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投稿日:2021年01月29日

テーマ: その他

【入試豆知識】「いつも通り」が合言葉

皆さま、こんにちは!
さあいよいよ、2月1日の中学入試天王山まであと3日となりました。
受験生のご家庭は最終調整に余念がない日々でしょう。
泣いても笑っても、頑張れるのはあと数日だけです。
人生で一度きりの中学受験。
悔いのない入試になるように、ラストスパート頑張ってください!

さて、今回も入試直前になりますので、少し入試についての心構えを書いておきたいと思います。
といっても、そこまですごい話ではなく、至極当たり前のことです。
私が普段からお子さんたちに常に言い聞かせていることでもあります。
しかし、どんなことでも「当たり前のことこそ最も重要」だと思います。
当たり前のことを当たり前にやるということが、どんなに難しいことか。
ですから、ありふれたアドバイスでも、あえて書いておこうと思います。

入試において一番大切なことは、「いつも通りやる」ということだと思います。

しかし、本番において「いつも通りやる」ということは、とても難しいことです。
保護者の方も、ご自分の入試や、部活の試合など、練習通りやれなかった悔しい経験はお持ちでしょう。
緊張もありますし、思ってもいなかったトラブルなどで、頭が真っ白になってしまったなんてこともありえます。
「いつも通りやれていたらなぁ」と思ったことは、誰しもある経験だと思います。
そのくらい「いつも通り」やるというのは難しいことです。

テストから帰ってきた直後のお子さんの問題用紙を拝見すると、時々「えっ?」となることがあります。
そう感じるときは、決まって今までやったこともないような解き方や作業をしている場合です。
例えば、普段はしっかり面積図を書いて解いているのに、なぜかその時だけ立式して解いている。
普段なら絶対に途中式を省略したりしないのに、なぜかその時だけ書かずに暗算している。
国語だったら、普段は素材文に線引きをしっかりしているのに、なぜかその時だけ線が引かれていない。
などなど、ケースは様々です。
そして、そういう風に解いてしまった問題は、間違ってしまっていることがほとんどです。

経験の浅かった若手時代は、そういうことが入試でも起こりうるということを、私は理解していなかったです。
すべてが終わってから「まさか、そんな…」となっても、後の祭りです。
正直な話、いくつか苦い思い出があります。
そして、経験豊富なベテランの先生ほど「いつも通り」と声をかけていることにあらためて気がついたのです。
それに気がついてからは、「いつも通りにやるんだよ」と常にお子さんたちに言い聞かせるように私もしました。
「練習通りにやりなさい」という言い方もしますね。

そもそも、練習って何のためにするのでしょう?
それはいつどんな時でも、正しい動作や作業を行えるようにするためです。
身体に染み込ませるようなイメージですね。
無意識的に反射的に、癖や習慣としてやってしまうレベルまでたどり着ければ理想的です。
そのために反復練習を繰り返し行うわけです。
身体が自然に動いて正しい動作や作業を行ってくれるなら、多少の緊張は問題になりません。
スポーツ選手が繰り返し基本動作の反復練習を行うのもそのためですよね。

本番で120%の力が出せたら、と思うことが私もありますが、そんな都合の良いことは起こりません。
100%の力が出し切れればそれで十分ですし、実際には80%くらい発揮できたら御の字です。
そのくらい練習と本番はかかるプレッシャーやストレスが違うということです。
そんなときに助けになるのは、練習の中で身体に覚えこませた正しい癖や習慣なのです。

お子さんたちは、ここまでずっと様々な問題相手に反復練習を積み重ねてきたはずです。
正しい練習をしてきたなら、本番でもその通りにやれば大丈夫です。
練習でできていなかったことが、本番でできるなんて奇跡のようなことは、実際にはまずあり得ません。
「いつも通り」「練習通り」と心に言い聞かせて、本番に臨むのがベストです。
今までの努力を信じてやれば、自然と結果はついてきます。
ぜひご家庭でも、お子さんにそういう声かけをして頂ければと思います。

入試直前のこの数日も、とにかく「いつも通り」の生活を心がけましょう。
すでに、入試本番のスケジュールで寝起きしたり勉強したりされていると思いますが、それを守りましょう。
お子さんの勉強も、奇をてらったことを考えるのではなく、あくまで「いつも通り」です。
特に前日などは、今までに解いた問題を見直しながら、基本動作の確認をしっかりするのがお勧めです。
「こういうときはどうするんだっけ?」と一つ一つ丁寧に確認してみましょう。
焦って今までやっていなかったことを考えるより、そちらの方が確実に合格に近づくはずです。
最終調整をしっかりして、万全の状態で本番をお迎えください。

今回は以上です。
また次回お会いしましょう。
皆さまに、満開の桜の春が訪れますことを!

 

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