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投稿日:2018年12月17日

テーマ: 理科

星に願いを!-流星群の観察について

こんにちは。算数・理科担当のT.H.です。

今年も残り2週間あまり。
6年生の皆さんは入試に向けてラストスパートの時期ですね。
年明けには神社にお参りして合格を祈る人も多いと思います。

祈るといえば、そう。 「流れ星」ですよね。
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「でも、なかなか見つからないんじゃ、、、」と言う人におすすめしたいのが「流星群」の観察です。

流星群はその名の通り流れ星が群れをなすようにたくさん見られる現象です。
今年最後の流星群「こぐま座流星群」が12月23日をピークに、前後1週間くらい観察できます。

なぜそんな現象が起こるのかを見ていきましょう。

最初に結論を言ってしまうと、流星群の原因は「彗星(すいせい)」です。
彗星は太陽のまわりを楕円形(だえんけい)に公転している天体です。
太陽に近づくと表面が蒸発して、通り道にチリやガスをまき散らしていきます。
この大量のチリの中に地球が入ると、チリが大気との摩擦で燃えて輝き、流星群として観察できるわけです。

天体の通り道どうしが交差するという現象は、ほぼ円形に公転している惑星と惑星ではありえません。
楕円形に公転する彗星ならではの素敵な天体ショーなのです。

 

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この楕円形に公転している天体、身近なところにもけっこうあります。
今年話題になったものだと、「火星大接近」が良い例ですね。
火星の公転周期は約687日。地球とは約2年2か月ごとに最接近します。
2年に一度見られる現象がなぜ今年はニュースになったかというと、火星の公転軌道に秘密があります。
実は火星って、けっこうゆがんだ楕円形で公転しているんです。
地球と最接近した場合も、その年によって近かったり遠かったりバラバラなんですね。
今年はたまたま地球に近い位置を公転していたということで、大きく見えると話題になりました。

他にも皆既日食と金環日食の違いを生み出している原因は月の公転軌道が楕円形だからですし、まん丸の円形で公転している星って意外と少ないです。

普通と違う動きをしていることで、様々な天体ショーが観察できる。
星の動きって本当に奥が深いです。

1月入試も目前に迫ったこの時期。
天体観測をする時間は無くても、今年あった天体イベントをおさらいしておくのがいいでしょう。

理科ドクター