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投稿日:2024年04月01日

テーマ: 算数

条件整理と推理 「嘘つき問題」で「仮定」の考え方に触れよう 【中学受験算数】

こんにちは。
受験Dr.算数科講師の千葉 誠と申します。

 

本日4月1日はエイプリルフールですね。
「(楽しい)嘘をついてもいい日」ということで、今回は「条件整理と推理」の単元から「嘘つき問題」と呼ばれるものを扱いたいと思います。
以下は有名な「嘘つき問題」です。

 

問題

Aさん、Bさん、Cさんの3人の中に、天使と悪魔と人間が1人ずついます。
天使の発言は必ず真実です。
悪魔の発言は必ずウソです。
人間の発言は真実の場合もあればウソの場合もあります。
以下の発言から、3人の正体を答えなさい。
Aさん「私は悪魔ではありません。」
Bさん「私は人間ではありません。」
Cさん「私は天使ではありません。」

 

この問題では、算数に必要な能力の1つである「論理的思考力」が問われています。
このような問題にあたったとき、頭の中だけで考えたり、あてずっぽうで調べたりする生徒がたくさんいます。
このレベルの問題であれば、頭の中だけで解くのもそこまで難しくないですが、より複雑な問題に対しては順序を決めて調べる癖をつけていないと対応できません。
そこで今回は「仮定」を使って順序立てて解く方法を解説します。
「仮定」とは「もし~なら」と決めて話をすすめることです。
受験生の皆さんに身に着けてほしい考え方になりますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

解説

①もしAが天使なら(仮定)
→Bは悪魔か人間
・もしBが悪魔なら(仮定)→Bの発言は真実なのでBは悪魔ではない
・もしBが人間なら(仮定)→Cが悪魔→Cの発言は真実なのでCは悪魔ではない

 

もしAが天使ならBは悪魔か人間です。しかし、Bを悪魔と仮定すると、Bは悪魔ではないということになり、Bを人間とすると、Cが悪魔のはずがCは悪魔ではないということになります。
このように、仮定からあり得ない結論が出ることを「矛盾」といい、仮定が誤っていることを意味します。
「Bが悪魔」と「Bが人間」のどちらの仮定も矛盾しているため、Bは悪魔でも人間でもありません。
つまり①の仮定から出た「Bは悪魔か人間」も矛盾しているので、①の仮定は誤りです。

 

②もしAが悪魔なら(仮定)
→Bは天使か人間
・もしBが天使なら(仮定)→Cが人間(矛盾なし)・・・☆
・もしBが人間なら(仮定)→Cが天使→Cの発言は嘘なのでCは天使ではない(矛盾)

 

ここで矛盾のない結論(☆)が1つ見つかりました。
念のため残りの仮定も調べてみましょう。

 

③もしAが人間なら(仮定)
→Bは天使か悪魔
・もしBが天使なら(仮定)→Cが悪魔→Cの発言は真実なのでCは悪魔ではない(矛盾)
・もしBが悪魔なら(仮定)→Bの発言は真実なのでBは悪魔ではない(矛盾)

 

すべての結論が矛盾しているため③の仮定は誤りです。

 

以上より②の☆だけが矛盾のない結論になるので、
A:悪魔、B:天使、C人間 がこの問題の答えになります。

 

文章で書くと長くなってしまいます。
実際に問題を解く際の書き方の一例として、樹形図を使った表し方を紹介します。

 

実際に問題を解く際の書き方の樹形図
 

樹形図は場合の数と同じく「調べ」の基本になるので活用してみましょう。

 

「仮定」の考え方は、「つるかめ算」の解法で「もし全部かめだったら」を考えるときのように、他単元の中でも活用されています。
論理的思考力の養成にもつながるので、日々の学習で意識して使ってみることをお勧めします。

 

それでは、失礼します。

算数ドクター