
目的の1000万まであと10倍なので、2×2×2×2=16倍、2を4回かければ1000万を超えます。

したがって答えは、10+10+4=24、2を14回かけたときなので、
10分×24回=240分、4時間0分後となります。

「2を10回かけると約1000!」
等比数列や2進法の計算にも利用できるので、頭に入れて入試に臨みましょう。

理科ドクター