最新記事 2018年04月13日

テーマ: 算数

「場合の数の攻略法」その3・・・順列と組み合わせどっちがどっち??

皆さんこんにちは。
受験ドクター算数科の柴田遼一です。

今日は場合の数の攻略法第三段!ということで、
「順列と組み合わせの区別が分からないよ〜( ;∀;)」という人のための攻略法をお届けしたいと思います。
順列は「順番の違いを考慮する」、組み合わせは「順番の違いは無視する」という考え方であることは勉強しましたね。
前回のお話(「場合の数の攻略法」その2…順列と組み合わせの違いをしっかり理解しよう)を読んでいただけると、順列と組み合わせについてはよく分かると思うので、ぜひそちらをご参照ください。

ところが、問題によってはこの区別が難しくなってくるものがあります。
次のような例を考えてみましょう。

〈問題〉ふくろの中に、赤の玉が3つ、青の玉が1つ、黄の玉が1つ入っています。この袋から玉を全部取り出して1列に並べる方法は何通りありますか?

順列と組み合わせ‗場合の数
並べ方を考える問題だから、「順列」を考える必要がありますね。
5個の順列だから、5✕4✕3✕2✕1=120通り?
でも、感覚的にはそんなにたくさんの並べ方は存在しない気がします。

実際に並べて確かめてみましょう。
どの色から書き始めていいですが、数の多い赤を先に並べて、青、黄と並べましょうか。
漢字で書くのは面倒くさいので、記号化してしまいます。赤=〇、青=△、黄=▼

1 〇〇〇△▼

最初に書くのはこれですね。
では、次は何を書いたらいいのでしょうか。
〇は先に並べるというマイルールですから、〇〇〇と書いたら、次は△と▼ですが、先ほどと逆に並べれば違う並べ方になります。したがって2番目は、〇〇〇▼△です。

では、次はどうしましょうか。
〇〇〇と書いてしまうと1と2どちらかの並べ方と同じになってしまいます。
しかし、○は先に書かないといけないので2つまで書きます。
〇〇_〇_ と、最後の〇は1つ空けて並べておいて、空いた2箇所に△と▼を入れましょう。
ということで3番目は〇〇△〇▼、4番目が〇〇▼〇△です。

この要領でどんどん書いていけば良さそうです。
先に〇の場所を決める→残った所は△▼、▼△の2通りの並べ方がある。という法則が見えてきました。もう一度最初から書きます。

① 〇〇〇△▼
② 〇〇〇▼△
③ 〇〇△〇▼
④ 〇〇▼〇△
⑤ 〇〇△▼〇
⑥ 〇〇▼△〇
⑦ 〇△〇〇▼
⑧ 〇▼〇〇△
⑨ 〇△〇▼〇
⑩ 〇▼〇△〇
⑪ 〇△▼〇〇
⑫ 〇▼△〇〇
⑬ △〇〇〇▼
⑭ ▼〇〇〇△
⑮ △〇〇▼〇
⑯ ▼〇〇△〇
⑰ △〇▼〇〇
⑱ ▼〇△〇〇
⑲ △▼〇〇〇
⑳ ▼△〇〇〇

はい。20通りとなりましたね?やっぱり書き出すとなかなか大変です( ;´Д`)
でもこうやって規則正しく書いているうちに、この答えは、「赤の並べ方(置き方)✕2=20」という計算で求められるということはだれでも分かると思います。
逆算すれば「赤の並べ方」は10通りであることが分かります。

ところで、この「10通り」を計算で求めることはできないのでしょうか?

もちろん可能です。

これは、「5つのものから3つを組み合わせる」の計算→「5✕4✕3÷(3✕2✕1)」で求められるのです。
並べ方なのに、なぜ「組み合わせ」を用いるでしょうか
これが、順列と組み合わせの混同を起こす原因なのですが、3つの赤玉のように「区別出来ないものを並べる=組み合わせ」なのです。
ここでは、先頭から1,2,3,4,5 の5つの場所のうち、赤を置く場所を3箇所決めています。となると、それは1〜5の数字から3つを選ぶ組み合わせを考えているのと同じことになります。
よって、赤の並べ方は、5つから3つを組み合わせる→5✕4✕3÷(3✕2✕1)=10通り
青と黄は残りの2箇所に並べますが、この2つは色が違うので区別できる物を並べていることになります。従って普通の順列として2✕1=2通り
10✕2=20通り と求める事が出来るわけです。

次のような場合はどうでしょうか。

〈問題〉ふくろの中に、赤の玉が3つ、青の玉が2つ、黄の玉が1つ入っています。この袋から玉を全部取り出して1列に並べる方法は何通りありますか?

青玉が1つ増えただけですね。
まずは、先ほどと同じように赤の玉の場所を決めるところから始めましょう。
6つの場所のうち3つを赤にしますので、6✕5✕4÷(3✕2✕1)=20通り

先ほどと同じように赤を置いた残りの場所に、青2個と黄1つを並べましょう。
〇〇〇△△▼、〇〇〇△▼△、〇〇〇▼△△ というように3パターン作れますが、
これも計算で求められそうです。
〇〇〇を並べた後の3つの場所のうち、区別ができない△を2箇所並べるので、
3✕2÷(2✕1)=3通り
残った▼の並べ方は1つしかないので、何通りあるかを考える必要はありません。

従って答えは、20✕3=60通り です。
〈まとめ〉
以上見てきたように、並べ方を問う問題であっても、組み合わせの計算が出てくる問題があるということになります。
確認して欲しいポイントは、「並べているものが、区別できるものか、区別できないものか?」」ということになります。
区別できるもの⇒普通の順列
区別できないもの⇒組み合わせ と覚えておくとよいでしょう。

この問題のように、区別できるものと区別できないものが混ざっている場合は、
区別できないものの置き方を考えた後に、区別できるものの置き方を考えるという順番で解けば混乱を防ぐことが出来ると思います。
さて、数回に分けて場合の数の攻略法をお届けしましたが、
実際、今回紹介出来たのは①樹形図の書き方、②順列と組み合わせの根本原理、③順列と組み合わせの混同を防止するには? という3つだけです。
場合の数は最初にお話したとおり、複雑な単元ですので、一通りの考え方を学習して、こんどはそれらを整理するという二段構えが必要です。
まあ、それでも今回ご紹介したポイントを気を付けておくだけでも随分と違うはず。
今回のシリーズを参考にして場合の数の学習に弾みをつけてくださいね!

では、今日はこのへんにて。
またお会いしましょう〜(^_^)/~